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実りの季節

2021.08.23 09:19

足元を見て、ギョッとした。


昨日、大学構内を歩いている時のこと。

鳥に食べられた柿の果実の残骸が、道端に転がっていたのだ。


なんと。

秋はもう、目の前だ。





岐阜大学の周辺には、柿畑がたくさんある。

実は、ここ周辺の地域は、富有柿の名産地である。


近所のカキノキは、まだほとんどの果実が緑色で、青い状態だ。

けれど、中には早熟するカキノキもあって、

そのようなカキノキの果実は、すでに食べ頃を迎えているらしい。



私も、鳥よりも一足遅く、熟した果実をつけているカキノキをみつけた。

まだ最盛期ではないが、確かに、美味しそうな柿が実っていた。




柿。和名はカキノキ。

学名をDiospyros kakiという。


実はこの植物、とっても思い入れのある植物種だ。

私が研究している内容、

「カメ類と植物が生態系で相互に作用していること」を

初めて実証してくれたのが、この「カキノキ」だったのだ。



あっという間に、季節は巡る。

「カキノキ」とカメ類の繋がりを初めて視た日から、もう、4年が経つ。


4年前に発見したその事実を、現在、学会誌へ投稿するために、原稿を執筆している。

文章には修正を何度も加え、すでに書き始めてから何か月も経過している。


その努力も、もう少しで、実る予定だ。



カキノキは、あとちょっとで実りの最盛期を迎える。

私の執筆した原稿も、今年の秋に、実ってくれるだろうか。


実らせたい。


否、実らせるために頑張ろう。



今年の秋は、実りの秋となりますように…。