推動作用
2021.08.04 22:53
「気」の作用の中でも弱りやすい作用は推動作用のようです。もちろん人によって違いはありますが、全般的に異常を起こしやすい作用と言えるでしょう。
そして推動作用の弱っている部位というのがかなり広範囲に起こっているということがわかります。また、脊柱を中心にして起こっているようにも思えることです。
推動作用は、「気」が働いている様です。それにともなって、関節の動きにも変化があらわれていると思います。 「気」が動いて、「水」が流れ「血」が流れると言われているように「気」は水と血を流す原動力になっています。
この事実からもわかるように、人間の身体の原動力は脊椎だとも言えるのではないかと思います。
それを助けているのが「気」の推動作用で、それが弱ることで動きに影響がでてくるということです。その結果体調不良を起こすきっかけになっていると予測できます。
脊柱に対する輸気をする施術法があったと思いますが、主に推動作用に影響しているのではないかとも思いました。
また、推動作用の弱りは、左右のどちらかの半身に強くでていることが多く、弱っている側は主訴のある側と一致しやすいという特長があります。つまり、推動作用を観察すれば、異常を起こしている側の動きを知ることもできるということだと思います。
当然ですが、各関節にも推動作用の弱りは起こりますし、深さで言えば筋肉や骨の深さまで到達していることもあり、経筋系への影響も考慮されます。任脉や督脉の流れとは別に推動作用の弱っている部分を特定することで、「気」の滞っている場所と症状を特定することができるのではないかと思います。