C&Cユーザフォーラム&iEXPO2014
NEC「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2014」
竹中平蔵さん、三越伊勢丹大西洋さん、「竹村真一さんと山崎直子さん」、USJ田中功さん、「柏木健さんと石黒不二代さん」、「涌井四郎さん、服部孝さん、藤沢久美さん」、NECの遠藤信博さんの特別講演を拝聴。
NECさんありがとうございました。
竹中平蔵さん「アベノミクスと世界経済:2015年を展望する」
消費増税には反対である。1%が社会保障に回るだけで残りは穴埋めでしかない。歳入を増やす前に、歳出を減らすべきである。
(※消費税5%引き上げによる増税総額は約13兆円。07年から12年の過去5年にかけての政府の歳出増加は15兆円であり歳出が95兆円。過去5年で社会保障費の増加は約5兆円程度。歳出増の15兆円のうち約10兆円分がバラマキに使われ、消費増税はその穴埋めに当てられるだけである。)
日本の社会保障費はイギリスの1/4、若者への社会保障は0.3%しかない。
ドバイでのダボス会議では、「どうも、世界はそのセキュラースタグネーションにあるのではないだろうか」(ラリー・サマーズ)と議論がされている。
・日銀の政策が注目。
・中国はこれまでにない特殊な政権である
・中国の先行き。中進国の罠(中所得国)を抜けるためにはイノベーションが必要。ラテンアメリカ型となり抜け出せなくなるか、日本や韓国、台湾、シンガポールのように速やかに抜けるか。
・中国経済が成長しない方が問題である。
「成長はすべての矛盾を覆い隠す」(チャーチル)
中国経済は成長を続けるだろう。
アベノミクス3本の矢について。
理論的には正しい、実現は難しい。
1,金融政策。デフレ脱却。
デフレ下においては、現金という資産に投資するのが正しい。
人口が減っているからデフレが起きていると考えるのは間違いである。マネーが少ないのが原因。
マネーを増やせば、株価が上昇⇒資産効果上昇⇒消費行動が上がる、投資行動が上がる。
日本の失業率は3.5%まで下がらないとされていた。
2014年春、有効求人倍率0.4⇒1.6へ
消費増税による、マイナス成長(4-6月期)は4%予想だったが、実際は7%。
マイナス成長(7-9月期)ー1.6%予想、住宅投資ー24%予想。
世代で見ると30代の消費が下がっている。
2,財政政策。
短期的には15兆円追加により、公共事業が増。
中期的(2015年まで)には立て直しが必要。
今の社会保障は「穴の空いたバケツ状態である」
フェルドマンさんの試算では、消費税を30%にしても無理。
若い世代の社会保障が必要。
3、成長戦略。
アベノミクスの三本の矢を大学の通知表にならって採点すると「金融緩和はAプラス、財政政策はB、成長戦略の第三の矢はE(ABE)」(エール大学浜田宏一先生)
ロンドン・タイムズ(6/28)では絶賛。
フィナンシャル・タイムズでは厳しい評価。
2014年1月のダボス公約で安倍総理は4つの約束をした。
①規制改革
②法人税率を下げる
③外国人労働者を増やす。
④GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の改革。127兆円の世界最大の基金が株式運用をすることで市場では8兆円くらい動く。
コンセッション方式による改革が適している。
→インフラの所有権は国に残したまま、運営を民間に委託。
営業の民間開放によって
1.民間の成長
2.良いサービスを提供できる
3.国や都道府県にお金が入る
オーストラリアでは資本のサイクルと言われている。
「2020年のオリンピックは大きなチャンスである!!」
ASEANの中間所得層(17.5億人)がLCCで流入してくる。