絵本『だいすきセレスティア』
2021.10.17 00:00
酪農家に飼われている牛のセレスティアとその家の子供達とそ他の動物たちとのほのぼのとした関わりを表しているソーイング絵本作品です。
印刷物と分かっていながら思わずその感触を指先で確かめたくなる可愛いアップリケが、印象的でひと針ひと針丁寧に紡いでいったんだろうなと作家さんの時間と労力と作品愛を感じます。
のんびりと過ごす牛のセレスティアの佇まいや表情が本当に優しい感情を呼び起こしてくれます。布や毛糸な草で表現されているので温かみが伝わるからでしょうか。
大好きな牛のセレスティアが長い舌がじゃりじゃりとしていることに驚きを覚えたり、その舌の表面がなぜ人間と違うのかと疑問に思うことも。牛に触れる機会がないからこそ疑問に思うことがあるはずです。この絵本でそこに着目することができたら五感や思考が育っているといえるでしょう。
またセレスティアのピンクで大きな耳に「だいすきだよ」と言うとぴくんぴくんと動くという表現を真似て同じような行動をとる子供は、お母さんの囁きを自らも経験し心の育みに繋がっている可能性が高いといえます。
牛に触れる機会がなくても自らの経験で感じることができる作品です。動物との交流を絵本を通し見聞きしたら次は実際に触れ合う経験をさせ感性を磨く方向へ導いてあげてましょう。
明日の子育てサジェスチョン記事は『動物園の進め』、一読してみてください。