キレーション(解毒)
https://www.furuta-clinic.jp/tenteki/metal_chelation.html 【キレーション(解毒)】より
現代の医療キレーションについて(解毒)
最近になり、開業医として日々、体調不良などで悩んでいる患者さんと接して感じることは、食や環境について改善、修正しながら生活しているのにもかかわらず、なかなか体調が改善しない方が多くいらっしゃることです。
クリニックでは、治療としてさらに、オゾン療法やビタミンC点滴療法などの施術を加えても、改善してこないことも多くみられるようになってきました。
なぜでしょうか?
それは、いままでの生活のなかで、人工的な食品、住んでいた環境などにより有害金属、有害なミネラルが体内へ蓄積されているためだと考えられます。
有害金属、有害ミネラルが体内に蓄積されると、いろいろ働くべき体内の酵素が機能しなくなり、結果として食事やサプリメントの補充など、いろんなことをしても体調が改善せず、治療効果もでてきません。
いろいろためしてみても体調がすぐれないとき、改善しないときは、有害金属、有害ミネラルの体内への蓄積がどうかを検討する必要があると思われます。
そして、有害な物質を体外に排出すること、体内の解毒(デトックスといわれています)することが必要と思われます。
食の変化に伴う健康被害
最近は体調不良を理由に受診される患者さんが多くいます。
病気が原因でなく栄養障害がもたらした結果、とくにミネラル不足によって起こる症状が目立つようになりました。
これは食事が日本食から欧米化してきたために、カロリーは高い一方でビタミンやミネラルが不足しているからです。
食生活の指導、ビタミン・ミネラルのとり方を教えて、実行していただくと、体調がよくなります。
病気をみつけて、すぐ薬を処方する医師、また、すぐに薬をほしがる患者さんにも問題があると考えています。
カリフォルニア大学バークレー校のブルース・エイムス教授{突然変異の試験(エイムス試験)で有名}は、 亜鉛、鉄、ビタミンC、E、B6、B12、カロチンなどが不足すると、遺伝子DNAが切断されるなど、放射線をあびたことと同じような状況になると報告しています。
ミネラル不足は非常に危険なことがわかります。がんの発生にもかかわってきます。
有害重金属
ミネラルといっても全てが体にとって良いのものばかりとは限りません。
有害金属、有害ミネラルといわれており、身体にさまざまな障害をもたらすミネラルがあります。
たとえば、水銀、鉛、アルミニウム、ヒ素、カドミウムなどです。
みなさまもご承知のように、水銀を大量にとると水俣病をおこし、カドミウムを大量に摂取するとイタイイタイ病を引き起こします。これらは有害なもので、身体にとっては毒になります。 これらの有害金属は、少しずつですが、飲料水、畑などの土、加工食品にふくまれています。
有害重金属の摂取元と身体への影響
有害金属の毒性と進入経路については、表1のようになっています。
このミネラル不足を調べるために、血液検査のみでなく、医療機器による体内ミネラル検査をおこなってみますと、日本人の体調が悪い多くの患者さまが、水銀(有害ミネラル)の値が異常に高いことがわかります。
これは体内に水銀が蓄積されてしまっているということです。
水銀の体内への蓄積の理由は、普段の食生活、生活環境も関係していますが、大型の魚の摂取、ときにマグロの摂取が極端に多い場合、また、歯科の治療で、いわゆる銀歯をつめていたことが多い方は、その銀(アマルガム)が口腔内でとけだして、溶けだした銀を自ら吸入するために、体内に蓄積されるようです。
喫煙者でヘビースモーカーのかたは、水銀、ヒ素、カドミウムなどが高いです。
自分のように50歳以上の方は、アルミニウムが高いことがおおいです。
これは、いまはペットボトルの時代ですが、以前は、アルミの缶が飲料水や、なべも今はフォーローですが、以前はブリキの鍋でした。それでラーメンをつくったりして調理していました。その鍋からはアルミが溶け出していて、体内に入っていたと思われます。
また、体調がわるく、毛染め、ヘアカラーをたくさんつかっている方は鉛が高い方が多いです。 一部の製品の毛染め、ヘアカラーに鉛が多くふくまれているものがあるからです。
このように、日常の生活の中でも体内に重金属がはいってくるのです。
現在は、重金属を測定する機器として、手にレーザーをあてて測定できるオリゴスキャンというものがあります。結果は、数分後に出るので患者様にその場で説明できます。
水銀(有害ミネラル)が蓄積されるとどうなるのか
有害ミネラルが体内に蓄積されると、いくら良い栄養、食事をしていても、いろいろな酵素がはたらかず、代謝が正常になってきません。
運動しても代謝が活発にならず、汗もかきにくくなり、脂肪も燃焼もおきず、体重が落ちにくくなっているのです。
ダイエットを心がけていても、なかなか成果がでないときは、体内の有害ミネラルの検査をされてもいいかといます。
有害ミネラル(有害重金属)と活性酸素
人間は酸素を吸ってエネルギーを生みだしており、そのときに非常たくさんの活性酸素を体内で産生しますが、自らの体が活性酸素を消去しています。
その能力が抗酸化力なのです。
有害ミネラルが体内に蓄積されると、体内の活性酸素が高くなることがわかっています。
活性酸素が体内に多くたまったままだと、糖尿病、動脈硬化、がんが発生しやすくなるといわれており、老化も促進されてしまいます。
喫煙(ヘビースモーカー)のかたは、オリゴスキャンという器機で、有害重金属をはかると、多くの方が、水銀、ヒ素、カドミウムなどが異常に蓄積されています。
がんを発症した方も測定すると有害重金属が異常に体内に含まれています。
血糖値が高い方、アトピー、抗がん剤の治療中、放射線治療中、ホルモン剤を使用している方、寝不足の方、多くの種類サプリメントを内服している方などは、活性酸素の値が非常に高いことがクリニックで多くの患者さまを測定して、わかっています。
有害ミネラル(有害重金属)の除去について
では、水銀が体内に極端に多いときはどうするのか。
まずは良質なミネラルを多く摂取することが必要です。
また、点滴でキレーション(解毒)をというものを行うこともあります。
キレーションという治療法
キレーション療法とは、合成アミノ酸であるEDTA(エチレンジアミン四酢酸)という静脈点滴キレート剤を用いる療法をいいます。
アメリカでは約2000施設において年間80万件のキレーション療法が行われています。
その歴史は古く、1950年代に始まっています。
もともとは高カルシウム血症の患者さんへの治療や、鉛中毒患者の治療に使用されていました。
近年は体内の毒物の体外への排泄だけでなく、Caを体外に排泄することや、強い抗酸化作用による動脈硬化予防の作用が注目されるようになり、抗加齢治療法、アテローム性心臓疾患・動脈硬化症の治療として行われるようになってきています。
「キレート」の語源はギリシャ語の「かにの爪」に由来します。キレート剤が、動脈硬化の原因である血管壁に沈着したカルシウムなどのミネラルや、水銀や鉛・ヒ素・カドニウムなどの重金属をカニのハサミでつかみとるような働きをします。
このキレート剤は合成のアミノ酸で、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)と呼ばれ、Na-EDTAは動脈硬化の治療を主目的に使われますが、有害重金属の排出も可能です。 EDTAがCa、Mgや水銀などの金属イオンを挟み込み、対外へ排泄されるのです。
Caイオンをキレート、排泄することにより血管壁からCaが誘導され血管の弾力性が回復することと、有害金属の除去によりフリーラディカルによる障害が減少することなどが挙げられます。実際、キレーション療法により、動脈壁がやわらかくなっているデータや加齢に伴う現象の改善に効果のあるデータが論文報告されています。
冠動脈疾患、脳梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症、糖尿病性動脈閉塞などの動脈硬化性疾患。
ガンの予防、末梢神経障害、自己免疫疾患(リウマチなど)、変形性関節症、骨粗しょう症、神経障害など。
アルツハイマー病などの痴ほうの予防。集中力低下の改善、やアンチエイジング効果(抵抗力アップ、若返り、精力減退の改善効果)。
解毒のための食事
システインは硫黄分を含むアミノ酸の1つで、この硫黄成分が水銀や鉛などの重金属の体外排泄を促してくれます。
また、同時に細胞膜を通過することから、細胞内のエネルギー工場であるミトコンドリアに対する酸化物質(フリーラジカル)を除去するために有効なアミノ酸です。
さらに、システインは肝臓の解毒能力を高める働きを持つグルタチオンというアミノ酸と深い関係にあるため、システインを多く含む食材を食べることで、マイルドではありますが重金属の排泄には効果があります。
食材例:魚介類、玉子、豚肉(赤身)、牛肉(赤身)、牛乳、大根、にら、玉ねぎ、ワインビネガーなどのようです。 バランスのいい食事が必要です。
疲れがとれない、体調が悪い、皮膚が荒れるという女性は、えてして、いろいろ気をつかい、サプリ、化粧品、オーガニック、などいろいろされていることが多いです。
一度、ご自身がされていることが正しいか、それが体にいいかを知るために、体内重金属検査をされることをお勧めします。
また、体内の活性酸素のレベルも調べられたほうがいいと思います。これも病気にならないようにするためです。
解毒、デトックスが必要かもしれません。
当院で行っている点滴療法のメニュー
高濃度ビタミンC療法
グルタチオン療法
マイヤーズ・カクテル
プラセンタ注射
にんにく注射
コンドロイチン注射