EXIT
2019 韓国 映画
父親の長寿祝いの宴会を、
わざわざ大学時代フラれた後輩が勤める遠方の宴会場で企画した主人公。
無職だけどかっこつけて課長だと言ってみたり(すぐバレるけど)、
未練タラタラです。
一方後輩の方は美人でしっかりもの。
上司から言い寄られても毅然としています。
先輩のことも全くなんとも思っていなさそう・・・。
宴会がお開きになったころ、宴会場近くで薬物テロが発生。
街に毒ガスが充満します。
空気より重く、地上を雲海のように埋め尽くす毒ガス。
脱出するにはヘリの救助を待つしかない状況で、屋上扉が施錠されている・・・
下からはどんどんガスが充満してくる、姉がガスに触れて一刻も早い救助が必要、
どうにかして屋上の外側から開錠しなければ命がない。
そこから主人公が学生時代の山岳部で培ったクライミングの技術を発揮して、
隣のビルにジャンプ、そこからビルの壁を上るクライミングが始まります。
紆余曲折の末に2人で生存をかけたクライミングがスタートします。
とても単純なお話しですが、
主人公と後輩のただ一生懸命必死な姿に目が離せません。
途中ドローンで撮影された姿がテレビ中継されたり、
ドローンに助けられたりしながら、
じわじわと上昇してくる毒ガスから逃れて高みを目指します。
最初川岸からドローンを飛ばしていた男たちとテレビ局のディレクターとの
密約めいたやりとりとか、伏線らしきものはほったらかしでしたが・・・
あれは伏線じゃなくて、韓国ではドローンが違法だったりするんでしょうか。
北との情勢など考えるとそうかもしれないですね・・・
ただひたすらクライミングで他のストーリーはほぼありません。
途中でビルの中に取り残された学生達と出くわすのですが、
ドローンで救助の模様が放映されて、
一躍ヒーローになるとか、
そういう流れを期待したんだけどなー・・・
それがあれば完璧に面白い作品だった気が。
魔女の宅急便のキキみたいな感じで。
でもそういうこともなく、
ほんとうにただひたすら高いところを目指すお話しでした。
比喩でもなんでもなくて、ただ高所です。
最後後輩との今後がありそうな、そんな爽やかな終わり方は良かったです。