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「宇田川源流」 何とまたも緊急事態宣言の延長と4府県の追加事態に「効果なし」の声

2021.08.02 22:00

「宇田川源流」 何とまたも緊急事態宣言の延長と4府県の追加事態に「効果なし」の声


 また緊急事態宣言である。昨日8月2日から8月31日までの期間、埼玉県・千葉県・神奈川県と大阪府の4府県が緊急対戦減となり、また東京都も8月22日までの緊急事態宣言が延長された。しかし、菅内閣というのは、本当に法的センスもまた、国民感情もかけているというような感覚になるのも無理はない。正直なところ、政権を甘利批判しても意味はないし、政府は頑張っていると思う。しかし、「緊急事態宣言」の効果が昨年4月の一回目の効果と同じであるというようなことを信じているとすれば、それは、日本人の国民性を全くわかっていないということになるし、また、「自粛要請」というお願いベースの対策に「罰則と援助金」を出すという、これまた法的に完全にナンセンスな内容を、疑問も持たずに行っているという政治センスは、さすがにおかしいのではないか。もちろん「罰則と援助金」に関しても、初めは「緊急避難」的に暫定措置として行ったということができるのであるが、さすがに同じ方法をずっと継続するというのは、あまり良い話ではない。

 日本の官僚は「事なかれ主義」「先例主義」「責任転嫁体質」でできているといって過言ではない。もちろんそうではない人もいる。しかし、長年税収の内から予算を振り当てられ、またその予算を使い切らなければ減らされてしまうという、節約出来てもさせないような環境下においては、そのような体質を色濃く受け継いだ人だけが長く残れたり上の方に入ることができるのではないか。そのような人々に「暫定的であっても一度行ってしまった」状況においては、新たなことは命じなければできるはずがない。その状況で同じ方法で緊急事態宣言だけを行っても、そのようなことを国民が従うはずがないのである。徐々に政府に対する不満となるであろうし、また、その政府の目を逃れてどのように自分のやりたいことをやるかというようになるのである。

 緊急事態宣言という単語も同じで「非常事態」であり「緊急性が必要」であるから緊急事態宣言なのであるが、1年以上同じことをしていれば、それは「緊急」とは言わないのである。そのような日本語的なセンスも存在しないという状況で、本当に大丈夫なのであろうかという気がする。

 なお、あえて触れておくが、まずはマスコミが騒ぎすぎであり、ほとんど常軌を逸しているフェイクニュースばかり流していて恥ずかしくないのかと思う。また、政府といえども、この東京都4府県以外は、増加傾向にあるとはいえ緊急事態宣言の中にあるような状況ではないのである。その意味では、42道府県には、蔓延防止が入っていようとも、かなりうまくいっているということになる。そのことは素直に評価すべきであるとも思う。

苦境続く飲食や観光業界 経済全体は「宣言慣れ」の見方

 首都圏など11都道府県が、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に8月末まで指定されることになった。

 度重なる宣言に多くの人が慣れ、自粛の呼びかけは十分受け入れられていない。飲食や観光業界への悪影響は避けられないが、全体的には過去の宣言時ほどにはならないとの見方もある。

 株式市場は宣言の拡大・延長を見込んで反応した。30日の日経平均株価の終値は前日比498円83銭(1・80%)安い2万7283円59銭だった。新型コロナウイルスの新規感染者が増え、市場では外食や旅行、運輸関連などの銘柄で値下がりがめだった。

 ビールメーカーからは嘆きの声が漏れる。大手の広報担当者は「規制が強まれば飲食店向けビールの売り上げにさらに悪影響が出るのは間違いない。暑くなってきて杯数が増えてきた時期だけに残念だ」と話す。別の大手の担当者も「(緊急事態宣言は)長くなれば長くなるほど悪影響は大きくなる」と嘆く。新たに宣言地域になる千葉県の小売酒販組合連合会の伊藤仁広事務局長は「構えてはいたがやはり厳しい」とこぼす。千葉県では飲食店向け販売の業務用に特化した酒販業者が多いという。今年に入って断続的に続く制限に、店じまいを考える組合員が増えたと感じる。「しょうがないことですよね。ワクチン接種を進めることでしか状況は変えられないのではないでしょうか」と話す。

 全国小売酒販組合中央会の水口尚人事務局長は「政府には協力した先に希望や展望が持てる施策を出して欲しい」と注文を付ける。

2021年7月31日 6時0分 朝日新聞デジタル

https://news.livedoor.com/article/detail/20621659/

 さて、そもそも飲食店と酒販売店にかんしては、法律のどの部分でどのように保証をするのかという、純粋に法律的におかしな話になっている。そもそも「緊急事態宣言」とはいえ、実はお願いベースであり強制力はない。このように書くと罰金などということを言うのであるが、罰金を科しているのは、屁理屈に聞こえるかもしれないが都道府県であり国家ではない。そもそも「強制力がない協力要請(自粛要請)」で「罰金」というのもおかしいし、そこに援助金というのもおかしな話である。これらの話を法的にどのように説明を付けるのか、また、他の同様の問題が起きたときに、「また自粛なのに罰金と協力金」ということをするのかという大きな問題になる。

 まずは、この問題に関して「感染者数(PCR検査陽性者数)を少なくするという観点から見てみよう。

 さて、あえて言っておくと、今回の件は「飲食」も問題なのであろうが、そもそものところは人の流れを少なくしなければならないということになる。つまり、本来であれば移動手段を止めるということ以外に方法がない。つまりは飲食店を営業自粛させるのではなく、電車またはバスなどの公共交通機関を止めるという方が効率的であり、そのうえで「仕事にならない」という会社に対して「テレワークの補助金を出す」ということの方が有効な手段となるはずである。これでは経済的に問題があるとか、または、政治団体などからの突き上げがくるというような、疫学的ではなく、純粋に政治的経済的な事情で飲食店だけを狙い撃ちしている。もちろん、飲食店特に酒を提供する店舗というのは「金を払えばお客様」と思っているので、政治的な団体を作るなどはしない。そのことから、政治的な影響力がないということで、狙い撃ちされている部分もある。そのような政治に禹というということが大きな問題になることは少なくないのである。

 そもそも論として「政治的・経済的な妥協」で会社の運営をそのままにしているわけであり、そのために、法的に矛盾が出てくる。「無理を推せば道理が引っ込む」ではないが、その「道理が引っ込んだ状態」で、国民に我慢を強いるのは限界がある。

 もう一度言うが政府を非難しているわけではない。「何かほかの方法」か、あるいは「根拠のある政策」を行うべきであるということである。もちろんその根拠のある政策を提言できるほど頭は良くないのであるが、しかし、何かあるのではないか。このままでは国民の不満が大きくなるばかりであろう。

 「緊急事態慣れ」ということそのものがかなり大きな問題であるが、しかし、その問題をどうにかするというような話でもないのである。安倍首相の時の政策をそのまま引き継いで何とかなるような状況ではないということが大きな問題ではないだろうか。そのような理性的な批判をするマスコミや心ある人が必要な時期ではないかと思うものである。