アラーチェリのインスラ Insula dell’Ara Coeli
マルチェッロ劇場通り(via del Teatro di Marcello)沿いの、サンタ・マリア・イン・アラーチェリ聖堂の下に位置する、インスラ(Insula)と言われる多層型共同住宅の遺跡。紀元2世紀頃。
★ インスラとは、大きなアパート
ローマの人口が増えるに従い、一戸建ての住宅(ドムス)は上流階級でなければ持てなくなったため、ローマ市内に住む住民の多くがこの様なインスラと呼ばれるアパートに住んだ。
建物の1階はタヴェルナ(食堂)や貸店舗、工房で、上層階がプレブス(下層階級)やエクィテス(中流階級)のローマ人の住居になっていた。
上の写真は、4階部分と中世の頃の教会の鐘楼跡。
★ 5階建て、380人が住んでいた
アラーチェリのインスラは、4階建て構造になっている。オリジナルは5階建てだったと思われる。1926年の工事で発掘されたが、残念ながら、現在の道路の地下9mまで、1階と2階部分が埋まっているため、全ては見ることが出来ない。
380人程の住人が居たと計算されている。
★ 中世の頃は教会と市場が作られた
1653年にAlessandro VII Chigiの命で、建築家Carlo Fontanaにより、サン・ビアジョ・デル・メルカート教会(Chiesa di San Biagio del Mercato)が建てられ、カッシアのリタ(Santa Rita da Cascia)に捧げられていた。
周辺に15世紀頃まで市場があった。
上の写真は、12世紀のサン・ビアジョ・デル・メルカート教会(Chiesa di San Biagio del Mercato)跡の、半月型のフレスコ画 キリストとマリア様とサン・ジョヴァンニ
★ カッシアのリタの部屋(Sala Santa Rita)
1930年代にヴィットリアーノの建設のために壊され、1937-40年に、カッシアのリタの部屋(Sala Santa Rita)がモンタナーラ通り(via Montanara)に建てられた。
Insula dell’Ara Coeli
住所 Piazza d'Aracoeli, 00186 Roma
参考