浅草 今戸焼人形
2017.02.23 15:31
縮緬のお細工物は、家庭で作るためのものだったことから、
日常使いできるものや、子どものためのものがほとんどでした。
そのため、しばしば縁起物や子どものおもちゃをモチーフにした作品が多く、
自然と郷土玩具や民芸品にも心が惹かれていきます。
こちらの今戸焼も、浅草近くで古くから親しまれてきた焼き物の一つ。
写真にあるのは、「江戸羽織狐」という土人形で、「紺青(こんじょう)」の羽織に、「深緋(こきあげ)」の着物と、江戸時代のままの色合いとなっています。
今戸焼は、江戸時代から、招き猫や、てっぽう狐などの縁起物の人形や、種火を入れておくための火入れなどが作られてきました。昔は隅田川沿いに何件も窯が作られ、賑わっていた今戸焼きですが、現在は今戸神社向かいの一件のみ。
しかし、その人気は高く、また、神社に納める縁起物を一手に引き受けられているため、ほとんどの焼き物は、個人での注文ですと、1年以上先となってしまうそうです。
それでも、作業の手を止めて、丁寧に成り立ちや制作過程を説明してくださるご主人や奥様のお人柄に、とても心動かされました。
お店で手に入れられたのはこちらの狐のみですが、そのほか、招き猫の人形や、火入れなども注文してきました。
長い今戸焼の歴史の中では、数年待ちなんて、短いものです。
ゆったり迎え入れられる日を待っていようと思います。
ちなみにですが、こちら「今戸焼白井」さんでは、LINEスタンプも扱っています。
スタンプショップで「今戸焼」で検索すると、クリエイターズのカテゴリに1つだけヒットします。とってもかわいいので、ぜひ見てみてください。