控えめ藤田の3分間クッキング!RTDリーグ2017 WHITE DIVISION 第1節 3、4回戦レポート
2/2(月)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグWHITE DIVISION 第1節 3、4回戦の様子をお届けします。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
3回戦の対局者は、起家から順に
内川 幸太郎(日本プロ麻雀連盟)
石橋 伸洋(最高位戦日本プロ麻雀協会)
藤田 晋(株式会社サイバーエージェント代表取締役社長)
鈴木 たろう(日本プロ麻雀協会)
2回戦終了時のポイントはこちら↓
前回、開局6000オールで先制しながらも、3着まで転落してしまった内川が、今回こそはと開局でまたも先制する。
内川が、2枚切れの苦しいペン3mツモで4000オールを決めた。
ところが、ここから、コメントではいつも控えめな、あの男がやってくる。
開局前、藤田は「まだ初日なんで、平和に終わりたいですね(*´▽`*)」
と控えめに答えた。
しかし、卓につくなり、いけると思えばとことんまでいくのが藤田である。
まずは、このテンパイ。
リーチにいく打ち手もいるだろうし、リーチという選択もそこそこに成績がまとまりそうな選択ではあると思われる。
しかし、そこそこな成績など求めていない藤田は、ここから8mを切っていった。
すると、次巡にツモ6sでリーチ。これを高目ツモの3000・6000に仕上げる。
ところが、オヤ番を迎えた藤田に、内川のリーチが襲い掛かる。
打点、待ちともにそこそこという当然のリーチだったが、これが藤田の俎上にのった格好になってしまう。
同巡、藤田が追いかけリーチをかけ、内川から一発で3mを打ち取った。
リーチ宣言牌は、ピンフのつく7pではなく、安全度で2pを選ぶ繊細ぶりで12000。
そして、次局には、またしても内川のリーチを受けるが、發をポンして藤田も追いつく。
そこに持ってきた4枚目の發をどうするか?現状、ハイテイは藤田である。
リーチが入っており、ドラを増やさないためにカンしない選択肢もあるが、藤田はカンを選択。
このままツモ切れば瞬間の放銃率は減るが、「リンシャンは自分だけの1役」なのに対し、「ハイテイは相手の1役」でもある。
そこで、相手のウラドラが増えてしまうリスクは承知で、待ちの強さを武器に、自分が先にアガり切るための選択をしていったというわけだ。
結果的に、リンシャンでツモではなかったが、次巡にツモアガリ。
待ちの良さを活かしたバランスの良い押し引き感覚で、わずか数分間で2アガリ。あっという間に対局者を料理してしまった。
すると、もう藤田の1人舞台。
南場のオヤ番でも、マンズのホンイツで仕掛けた内川がまだ字牌すら余っていないことを見ると、ピンフをきっちりリーチ。
ヤマに残っていそうなピンズをツモってダメ押しを決めた。
そして、仕上げは1本場のこの仕掛け。
この巡目のカン3pチーである。
藤田の手牌が見えているこちらからは、何ということのない手牌だ。
しかし、対峙する3者からこの仕掛けはこう見える。
「ダントツのオヤが、タンヤオのみの遠い仕掛けをするはずがない。ということは…ドラの南絡みか」
藤田の思惑通り、そう考えた内川とたろうがオリ。
ドラ単騎で押した石橋のテンパイをあぶり出すと、石橋に対して南でオリて流局に持ち込んだ。
バリエーション豊富な藤田が縦横無尽に駆け回り、3者を翻弄。完璧なゲーム回しで大トップを奪取している。
続く4回戦では、勝又が先行する展開となったが、南3局でオヤ番の村上への放銃もあり、オーラスを迎えて、1700点差に4人がひしめく大混戦!
村上の2フーロ、瀬戸熊のテンパイをかいくぐり、勝又が仕掛けてアガり切ってトップを死守した。
勝又としては、辛くも逃げ切り、一安心といったところ。
大トップでトータル首位に躍り出たのは藤田。
対局後のインタビューでも、控えめに「無欲の勝利」と語ったが、その表情は自信に満ち溢れていた。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
■次回5、6回戦は2/6(月)21:00~ AbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定