違法でも詐欺でもないのに、金融庁から注意喚起が出た金融商品 親や祖父母が急に投資の話をし始めたら要注意
6月30日に金融庁から
「レバレッジ型・インバース型ETF等への
投資にあたってご注意ください。」
という注意喚起が出ました。
どちらの金融商品も違法でも詐欺でもなく
証券会社で普通に販売されているのですが
この度、わざわざレバレッジ型・インバース型ETF等と
表示して注意喚起を金融庁がしているという事実、
これが重要なのです。
まず、言葉をひとつずつ
かみ砕いて説明しますね。
ETFですが、Exchange Traded Fundの略で
上場投資信託のことです。
これは、特定の指数・指標に連動する金融商品なんですね。
代表的なものとして、東証株価指数TOPIXの
値動きと連動するように運用するETFがあげられます。
ETF は、証券会社を通して証券取引所で売買ができますので
「取引時間中いつでも売買できる」
「価格がわかりやすい」といった特徴があります。
従来のETFは株価指数等に連動するシンプルな商品が
大半だったのですが
最近、レバレッジ指数・インバース指数などに連動する
ETF商品や、連動する指数自体が分かりにくいETFなどが
上場され取引できるようになっています。
で、
レバレッジ型・インバース型ETFについてですが
簡単に説明しますと
レバレッジ型とは、TOPIXなどの日々の変動率に一定の倍率を乗じます。
で、算出された指数に連動する運用をします。
例えば、「TOPIXレバレッジ型2倍ETF」は、
TOPIXの値動きに対して日々2倍の値動きをするように設計されています。
インバース型はその逆で
例えば「TOPIXインバース型2倍ETF」は、
TOPIXの値動きに対して日々マイナス2倍の値動きをするように
設計されています。
重要なのはこのレバレッジ型・インバース型ETFは
主に短期売買によって利益を得ることを
目的とした商品であるということです。
そういった特徴などを理解せずに購入して
保有し続けると、利益を得ることが
難しくなる可能性があります。
リターンを多く得るには
それなりのリスクの可能性も含めて
考える必要がありますが、
問題なのは、投資経験があまりなくて
仕組みがよく理解できていないまま
購入してしまうことです。
最近はスマホなどで投資の情報が手に入りやすくなっています。
だた、情報というのは、
自分にとって耳障りが良くて即効性のあるもの程、
取り入れてしまいがちです。
今年のお盆も帰省することが出来ない方が多いと思います。
電話やオンラインでお父さん、お母さん、
おじいちゃん、おばあちゃんなどと話す機会があって、
いきなり投資の話をし始めたらちょっと気にしてみてくださいね。
以上、スタンドエフエム「聞くお金のニュース」にて
先日、音声配信した内容を文字化しました。
音声で聞きたい方はこちらからどうぞ。