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退屈と惰性と 改

SS ディーノ レビュー

2021.08.11 04:22

 今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、

“SSー66 オートボット ディーノ” です。


 実写映画第3作、“トランスフォーマー ダークサイドムーン” に登場したオートボットの戦士、

“ディーノ” が、

スタジオシリーズで発売されました。


 赤いフェラーリ・458イタリアに変形するイタリア訛りの新戦士、ディーノ。

 フェラーリのライセンス取得が叶わなかったからか、ダークサイドムーン公開時にはトイは発売されませんでした。

 しかし続く第4作、“ロストエイジ” 公開時には、劇中に登場していないにもかかわらず、日本限定ながらトイが発売。

 ただし、それも第2作 “リベンジ” のときに発売されたサイドウェイズのリカラー頭部変更で、当然ビークルモードもフェラーリっぽさはなく(サイドウェイズが変形するのはアウディ)、ディーノのトイとしては不完全なものと言わざるをえませんでした。

 それから7年・・ダークサイドムーン公開から数えると実に10年、ようやくスタジオシリーズにて完全新規型でのトイの発売が実現しました。

 長年待ち焦がれていたファンも多かったはず。

 僕個人は、もちろんその存在は認識していましたが、さほど印象に残っていなかったので、この機会に久々にダークサイドムーンを観返してみました。

 けっこう活躍してた。 立木ボイスでそこそこ喋ってもいましたね(笑)。


 それでは、レビューしていきます。


ロボットモード

 首許のマフラーみたいなパーツが特徴的。

 背中から生えるウイングのようなドアの配置には、バンブルビーと似た雰囲気もあります。

 さすが完全新規だけあって、ロボットモードでの造形、プロポーションともにかなり再現度の高いものになっていると思います。

 しかしこのデザイン、なんの説明もなくいきなり見せられたら、絶対ディセプティコン側のキャラだと思うよね。

 顔付きも虫っぽく、やっぱりディセプティコン寄り。

 背面はおそらく正面ほど劇中再現されていないと思うのですが、ガワを繰り返し折りたたむことでかなりコンパクトにまとめられており、比較的すっきりしています。

 そのガワですが、背中に折り重ねていくという感じではなく、折りたたんだガワが体幹になるというような構造なので、重心は安定。

 踵もそれなりに長くとられているため、自立にはなんら問題ありません。


 武装として、左右前腕に装備するブレードが付属。

 オートボットでは唯一、銃火器類を装備していないディーノですが、このブレードが劇中では腕とワイヤーで繋がっており、これを射出することで敵を絡め捕ったりの中距離戦闘もこなしていました。

 今回はワイヤーまでは再現されていませんが、ブレードは5㎜軸接続なので向きを変えることが可能。

 もちろん取り外して手に持たせたりもできます。

なお、ブレードは2本が左右対称に造形されており、それぞれ片方の側面にダボがあるのですが、その用途についてはとくに言及されていません。


ビークルモード

 劇中では先にも言ったように、フェラーリ・458イタリアに変形するのですが・・結局今回もライセンス取得は叶わなかったようで、それっぽい架空のスポーツカーにトランスフォーム。

 でもまぁ、フォルムそのものはけっこう近い感じですし、極端な違和感はないんじゃないか・・というのが、あまり車に興味のない僕の感想です(笑)。

 そんな僕でもわかる実車との違いは、タイヤのホイールやリアウインドウの形状くらいかなぁ。

 とくにリアウインドウ、フェラーリはこんなふうに真ん中で分割されてはいません。そこは分かり易く違うものですよ、というアピールが必要だったのかなぁ。

 メインカラーの赤はほぼ成型色ですが、ルーフやドア周りなど、クリアパーツ製の部分は塗装で再現されています。画像でもなんとなく色味が違うのがわかるかと思います。

 ほか、前後のグリル(?)やライト、ホイールなどが塗装。

 フロントウインドウにはワイパーのディティールも造形されているのですが、そこは塗装されていないためあまり目立ちません。

 変形は、最終的に側面(ドア部分)が少々合いにくいものの、全体には比較的かっちり決まります。

 ただ、上面のガワは細かく折りたたんだものを順番に伸ばしていく仕様ということもあり、各可動部にそれなりに負荷がかかる感じです。

 すでにボンネットのところは白化してますね・・


 せっかくなので、驚きのガワ展開の様子も見ていただきましょう。

 まず胸部を前に開き、背中側から折りたたまれているガワ全体を後方に引き出します。

 あとは、順に伸ばしていくとこのような状態に。

 ボンネット(腕部基部)とリアは伸ばしたあとに180度回転させます。

 鼻先からお尻まで、見事に1枚に繋がったガワ。

 これほどダイナミックなことになっているとは思いもしませんでした。


 なお、ブレードはこのガワの真ん中、ルーフ裏面に収納可能。

 変形後はフロントウインドウの向こうに柄尻(?)が見えます。

 

 もちろん収納せずに変形させることも可能で、収納せずに変形させたほうが側面の合いがよいような気もします。

 そして収納しない場合、ブレード側面のダボをルーフのダボ穴に差しこんで取り付けることができます。

 なんてケレンミの強い・・(笑)

 このルーフのダボ穴は、本来ロボットモードでガワを固定するためのものですが、ブレードのダボとサイズはぴったりなので、この用途も併せたもののように思います。

 なんで一切言及がないのか?

 まぁ、ご覧のようにあくまでトイ的お遊び要素っぽいので、スタジオシリーズらしくないということになったのかもしれませんね。


 ちなみに、ディーノという名前はフェラーリの創業者の息子で、若くして亡くなったアルフレード・フェラーリの相性からとっているそうです。

 その前段階では、創業者エンツォの名前をそのまま使おうという案もあったそうなのですが・・

 さすがに創業者はアレだけどその息子ならオーケーということは、フェラーリ側でもそれなりに好意的に受け止められていたと思うんですが、それなのになんでライセンスの取得はダメなのか? とか思ってしまいます。

 まぁ、いろいろと難しい事情があるようです。

 なお、小説版では彼の名前はディーノではなくミラージュ(日本におけるリジェ)になっています。リジェ要素一切ないけど・・


 中台紙の簡易ディスプレイベースの背景は、ディセプティコンの追撃から逃れるハイウェイのシーンを再現。

 ここで、ディーノはワイヤーブレードを駆使してハチェットを仕留めました。

 ハチェットもスタジオシリーズで欲しい・・


比較画像

 ロストエイジのときに発売されたサイドウェイズの仕様変更版は持っていないので、とりあえず同じスタジオシリーズから、同様に赤いスポーツカーに変形するスティンガーと比較。

 ロボットモードで。

 まぁ・・ね、たぶんなんのかかわりもない両者なんですが。

 ディーノはオートボット、そしてスティンガーは人造トランスフォーマーですが、一応ディセプティコンということなんでしょうが・・体型的にはディーノのほうがディセプティコンぽいな。

 顔はどっちもディセプティコン。


 ビークルモードでも。

 どちらもスポーツカートイとしても格好よく、よい出来だと思います。

 スティンガーもなかなか変態的な変形パターンでしたよね。

 日本では、彼がスタジオシリーズのナンバリング2番め。

 個人的にも最初に購入したスタジオシリーズトイでしたが、そのクオリティの高さに衝撃を受けました。

以下、画像

 腰の回転は不可、足首も左右スイングができないなど、WFCトリロジーシリーズや同じスタジオシリーズでもそちらに準拠した86シリーズと較べると見劣りする部分はありますが、肩間接は跳ね上げられますし、上腕、拳、太腿でそれぞれロール可動、足首も変形可動を利用することで深く前方向に曲げることができるので、けっこう多彩なポージングが可能です。


 ディーノといえばこのポーズ。変形からのしゃがみ姿勢での武器展開。

 太腿ロールと足首の可動でしっかり接地できるのがポイント高いです。

 正直、もう少しブレードが大きければより迫力もあったんですが、まぁ十分でしょう。


 さらに脚部可動を活かした体勢でもう1枚。

 スタジオシリーズで、ここまで低い体勢で安定した自立ができるものはそう多くないですよね。

 しかし、ポーズがいちいちディセプティコンっぽい(笑)。


 ブレード手持ちで。

 5㎜軸のほか、柄尻や刃の部分で持たせることも可能。

 また、背中のウイング(ドア)も上下左右によく動きます。

 立て膝もまぁまぁ綺麗に決まります。

 スタンド対応穴は腰裏にありますが、若干ガワが干渉しがち。


 最終決戦直前のブリーフィング的な。

 たぶん、みんなの視線の先に司令官がいるんでしょう。

 そういえば、実写初期3作のオートボットのメインどころのスタジオ版、ほとんど持ってないや・・

 アイアンハイドもラチェットも、サイドスワイプも買ってない。

 バンブルビーはつい先日出たSSー68が初めて(バンブルビー版のバンブルビーはいくつか持ってるけどww)になりますが、到着は月末になります。


 以上、“SS ディーノ” でした。


 ここまで長期のシリーズになるとは思っていなかったスタジオシリーズ。

 もうメインどころはあらかた出たところで、ザ・ムービーにまで範囲を広げ、つにはかなりマイナーなキャラまで投入する事態に・・まぁ、むしろ喜ばしいことではあります。

 というか、実写系のトイの購入は久しぶりですね。

 レッドフット以来だから、こうしてレビューを書くのも八ヶ月ぶり。

 そんなこんなでディーノ、今のところダークサイドムーンでしか登場していないキャラですが、今度のビースト覚醒に出てくるというような話でしたか? 

 もっとも、同一人物かどうかは怪しい。

 とりあえずはダークサイドムーンでの話になりますが、それなりに見せ場があったにもかかわらず、最初に言ったように映画公開時にはトイが発売されませんでした。

 同様に前作リベンジにしか登場しないうえに一瞬しか映らず、当然台詞もなかったジョルトがリベンジ公開時、そしてダークサイドムーン公開時と続けて新規型で発売されていることを思うと、ディーノの扱いの悪さ(というか難しさ?)が際立ちます。

 要はビークルモードの再現が困難だったということなのでしょうが、だとしても実写版トイのすべてが(スタジオシリーズにしても)実車のライセンスを取得しているわけでもなく、結局今回もライセンス取得には至らなかったわけで、だったら過去にもある程度の妥協でトイ化は可能だったとも思うのですが・・

 まぁ、妥協に妥協を重ねた結果がサイドウェイズの仕様変更ということだったのでしょうが。

 ともあれ、10年かかりましたが少なくともロボットモードではかなり高い再現度を達成できた今回のスタジオシリーズ版、待たされただけの価値はあったのではないでしょうか。

 普通に格好いいですし、可動性も実写版トイとしては頭一つ抜けているというか、かなり意識して動かせる構造になっていると思います。

 見せ場でもあったワイヤーアクション再現用のパーツがないことは少々残念ですが。

 あと変形。背中(胴体部分)に細かく折りたたまれたガワを伸ばしていく工程が楽しいです。

 ただここは薄いパーツの集合体でもあるので、強度面には少し不安もあります。

 すでに(というかたぶん最初から)白化している部分もありますしね。

 やはりスタジオシリーズ、とくに実写系のトイはWFCトリロジーシリーズと比較して相対的に細かいパーツが多いので、若干気を遣う場面が多くなりますね。久々の感覚(ホットロッドはどっちかというと実写系に近い繊細さでしたが)。


 さて、実写版3作めまでに登場したキャラクターも、随分とスタジオシリーズに投入されてきました。

 日本での発売時期はまだ未定ですが、今後もジョルトやグラインダー(+ラヴィッジ)が控えています。

 残りでめぼしいところは、オートボットだとツインズとキューくらいかな? 

 ツインズは意外と引っ張りますね。サイズ的に再現が難しいのかな?

 ディセプティコンだとフォールン、デモリッシャー(上海の)、ハチェットあたり? モブっぽいのもいろいろいますが、名付きでそれなりに活躍シーンがあるものとなるとそれくらいかな。

 とくにハチェットは異色の4足タイプですし、今回のディーノとの絡みもあるので是非発売してほしいですね。

 デモリッシャーはいつでも出せるのに、出ないね。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。