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NOTE

浅草寺の写経の会(1回目)&ローヤル珈琲店

2015.04.12 15:00

9日に、浅草寺の写経の会(1回目)へ行ってきました。

平日でしたが、浅草はたくさんのひとで賑わっていました。観光客と思しき外国人も多かったです。

仲町通りを抜け、伝法院通りから通用門をくぐると、喧噪は消え、鳥の囀りのみが耳に届きました。

近くを歩いていた女性(この方も写経の会の参加者でした)に声をかけられ、「初めてだから勝手がわからないわね」と不安を口にしあいつつ、伝法院の入り口へ。

受付時間前なので、扉はまだ閉じられたまま。参加者と思われる方が10人ほど、階段に座って開始を待っていました。

みなさん気さくで、階段席を譲りあったり、順番待ちの列からはずれそうになった私を引っ張りいれてくださったり。

見知らぬひとと話すことにあまり慣れておらず、どきまぎしましたが、温かな気持ちになりました。


伝法院は浅草寺では離れにあたると聞いていたのですが、それでも、とても大きく、立派な建物でした。

ただ、古い建物ゆえにエアコンが設置できないそうで、ストーブがつけられてはいましたが、さ、寒い……。足の底から冷気が這いのぼってくる……。

膝掛けを持ってくればよかったな。

写経の会は冬は行われないのだけれど、夏は暑くて大変だそうな……。

受付を済ませたあと、観音経のお手本と写経用紙、お祈りのしかたや注意事項の書かれた用紙を受け取り、住職さんから道場内の決まりや写経の流れについて説明を受けました。

入場する前に、お香の灰をつまんで身体につけて、合掌。

道場の正面には、仏像と祭壇。室内に満ちる香木の匂い。高い天井。障子ごしに聞こえる、鳥の鳴き声。

お寺らしい空気が、心地よいです。


机の前に座り、受け取ったばかりの写経用紙とお手本を確認。

お手本と写経用紙がそれぞれ7枚ずつ。な、7枚もあるのか、観音経。

写経の会が7回ずつで区切られている理由が、わかった気がしました。

けれど、長いぶん、家に持ち帰ってからゆっくり書いてもいいし、早く終わったなら写経用紙を追加で1セット購入してもう1巻書いてもいいみたい。自分のペースで進められるのは嬉しい。

また、浅草寺ではお手本を半紙の下に敷いて写すので、1枚書き上げてからお手本を抜くと充足感が。

(お寺によっては、薄く書かれた経をなぞり書く方法をとっています)

ちなみに7回の参加につき、お手本と写経用紙1セットずつ、浅草寺と刻まれた小筆2本、墨ひとつがもらえます。

記念品もあるそうなのですが、今回は納品が間に合わなかったため、後日配布しますとのことでした。

法話や読経などを除くと、写経は1時間ほど。ていねいに筆を運び、ぴったり1枚ぶんが書けました。

1回で1枚ずつ、書ききれなかったぶんは家で、というふうにすすめたいと思います。


全生庵では席に座布団が敷かれていたり、住職さんが「写経している間に、筆を止めて散歩してきてもいいのですよ」とおっしゃったり、お茶とお菓子を用意してくださったりとまるで客人のようにもてなしてくださいましたが、浅草寺では写経中の私語や立ち歩きは禁じられており、まさに修行といった感じ。

作法は異なれどそれぞれのよさがあって、さまざまなお寺を巡ってみたくなりました。


帰り道は、遅めのお昼ごはんをとるためにローヤル珈琲店へ。

こじんまりとした店内は、レトロでデコラティブ。シャンデリアのひかりが赤いソファーや木製のテーブルをきらきらと照らしています。古いながらもすみずみまで手入れが行き届いており、清潔な雰囲気。

アメリカンコーヒーとはしっこがカリカリに焼けたコンビーフとチーズのホットサンドをゆっくりと味わいました。

次回はどこに行こうかな。アンヂェラスのケーキも食べたい。


お寺の空気にも癒されたし、浅草を歩くのも楽しかったし、ローヤル珈琲店のホットサンドもおいしかったし、充実した1日でした。はやくも、来月が楽しみです。


翌日、半切サイズのお手本と写経用紙を折らずに持ち歩けるよう、月光荘画材店で紙筒を購入。浅草寺でも専用の紙筒が売られていたのですが、鞄に入れるには大きいので……。

すぽん、すぽんと、何度も蓋を開け閉めしてしまうのでした。卒業式を思いだすー。

月光荘画材店は「耳をすませば」の地球屋をほうふつとさせる、素敵なお店でした。