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暮らしの道場

めだかの往生。

2021.08.04 12:51

一番はじめに飼い始めためだかが、老衰で亡くなりました。


うちに来て、1年数ヶ月でした。

元々お店で売られていた時点で何歳だったのかは、わからないけど。




最初は3匹買ってきたのだった。

黒、青、赤。


黒メダカは、なぜかうちに来た翌日に亡くなっていて


青メダカは、ある日、飛び出し事故で死んじゃって

(めだかはジャンプして、鉢の外に飛び出しちゃうことが、ままある。結構な飛距離で飛ぶ。)


最後に残ったのが、緋メダカ。



…この緋メダカが

実は一番性格悪いヤツで 笑



一番ビビり!!

なくせに、

一番周りを蹴散らす!!威嚇する!!


「当たり屋かよ!!暴走族かよ!!」

と思うような子でした。笑



(飼って翌日に黒メダカくんが死んでいたのも、

この緋メダカくんが いじめまくったからじゃないだろうなぁ…と怪しんでいる。笑


なぜなら、緋メダカと、残った青メダカちゃんとが、

その後めちゃくちゃラブラブになってたので。笑


青メダカちゃんは、超〜可愛いメスだったので、

緋メダカ君は、他の男(黒メダカ )を消したかったんじゃないかと……。


知らんけど…。)




ーー まぁ、そんなイジワルな子が

一番しぶとく生き残るのよねぇ( ̄▽ ̄;)笑




最後まで残った、この緋めだかくんは、

病気でもなく


「寿命だなぁ」


と感じる死に方でした。





小さい生きものだけれど

ちゃんと、“一生” があるんだなぁ、と感じた。



最近わたしは泊まりがけで外出していたのだけど、

帰ってきて、5日ぶりにめだかを見た時

「あれ?痩せたかな?」と気付いて。


元気そうではあったけれど、今までのオラオラした勢いが 笑、なくなって

「多分、歳だなー」

と感じた。



その後2日くらい経ってみると、

餌への食い付きが鈍っている。


餌を出す私の指の方には寄ってくるんだけど、

口に素早く入れられなくて、与えても他の子にすぐ取られちゃうし

なんとなく、目もちゃんと見えていないような。

「あぁ、明らかに、老いだなぁ」と。



その翌日には

底の方で沈むように、ほとんど動けない状態になっていて。


しかし、死期が迫っている人間でも時折、急に回復したかのごとく勢いを盛り返すことがあるように

このめだかも、急に勢いよく動き出したりする。


…でもやっぱり限界で、また止まる。



最後は、エラだけが荒く動いていて



ついには、そのエラも止まったので


「呼吸停止。亡くなったな」

と判断。




掬い上げて、よく見てみる。

細くなった体に、曲がった背骨。

老いた姿。




人間も、この小さな生きものも、変わらないなぁ。





緋めだかくんは、青めだかちゃんとの間に

たくさんの元気な子どもをつくってくれたし、孫もいっぱい!


たくさん命を残してくれて、色んなことを教えてくれてありがとう。




めだかって

たかがメダカ 、かもしれないけど

私には


生きものや

いろんなものを


『可愛い!!!!』

と感じるスイッチを入れてくれた存在だった。




私は自分がこんなに、何かを可愛がる人だと思っていなかった。



でも、わたしは元々、“可愛がる人” だったのだ。

いつの日か、それを表現しなくなり

その感覚を閉ざしてきただけで。


本来そうだった自分を思い出した。




めだかを飼い始めてから

毎日毎日、可愛い、可愛いと思い続けるとは思わなかった。

飽きもせず、毎日、可愛い!可愛い!と言い続けた。



毎日鉢を覗き込んで、餌をやり、藻を取り…

一度覗いたら離れられなくて、しばらく じーっと見続けて


そろそろ仕事しなきゃと思って、一度離れても

また何回も見に来て。笑


わたしは自分が、そんな風になるとは思わなかった。




それってすごく幸せな日々だ。


何か特別なことがあって幸せ、なのではなく


ただただ「可愛いね!!!」と心がほとばしって、月日を忘れる、そんな毎日が

なんて幸せなことか!!






めだかみたいなちっちゃな生きものも、人間と同じように心があること


産まれて育って老いて終える、人間と変わらない一生があること


可愛がり、慈しむ気持ち




尊いことに気付かせてくれたことに感謝。

ありがとう。




めだかの青い睡蓮鉢を除く時

地球を見ているみたいな感覚になる。



めだかよりも、ずっと寿命の長い人間が

短いめだかの一生を、俯瞰してみている。


めだかが

隠れてるつもりでも

いじわるしてても

何していても


人間の大きな目には、鉢の中の様子

一度に、全部見えている。



めだかにとっては大きな植物も、土の大地も

人間は、いとも簡単に動かせる


あまりにも小さな命。

小さな鉢の中の世界。

生かすも死なすも、人間の力には

訳無いこと。



しかし

可愛いから、愛おしいから

目をかける、手をかける。


飼っている側、“主人” は わたしなのに

まるでめだかの “召使い” かのように、

お世話する 笑



わたしは、めだかよりも大きな存在。

だけど

めだかをお世話する存在。



そんな風に

地球を見つめ

いつも手をかけている


人間よりも大きな存在は

いるのかもしれないね



そんな深淵さにも、気付かせてくれた。