「DER GANSEGENERAL UND SEINE SOLDATEN」Lothar Meggendorfer
ロタル・メッゲンドルファーの名前を聞けば、まず仕掛け絵本のスタイルを確立した作家としてその名前は記憶されているでしょうか。
日本ではその名前を冠した仕掛け絵本専門店「メッゲンドルファー」さんもありますのでなおそうなのかもしれませんが、彼は本当に多作で、仕掛け絵本だけではなく、多くの絵本も作り(100冊以上)、そこでは文章、絵ともにほとんどを自分で手掛け、また自身の名前の付いた雑誌まで創刊するほど(それは彼の死後まで発行され続けました)彼は本の仕事に生涯の精力を注いだ人物でした。
こちらのベルリン・コレクションの中の一冊「ガチョウ将軍とその兵隊たち」はメッゲンドルファーの仕掛け絵本ではない絵本作品の一つで、表題作品のほか「踊り熊」「高利貸しのまんまるさん」の3編が収録されている絵本です。
出版当時のものがそのまま再現されておりますので、テキストはドイツ語ですが、ドイツ語が読めなくとも、どんなお話か何となくわかるのはメッゲンドルファーの絵が、何より生き生きとその物語を語っているからでしょう。
今の感覚で見ると、どことなく漫画みたいだと感じるかもしれません。
小さな絵の連なりでお話が進行し、オチのある笑い話だからでしょうか。風刺画でもあるようで絵本でもあって、そしてどこか漫画的でもあります。
本編のメッゲンドルファーのクラシックな雰囲気のイラストも可愛らしいのですが、表紙のデザインもとても素敵です!
ちゃんと三篇の主人公たちが描かれ、自分がドイツ語の分かる子どもだったら、表紙を見ただけで楽しそうな本だなあとドキドキしてしまう気がします。
仕掛け絵本だけではないメッゲンドルファーの作品の魅力にぜひ触れてみて下さい。
当店在庫はこちらです。
「DER GANSEGENERAL UND SEINE SOLDATEN」Lothar Meggendorfer