営業予定+今週の1冊
【営業予定】
8/30(月) 13時〜18時営業
8/31(火) 12時40分頃〜18時営業
※12時20分からフレンズFM76.2「空とぶたまご情報宅配便」のコーナー《今週の気になるアノ人!この人!》に出演するため開店が遅れます。
9/1(水) 定休日
9/2(木) 定休日
9/3(金) 12時〜18時営業
9/4(土) 12時〜18時営業
9/5(日) 12時〜18時営業
【今週の1冊】
『国道3号線 抵抗の民衆史』森元斎(共和国) ※8/30(月)新刊本で在庫有り
少し変わった本である。
書名に「国道3号線」とあるがそれ自体について語った内容ではない。
国道3号線を一つの「ベクトル」と見做して、鹿児島の西南戦争を起点に、水俣病、サークル村、筑豊炭鉱、米騒動と北上しながら、「近代(国家)」を形作る力に抵抗し破れた者たちについて語られる。
読み進めるに連れて何か「力」のようなイメージを喚起させられる構成になっているのが面白い。
時代や場所など具体的なケースによって当事者たちが抵抗した対象はもちろん異なる。
だがあえて言うなら、人間性を損わせようとする力への抵抗という点では共通しているかもしれない。
敗戦によって海外の植民地を失った日本。
戦後の経済的基盤として九州に代替的な植民地的な場を作り搾取したのではないか?という著者の指摘に唸った。(似たようなことは東北にもあったと言えるかもしれないが)
自分たちの人間性の尊厳を失わないためにどのような抵抗と実践がかつてあったのか。
民衆の中から生まれた思想や言葉、民衆と共にあろうとした思想家の言葉を引きながら、九州の近現代史が語られる。熱い1冊だ。
【関連しておすすめしたい本】
・『民衆暴力 一揆・暴動・虐殺の日本近代』藤野裕子(中央公論新社) ※8/30(月)新刊本で在庫有り
・『アナキズムの歴史 支配に抗する思想と運動』ルース・キンナ(河出書房新社) ※8/30(月)新刊本で在庫有り