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角川インターネット講座5 ネットコミュニティの設計と力 つながる私たちの時代<角川インターネット講座> (角川学芸出版全集)

2017.02.26 09:18

『角川インターネット講座5 ネットコミュニティの設計と力 つながる私たちの時代<角川インターネット講座> (角川学芸出版全集)』近藤淳也


<この本を読んだ目的>

コミュニティ形成について勉強したかったため。


<どんな本か>

「コミュニティ」について、ネットだけでなく、哲学的、霊長類的な視点からの話も交えて論じられている一冊。


<目次>

第1部:人間の集まるコミュニティを設計する

序章 日本のインターネットコミュニティ

第1章 ソーシャルメディアの発生と進化

第2章 恋愛論的コミュニティサイト運営術

第3章 人が集まるコミュニティのつくり方


第2部:私たちのコミュニティはどこへ向かうのか

第4章 サル額から考える人間のコミュニティの未来

第5章 情報技術とリアルコミュニティ

第6章 コミュニティと人の力


<内容整理>

【第2章】

■ネットコミュニケーションの5要素

1,匿名性

2,反応性

3,平等性

4,正確性

5,感情性

■コミュニティサイト=恋愛術が役に立つ

∟コミュニティサービスとユーザーの関係は、恋人同士の関係と似ている

・自分の書き込みが「承認される」ことは快感

→2ちゃんねるの魅力:豊富なトピックに分かれたジャンルと、書き込み量、書き込みに対する反応のスピード

■コミュニティサイトが利用者の生活・インフラの一部になったら、それがゴールである


【第3章】

■ネットコミュニティの3つのパターン

1,ユーザー同士のコミュニケーションが中心のサービス(2ちゃんねるなどの巨大掲示板群など)

2,ユーザーの中にスターがおり、その周辺でコミュニケーションするサービス(755、ニコ生など)

3,コンテンツが中心にあり、その周りでコミュニケーションするサービス(Yahoo!ニュースやNewsPicksなど)

■流行るコミュニティの仕組み

前提→ユーザーがつくっていくもの

∟ユーザーの指示が得られない意思決定をしてしまうと、ユーザーが離れてしまい、サービスが成り立たなくなる

■ネットコミュニティ3つのフェーズ

1,設計期間フェーズ

∟設計:開発・ルールづくり・方針づくり(サービスを開始する前に決めておく必要がある)

☆投稿するユーザーが、何を楽しみにして投稿するかという視点が大事。

☆どのような書き込みがベストか考える


2,立ち上げ期

∟ここでユーザーを獲得できないと、人気がなくなってしまう

☆最初に優先すべきは「書き手」ユーザー:コンテンツの創出が大切

ex)食べログ…初期:時分だけのレストランガイドをつくろう(書き手への使いやすさに焦点)

「グルメの情報が好きな人が、投稿したすいツールとしてのサービスがある」というところから投稿を収集。

「グルメが好きな人が投稿しているレビューがあり、好きなレビュアーからよい店を探せる」

店の評価が集まっているので、信用できるお店探しができるサービス


3,拡大期間

自動的にユーザーが増加する仕組みを狙う

→読み手重視への方針変更


【第4章】

そもそもコミュニティとは何か

1,情緒的な側面:人間はコミュニティに属することで、情緒的ないし心理面での安心感や安定、あるいは自己確認を得る

2,情報としての側面:コミュニティとは、"何らかの情報または世界観を共有する集団"


<感想>

色々なサービスの具体的な例が掲載されていて、非常に分かりやすかったし、勉強になった。

有名ドコロのコミュニティサービス勉強にはうってつけの一冊だと感じた。