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中谷宇吉郎「雪」

2017.02.09 02:43

北海道で暮らす中で、雪が見せてくれる

さまざまな美しさを知ることがなかったら、きっと

この本は手に取ることはきっとなかったと思う。


岩波新書が創刊して以来のベストセラーなんて

どんなに人を惹き付けてきた内容なんだろうと

読んでみました。


優しく、そして真摯な様子が伝わってくる語り。

小難しくなく、私にもわかりやすい。


氷点下の中でしか実験できない世界。

雪も溶けそうな熱い想いがなければできないだろうな。


結晶の分類、結晶の落下速度、結晶の重さ・・

そこだけにある未知の宇宙。

その研究の結果が、人工雪の成功につながりました。


おどろいたのが、その研究の舞台が上富良野の

「白銀荘」だったこと!

大好きな温泉の一つで、露天風呂が最高です。


「それは、十勝岳の中腹三千五百尺のところにある、

山林監視人のために出来ているヒュッテの白銀荘というのを

借りることである。」

「駅から五里の雪道を、原始林の間を縫い、馬橇で顕微鏡だの

写真の道具だの食糧だのを運ぶのは大仕事であったが、

計画は見事成功した」


研究は昭和8年から15年くらいまで。

現在は吹き上げ温泉保養センターとして新築されて、

別サイトで見てみたら、当時の研究の「足跡」

のようなものは残ってないそうです。


こんな大きな業績の舞台だったのに。

なんだかちょっぴり残念なことです。