【HGUC】Ξ(クスィー)ガンダム
▼キット情報
・発売日: 2021年04月24日
・価格: 6,600円
「身構えているときには、死神は来ないものだ。ハサウェイ──」
HGUC、1/144 「クスィーガンダム」の制作レビューです。
今回は劇場版『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の主人公機としての立体化で、
GジェネやROBOT魂などで馴染み深いデザインから一新されており、
鋭い目つき・ガンダムの頭部を思わせる胴体・白を基調としたカラーリングが特徴的なデザインになりました。
キットの方は劇場公開直前の4月末に発売されたのですが、
現在のガンプラ需要と新作のHGキットということで発売後は一瞬で店頭から消滅し、
「映画を見たけど閃ハサのプラモがどこにもない」と言う大量の難民を産むことになった罪深いキットでもあります。
(劇場公開後は今まで売り場を守っていたペーネロペーやメッサーも一斉に姿を消しましたが…)
かく言う自分も劇場版を見てからキットが欲しくなった側で、数ヶ月間難民として過ごしていたのですが7月の再販で入手できました。
待望の最新キットで非常に楽しく作れたので、いつもより写真多めで紹介していきます。
- ▼制作
1/144スケールですが、設定では25m近い大型MSなので箱からパーツまでとにかく巨大なキットです。
ディテールが細かく裏打ちパーツも用意されており見た目はMGのような密度感がありますが、それに反して非常に組み立てやすかったです。
組んでいる感覚的にはRE1/100に近いかも知れません。
▼前後から
最近主流のポリキャップレスで、関節はKPSの組み合わせです。
肩と腕の接続軸がやたら緩かったので、接着剤で補強しました。(個体差かも)
▼ホイルシール
ツインアイやセンサーの他、黄色やオレンジの箇所を補うホイルシールが付属します。
キットの価格を考えるとちょっと多いなと言う印象。
スタビライザーの黄色部分はシールも貼りにくいので、別パーツにして欲しかったですね…
今回は後頭部のセンサーとビームライフルに使用しています。
キットには塗装作業として以下を行っています。
- 色が足りない箇所をシタデルカラーで筆塗り塗装
- 青色部分を歴代ガンダムのような鮮やかな青に変更
- 黄色部分の成型色がイメージと違ったのでキャラクターイエローに変更
- シールドをGジェネ版のカラーリングに変更
- 背面のバーニア、ライフルをメタリックカラーに変更
本体の白さはそんなに気にならなかったのですが、
シールドまで設定通りの真っ白だと流石に間延びしてる印象だったので、
Gジェネで馴染みのある「赤」に変更しました。
第二の顔と言える胴体部分ですが、ここのグレーはシールも付属していないため
塗装してあげると真っ白な胴体が締まって見えるのでおすすめの作業箇所です。
上記の塗装の後、閃光のハサウェイ用デカールを中心にデカールを各部に施し
プレミアムトップコートの"半光沢"を吹いています。
また、クスィーガンダムは設定上"勢力"や"製造メーカー"を示すエンブレムを貼ることが憚られる機体であるため、
ハサウェイのコールサインであると思われる「メッサー1」を引き継いで「01」を各部に入れて間を持たせてみました。
(普段多用しているジオンマークやEESFの便利さを痛感…)
同スケールのガンダムと比較。
大人と子供くらいのサイズ差があります。
▼デカール・トップコート前の状態
胴体とフライトユニットの基本カラーが白なので、
デカールやシャドウがないとちょっとやぼったい印象があります。
▼フライトユニットを外した状態
あまり他所様に載ってなかったので、肩アーマーを外した状態も。
隠しきれないゼオライマーイズムを感じる体型です。
- フライト・フォーム
キットの目玉であるフライト・フォームを紹介します。
MS単独での飛行が可能なクスィーガンダムですが、肩アーマーと背面のスタビライザーを展開することで、
超音速飛行力と更なる航続距離を獲得することが可能となります。
劇場版の新設定ではこの形態を"フライト・フォーム"と呼称し、最高速度はマッハ2にも達する、という設定になっています。
※余談ですがガンダムのコアファイターはマッハ3から4で飛行します
背中のスタビライザーの向きが変わりつつ大きく展開されるので、HGとは思えない凄まじい奥行きになります。
シルエットが大きく変わりつつ、裏打ちパーツが多いためどこから見ても密度を感じられて、非常にかっこいいです。
一番の弱点は飾るスペースかなと…
変形は 可動だけでは成立せず 取り外して付け替えるパーツあるため、パーツの破損や塗装剥げの恐れがあります。
一度組んでから何度も変形させて遊ぶのはちょっと苦しいと思います。
パッケージや作例では上からのアングルが多いですが、下から見てもかっこいい…
また、いつもの3mm軸でこの巨体を支えるのは流石に無理らしく、アクションベースと接続する専用の軸が付属しています。
- 武装
「ビームライフル」
クスィーガンダム専用のビームライフル。
デザインはGジェネ版からほぼ変更なし。
ランナー状態だとめちゃくちゃ大きいライフルに見えたのですが、
本体に持たせるとむしろ小型な銃器に見えてしまいます。
普段、武器の合わせ目はそんなに気にしないのですが、後端部分の合わせ目がけっこう目立つので、出来れば処理してあげた方が良いと思います。
今回自分は塗装も終わって組んでから気づいたので、やむを得ず白ラインのデカールで誤魔化しました。
グスタフカールを一撃で破壊するほどの威力を誇ります。インフレ感…
肩アーマーがデカくて干渉しまくるので、銃器のポーズはけっこう苦手だったりします。
「ビームサーベル」
左右の肩部に装備されている格闘兵装。
ビーム刃の色が宇宙世紀のガンダムには珍しく「黄緑」となっています。
おそらく、連邦軍所属の"ペーネロペー"のサーベルが「ピンク」なので、鍔迫り合いしたときにアニメーションで見栄えがいいようにチョイスされたのかと思います。
サーベル用の持ち手には小さな接続軸があり、サーベルの柄側の受け口に差し込んで安定して持たせることが出来ます。
GジェネやVSシリーズでは、ミノフスキー・クラフトを用いて急接近し、二刀流で敵機を両断するようなアクションが多く見られました。
劇場版の第二部・第三部のサーベルの殺陣も今から楽しみです。
νガンダムと同じく、柄の後端からも短めの刃を発生させ両刃の剣にすることが出来ます。
- 以下適当に何枚か
劇場ポスターっぽく
本編の戦闘シーンで一番好きなカット。
クスィーガンダムが降下中のグスタフカールの腕を容赦なく引きちぎり、
クスィーの怪獣っぽさや、ハサウェイの戦闘技能の高さがより引き立つ感じで印象的です。
▼本編・PV再現系
「ガンダムだと!?」
「鳴らない言葉をもう一度描いて───」
「人質を取らなければ戦えない、情けない奴なのだな!」
「一気に決めたい、出来るかどうか…」
「そうだねクェス、それが君の答えなら…
僕は代わるよ。変えてみせるよ」
結末は
絶望か、希望か───────
▼余談
HGUCクスィーガンダムの紹介でした。
発売当初はGジェネ版と違い過ぎるデザインがどうにも馴染めなくて、まあいらないかな…くらいの温度感だったんですが、映画見たらめちゃくちゃ欲しくなってました。
ペーネロペーとのセットもとんでもない高額商品だったと思うんですが、こちらもすぐになくなってしまい、今のガンプラブームは常軌を逸してて若干怖いなと思う部分もありました。
再販日は開店一時間前からガンダムベースに行ったのですが、その時点で長蛇の列が出来ていました。開店時間と同時に着いた人がギリギリ買えたくらいだったらしいです。
つい先日、某ホビー雑誌のライターがSNSで炎上しましたが、言ってることはまさにその通りで、最早欲しいガンプラは早起きしたり、仕事を休んだりしないと買えないところまで来てしまっているのです…
各店舗やメーカーもちょっとずつ売り方が変わってきていて
ガンダムベースでは今まで商品の購入制限がほぼないに等しかったのですが(一回の会計で25個までと言う謎制限)
ナイチンゲール~クスィーガンダムからはお一人様1~2個の制限がかかり、
またメーカーの公式ページでは、RGHi-νガンダムなどの争奪戦が予想される新商品は発売前から再販のスケジュールを公開するなど、少しずつ転売対策に動き始めてくれています。
店頭での入手が厳しいメッサーやナイチンゲールも、一般販売商品ながらプレミアムバンダイでの通販が行われるなどしました。
とは言え、「閃光のハサウェイ」の劇場版が大ヒットしたのに、
それに登場する機体のプラモデルが買えない、と嘆いている人たちが非常に多く
メーカーは新規のガンプラファンを獲得するせっかくの機会をみすみす逃がしてしまったように思えます。
第二部が公開される頃にはもう少しいい感じになって欲しいですね。
次回は、クスィーガンダムと一緒に買ってきた
ガンダムベース限定のブルーディスティニー1号機(グロスインジェクション)になると思います。