日本のいちばん長い日
2021.08.14 12:30
太平洋戦争末期、戦況が困難を極める1945年7月。連合国は日本にポツダム宣言受諾を要求。 降伏か、本土決戦か。連日連夜、閣議が開かれるが議論は紛糾、結論は出ない。 そうするうちに広島、長崎には原爆が投下され、事態はますます悪化する。
“一億玉砕論"が渦巻く中、決断に苦悩する阿南惟幾(あなみ これちか)陸軍大臣(役所広司)、国民を案ずる天皇陛下(本木雅弘)、聖断を拝し閣議を動かしてゆく鈴木貫太郎首相(山﨑努)、 首相を献身的に支え続ける迫水久常書記官(堤真一)。
一方、終戦に反対する畑中健二少佐(松坂桃李)ら青年将校たちはクーデターを計画、日本の降伏と国民に伝える玉音放送を中止すべく、皇居やラジオ局への占領へと動き始める。
太平洋戦争突入前後からポツダム宣言受諾までの日本政治の裏側を描いた傑作映画。
太平洋戦争においての作戦のやり方と主導権においての陸軍と海軍の対立、どのように戦争を終結させるかで天皇の意向通り和平を目指すか本土決戦に向かうかの対立が閣議や支持者のまとめや裏工作やクーデター計画の中で描かれる。
ポツダム宣言を受諾する上で国体の護持や武装解除をどのようにするのかなどで、議論が沸騰していた。
国民一丸の特攻を強行するためにクーデターを起こす陸軍の青年将校と彼らを煽る東條の暗躍。終戦には、ギリギリの折衝があったことが解る傑作映画です。