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Baby教室シオ

提案『絵画鑑賞の薦め』

2021.10.11 00:00

絵画鑑賞は何のため?どのような効果があるの?と子育てに於いてのメリットが気になるところでしょう。

絵画鑑賞には、観察力・分析力・想像力・創造力・表現力などの効果があるということがいわれてはいますが、私は小さな子供にこのようなことを目的に絵画鑑賞を薦めるつもりはありませんが、絵画を通してそこから読み取れる言語化は是非行うべきだと考えています。

ただ絵画カードを捲って見せるフラッシュカード形式では殆どの子供が見ているようで見ていません。何が画かれているのかなと意識して見ることが鑑賞に繋がっていくのです。

このゴッホの『タンギお爺さん』を見て子供は何を読み取ることができるでしょう。

絵画鑑賞は学習や仕事、生活の糧を得ることに直結するものではありませんが、確実に人生を豊かなものにしてくれます。芸術から得られた感受性や知識は少しずつ自分自身の中に蓄積され教養になります。その教養は自分自身をさらに一段も二段も上の素敵な世界へと誘ってくれる自分磨きという名の自己投資です。

先ず子供に絵画鑑賞を実施する場合は、たった1枚子供が興味を示しそうな作品を選びます。例えば写真のような少しへんてこなイタリアの宮廷画家のジョゼッペ・アルチンボルドの作品を選んでもいいでしょう。

南瓜の帽子に、葡萄の髪の毛、洋梨の鼻に、りんごの頬・・・子供心をくすぐる作品を鑑賞させるなどの興味をそそります。果物野菜・動物植物などのモチーフを擬人化した肖像を見て何が画かれているのか目に映るものを列挙します。情報を言語化していくことを繰り返し多くの作品を鑑賞することでものの見え方が変化してきます。

例えば作品に画かれている時代背景や画家の思い、どこで画いたものか、季節や時間など細かな情報を読み取るようになってきます。見ていたものから見えてきたものへと変化するようになってきます。

子供に絵画鑑賞を行う場合には1枚の絵をじっくり見て言語化することから始めます。目に付きやすい場所に飾り『何が描かれているのかな?』と発見の楽しみを実感させてあげましょう。下記のピカソの作品のようにさらにへんてこな作品が子供受け、より深く作品を見通そうとするようになり印象に残ります。

ある程度の作品を鑑賞することができるようになれば美術館デビューも考えましょう。動き回る子供を連れて行くには勇気のいることですが、平日の朝一番の人の少ない時間帯を狙うのがよく、他の鑑賞者にご迷惑をお掛けすることも限りなく少なくなりととえ騒いだとしてもその場で注意することもできます。人が多いと連れ出すことになるので行動の反省が難しくなることもあります。また展示会場のスタッフの方々の視線や注意も子供には効果覿面です。このような鑑賞会を経験する度にその場の空気感に慣れて落ち着いて鑑賞することが出来るようになります。

教養はその人の人生の豊かさであり、オリジナルな教養へと変化させることができます。