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退屈と惰性と 改

SS スタースクリーム レビュー

2021.08.21 02:31

 今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、

“SSー67 スタースクリーム”  です。


 実写映画第6作、“バンブルビー” のサイバトロン星のシーンに登場したディセプティコンの航空兵の1人、

“スタースクリーム” が、

スタジオシリーズで発売されました。


 それまでの実写シリーズの前日譚とするにはパラレルな展開、設定が多く、あくまで別物、仕切り直しとして個人的には観た “バンブルビー” 。

 冒頭のサイバトロン星の戦闘シーンでは、お馴染みのキャラクターたちがG1デザインに近い姿で多数登場し、興奮しました。

 ディセプティコン側ではショックウェーブ、サウンドウェーブの両参謀の指揮の下、同型多数からなるシーカーズ(ジェットロン)部隊がオートボットたちを追い詰めていったわけですが、我らのニューリーダー、スタースクームもそのなかにおり・・まぁ、モブ扱いでしたね。

 当初、バンブルビーを追って地球までやってきて、地球における最初の対戦相手となったシーカーがスータスクリームとも言われていたんですが、結局その彼はブリッツウイングということでした。

 まぁ、いきなり敗北するキャラをスタースクリームとするわけにもいかなかったからか、とも思いますが、一方でトリプルチェンジャーとしてのブリッツウイングが今後も見られそうにないという点も残念ではあります。

 そんな経緯も含めて、バンブルビーにおけるスタースクリームは現状台詞すらない完全なモブキャラになってしまっています。

 実際の設定としてはどうだったんでしょう?

 ほかの色違いと同じ立場の一兵士に過ぎなかったのか、ただシチュエーション的に台詞が回ってこなかっただけなのか・・

 ともあれ、こうして新規でトイが発売されたこともありますし、直接の続編らしい “ビースト覚醒” で再登場するのかも。

 レビューしていきます。


ロボットモード

 既発売のブリッツウイング(残念ながら買い逃しています・・)の仕様変更かと思いきや、完全新規でした。

 ブリッツウイングもおそらくサイバトロン星では同型のシーカーズの一員だったのだと思いますが、地球に来て地球の戦闘機、ファントム2をスキャンした、いわゆるアースモードでの登場(トイ化)だったので、サイバトロンモードでしか登場していないスタースクリームが新規型となるのは無理もない。

 ロボットモードはともかく、ビークルモードは全然違う形ですからね。

 さて、そんなロボットモードですが、過去作の姿とはまったく違います。

 基本的なシルエット、カラーリングはG1デザインを強く意識したものになっており、さすがに過去作のアレと同一人物とするには無理がある・・かな?

 バンブルビーにおけるトランスフォーマターたちのデザインはG1をベースにしつつもこれまでの実写シリーズと完全に別物にはならないよう、絶妙な摺り合わせが行われており、ディティール面はこれまで同様かなり細かく、リアリティが追求されています。

 今回のスタースクリームでも、頭部は輪郭こそG1デザインに近いですが、顔付きはかなり凶悪なものに変更。

 一応、鼻と口らしきディティールはありますが、少々エイリアンチックになっています。

 肩の突起やウイングの向き、おおよその配色などはまさにスタースクリームなのですが、全体にかなり細身でスタイリッシュなデザインにアレンジされましたね。

 背面もわりとすっきり。

 ウイングのボリューム感など、やはりG1の雰囲気が漂います。

 ただ、姿勢に関しては腰部回転軸を水平にするのか、

肩の突起から胸部のラインを水平にするのか、

どちらが正しいのかちょっとわかりません。

 どっちにしろなんか不自然なんだよなぁ・・

 まぁ、ポーズをとってしまうと気にはならないんですが。

 ともあれ、実写版ディセプティコンといえば猫背、異形といった過去作までのイメージを放り投げたヒーロー感すら漂うデザインは非常に格好いいです。

 バンブルビー版オプティマスでも思いましたが、実写版トランスフォーマーと聞いて、多くのファンが想像した姿はこんな感じだったのではないでしょうか。

 本当、あのスタースクリームはなんであんな姿になったのか・・

 まぁ、今となってはあの姿も嫌いではないですが、初見ではなにこれ? と思いましたしね(笑)。

 ちなみに、ウイング先端は上向きに跳ね上げておくのが正しいのですが、うちのニューリーダーは右のウイングのピンがゆるゆるで跳ね上げた状態で固定できないため、やむなく左も含めて下げたままにしています。

付属武装

ナルビーム砲

 G1オリジナルでは肩に装備していたナルビーム砲・・に相当する武器はウイングに装備。

 5㎜軸接続なので回転させることができますし、もちろん取り外して手に持たせることも可能。

 ただ軸が短いのであまり安定しません。


ブラスター

 新規デザインの手持ちのブラスター。

 劇中では確かスタースクリーム自身は使用していませんが、同型のシーカーの誰かがが使用。

 こちらも5㎜軸を手に持たせるのですが、やはり軸は短く、わりと簡単にポロります。

 後部の装甲部分で拳を覆うような見ためになるので、本来は腕部が変形してこの形状になるのかもしれません。

 なお、とくに仕様というわけではありませんが、ビークルモード時のマウントパーツが背中に収納されているので、それを引き出すことでマウントすることもできます。

 上下逆に取り付けることも可能です。


ビークルモード

 サイバトロンモードということで、初代アニメOPでもお馴染みの三角ジェットモチーフのSFジェットにトランスフォーム。

 しかし形状はアニメデザインから大きく変わり、鋭く尖った機首と斜め下方に伸びるウイング、そして底面から伸びるランディングギア兼主砲(?)というようなデザイン。独特です。

 なんだろう、スターウォーズっぽい(違うか?)。

 一応前から見た形は三角形なんですが、鳥っぽい雰囲気もありますね。

 鋭い機首パーツは軟質素材ですが、とくにだるさは感じません。変形もしていませんでした。

 キャノピーもクリアカラーの軟質素材。開閉はできませんが、一応内部にはシートっぽいディティールが施されています。

 劇中ではあまりじっくり見る機会がなかったので、今回のトイの宣材画像を見たときは、底部の処理などに違和感があったのですが、あらためてコンセプトアートなども見てみると、なるほど頑張って再現されていると思います。

 まぁ、問題の底部構造はロボットモードの腕部をたたんだものなので、実際のデザインよりも厚みがあるのは致し方ないところ。

 変形は劇中のパターンを再現できているわけではないようですが、腹部(機首)を軸に下半身をぐるんと回すなど、なかなかダイナミックで面白いです。

 後面の処理には若干やっつけ感も。

 踵はもう一段折りたためたんじゃないかなぁ?

  ブラスターはロボットモードでもマウント可能な中央のパーツと左右の肘にあるジョイントの3箇所で固定。

 ナルビーム砲はウイング裏面にダボで取り付けます。

 ブラスター後部にスタンド対応穴があるので、

ビークルモードを飛行状態で飾ることが可能です。


 中台紙の簡易ディスプレイベースの背景はオートボットとディセプティコンが戦っていたサイバトロン星の都市。

 フルCGで再現されたシーンですね。


比較画像

 バンブルビー版バンブルビーと。ロボットモードで。

 劇中ではとくに絡むことはなかったですし、仮に絡んでいてもサイバトロンモード(B127)の姿だったと思うので、せめてそっちと並べるべきところですが、未購入なので・・

 あくまでサイズ感の確認という程度でお許しを。

 スタスクでかいですね。ビーが小さいこともありますが。

 しかしこのビー、個人的にはわりと好きなんですが、決して劇中再現度は高くないんですよね。

 いずれ、より再現度を高めたVer.2的なものを出してくれるかと思っていたら、ビースト覚醒ではシボレーに変形するようになるんでしたっけ? 

 カマロでもないのかい・・

 もうこのビートルに変形するビーは出ないのかな?


 そんなビークルモードでも。

 世界観が違い過ぎる・・

 バンブルビー版オプティマスプライムと。ロボットモードで。

 クラスは同じボイジャーですが、ウイングなどのおかげもあってスタスクのほうが一回りほど大きく感じます。

 でも過去作よりは小さくなりました、スタスク。

 あと、この並びだとやはりスタスク以下のシーカーズはけっこうアレンジ強めに感じますね。


 ビークルモードでも。

 オプのビークルはアースモード(ロボットも厳密にはそうか)なので、こちらもあくまで大きさ比較という感じで。

 スタスクのビークルモードのボリュームというか、表面積がかなり大きいことがわかっていただけるかと。

 シージ版と。ロボットモードで。

 同じサイバトロンモードを再現したものの、アニメ版と実写版、ですね。

 おおよそのシルエット、カラーパターンは一緒です。


 ビークルモードでも。

 ともに三角SFジェットに変形しますが、方向性はかなり違うものになりました。

以下、画像

 背部のパーツが干渉するため実質左右30度ずつほどしか動かせませんが、一応腰は回転しますし、足首も左右スイング可能と、実写系スタジオシリーズとしてはよく動いてくれるほうだと思います。

 可動部の渋みなどもとくに問題なし。右ウイングのピン以外は・・


 立て膝はちょっと難しいですね。

 画像はキャノンで支えている状態。

 頭部も、少し上を向いたりできればよかったですね。実質、左右に振れるだけなので・・


 ナルビーム砲を両手で構えて。

 スタンド対応穴ですが、定番の腰裏の位置にはありません。

 その代わりということなのか、左右ウイングの下のほう(ビークルモードでは前方より)に3㎜穴が空いているのですが、それを使ってディスプレイすることは不可能ではありません。

 でも、バランスをとるのが難しい・・

 本来の使い方ではない気がするなぁ。

 ビークルモードでは先にも言った通り、ブラスター後部に対応穴があるので、安定してディスプレイできるのですが・・


 とりあえずオプティマスと対決。

 劇中では一対一で戦うようなシーンはなかったですが、過去にはきっとあったはず。

 まぁ、同型のシーカーが簡単に蹴散らされていた様子を見るに、一対一だとほとんど勝負にならなかった気もしますが・・


 ここからはちょっとお遊び。

 ロボットモードで胸部を開くと、いかにもなにかを乗せてくれといわんばかりのスペースが現れます。

 なのでお約束。

 完全に制御を奪われている感・・(笑)

 本当、DTAは絡む相手を選びませんな。


 オレ変形もいくつか。

バードモード

 機首が鳥っぽいので。

 ハチドリみたいな細いクチバシ(機首先端)が可愛い。

 ロボットモードの腕部を展開して、ブラスターは後ろの隙間にはめ込みました。ウイングの角度と向きも少し変えています。

 ブラスターのマウントパーツを持て余す感じになってしまうのが見ために少し残念ですね。

 Twitterでどなたかがやっていたことのパクリです(すみません)。


サテライトモード

 バードモードからさらに胸部パーツを起こして、全体を引っ繰り返した状態ですね。

 上半身だけのロボットモードにビークルモードを背負っているような感じ。

 リベンジ版サウンドウェーブのサテライトモードっぽい見ためになりました。

 スタンドは隙間に突っ込んでいるだけです。


 以上、“SS スタースクリーム(バンブルビー版)” でした。


 この姿こそ、本来ファンが望んでいた実写版スタースクリームだ・・と言っても過言ではないでしょう。

 劇中でモブ扱いだったことが本当に悔やまれる格好よさです。

 彼やその仲間のシーカーズたちがもっと活躍するシーンを観たかった・・

 トイは完全新規で劇中のスタイリッシュな姿を完全再現。

 可動もWFCトリロジーシリーズにこそ劣りますが、実写系としてはよく動いてくれます。

 特徴的なビークルモードもかなり近い雰囲気になっており、変形パターンも面白いです。

 既に仕様変更でスラストの発売も決定しています(日本ではまだ発売未定)し、ほかのシーカーズも順次投入されていくのかもしれません。

 店舗限定とかになるかもですが。

 シージ版くらいの拡張性があるなら、また実写版6体揃えてみてもいいかな? とは思ってるんですが・・

 実写版シックスジェッターは・・たぶん無理だろうしなぁ。


 なおシーカーズ以外でも、バンブルビー版実写キャラのスタジオシリーズでの発売はいくつか予定されているようです。

 ロストエイジや最後の騎士王に登場したメインどころがまだ何人か放置されているなかで、モブに等しい今回のスタースクリームやスラスト、オートボットからはブローンやラチェット、ホイルジャックの名前もありましたか? そのあたりの発売が決定、あるいは予定されていることには少し納得がいかない部分もありますけどねぇ。

 ビースト覚醒の展開と絡むのかとも思ったりしますが、それにしてもまだ公開まで1年以上ありそうですし、とくに関係もないのかな。

 グリムロック以外のダイノボットとか欲しいんやけど・・


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。