「移籍の噂」 vol.23 ~左サイドの強化と自クラブ育成枠の確保~
サッカーを専門に扱うイタリアの大手メディア「Calciomercato」から、カルチョファンが興味を引きそうなニュースをpick upするコーナー「移籍の噂」。
vol.22ではサッスオーロにレンタル中のDFポル・リロラ(19)の呼び戻し(「移籍の噂」 vol.22 ~着実に進める最終ラインの刷新~)について紹介したが、この1月にエヴラが退団したことによって手薄になっている左サイドでも選手層の強化を図っているようだ。ただその補強戦略にはどうやら15-16シーズンから導入された自クラブ育成枠に関する規定が絡んでいるようだ。
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・ユベントスは今シーズン終了後にスピナッツォーラを呼び戻し、マティエッロを放出か?
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ユベントスのニュースを専門に扱っているフットボールメディア『ilbianconero.com』によると、ユベントスはアタランタへローン移籍中のDFレオナルド・スピナッツォーラ(23)を今シーズン終了後に呼び戻すことを画策しているようだ。
今シーズン開幕前に2年間のローン移籍でアタランタに加入した彼は左サイドでレギュラーの座を確保し、ここまで19試合に出場して2アシストを記録。ベルガモで目覚ましい活躍を遂げており、チームの快進撃に大きく貢献している。
そんな彼の活躍ぶりを見たユベントスの首脳陣は既に今シーズン終了後、彼をチームに呼び戻すことでアタランタと基本合意を取り付けた模様だ。
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またキエーヴォにローン移籍していた昨シーズンに2度も膝の怪我を負い、今シーズンはユベントスの一員として過ごしているMFフェデリコ・マティエッロ(21)はスピナッツォーラに替わって今シーズン終了後にアタランタへローン移籍する可能性が高い。
この1月の移籍市場でも放出の噂はあったものの、少なくとも4人確保することを義務付けられている自クラブ育成選手枠にクラブは彼を数えていたため、放出を見送っていた。
こちらに関しても既に両クラブ間で基本合意に達しており、今シーズン終了後には取引完了する見込みだ。
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右サイドと同様に左サイドでも選手層の強化を目論むユベントスのフロントにとって、LWBを主戦場として絶妙なタイミングでサイドから攻撃参加するスピナッツォーラは必然的に獲得候補の上位に挙がってくる。
スピナッツォーラの獲得、そしてマティエッロの武者修行。クラブの下部組織出身同士での入れ替えを行うことで自クラブ育成枠の規定を遵守しつつ、着実にチームバランスを整える補強戦略は理にかなっている。
SBを本職とするリロラ、そしてWBを本職とするスピナッツォーラ両者を獲得できるとなれば、3バック・4バックを使い分けられる可能性が高くなり、戦術の幅が広がることは間違いないだろう。