抗酸化力ってなに?
https://www.minamitohoku.or.jp/up/news/minamitouhoku/topnews/200912/sanka.htm 【抗酸化力ってなに?】 より
抗酸化剤とか抗酸化物といったビタミン類やポリフェノール類が注目を集めてから久しくなりました。そこでもう一度。『抗酸化力』とはどんなことか、学ぶことにしました。
活性酸素の正体
抗酸化力のことを知るには、まず活性酸素のことを理解しなければなりません。私たちが生きていくためには酸素は不可欠ですが、身体に取り込んだ酸素の一部は、他の分子と結び付いて高い酸化力を持つ活性酸素に変化します。この活性酸素は酸素分子が他の分子と結び付いたり、電子だけを奪って出来る化合物です。分子の構成によって4種類があり、それぞれ特性を持っています。
私たちの身体は年齢とともに老化しますが、それは活性酸素によって、金属の錆のように細胞が錆びていくことなのです。この錆びる、つまり酸化が活性酸素の仕業なのです。活性酸素は絶えず身体の中で作られています。これが蓄積されると、単に老化を早めるだけでなく、がん細胞が増殖したり、動脈硬化を引き起こすなど、様々な疾病の原因になっていることが分かっています。
もちろん、酸素が絶対に必要な私たちの体内では、この活性酸素の働きを阻止する物質もしっかりと作っています。これが抗酸化物質(スカベンジャー)と呼ばれるもので、この物質の働きのことを「抗酸化力」と言うのです。
抗酸化物質の働き
身体の中の抗酸化物質は酵素を含めてタンパク質、尿酸など多様です。よく知られるビタミン類やポリフェノール類など食物に含まれる抗酸化物質も多くの種類があります。そして、それぞれが①活性酸素の発生を抑えるもの②活性酸素の酸化力を抑えるもの③活性酸素の受けた被害を修復するもの、といった役割を持っていて、働き方が違うのです。
活性酸素の無害化
先に挙げた抗酸化物質はなぜ活性酸素の害を防ぐのでしょうか。活性酸素はいずれも電子が不安定な状態にある分子です。そこで、電子を与えて分子の構成を変えれば活性酸素の酸化力が無くなります。抗酸化物質はこういった働きをしているのです。そうした働きの一例を挙げます。抗酸化物質の1つにスーパーオキシドジムターゼ(SOD)という酵素があります。これが活性酸素の1つスーパーオキシドを過酸化水素に変える働きをします。でも過酸化水素も実は活性酸素の1つです。そこで次にカタラーゼ、グルタチオンノキシターゼといった抗酸化物質が活躍して、過酸化水素を無害の水に変えます。こうした働きでも過酸化水素の発生に追い付かなくなると、今度はビタミンB2が手助けする、という具合です。
少しでも老化を防ぐ暮らしを
活性酸素を無害化するため複数の抗酸化物質が活躍していますが、体内で作られる抗酸化物質を補助するため、外からも多種類の抗酸化物質を取り入れていくことが必要なのです。それと同時に、活性酸素を作り出す要素を減らすことも重要です。なぜなら、私たちの日常生活には活性酸素を増やす要因があふれています。挙げてみますと①タバコ②紫外線③脂肪の摂りすぎ④アルコール⑤ストレス。これらの要因について考え、なるべく控える方策を考える必要があるでしょう。長生きするために。
https://www.y-koseiren.jp/health_support/special/2020/01/%E3%82%B5%E3%83%93%E3%81%AA%E3%81%84%E8%BA%AB%E4%BD%93%E3%81%A5%E3%81%8F%E3%82%8A%E3%82%92%E3%81%97%E3%82%88%E3%81%86%EF%BC%81%E6%8A%97%E9%85%B8%E5%8C%96%E4%BD%9C%E7%94%A8%E3%81%AE%E3%81%82%E3%82%8B%E6%A0%84%E9%A4%8A%E7%B4%A0.html 【サビない身体づくりをしよう!抗酸化作用のある栄養素】 より
みなさん、こんにちは。
寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
みなさんの体内には酸化力の強い「活性酸素」があり、増えすぎると鉄がサビるように身体の細胞を傷つけます。また、老化や動脈硬化、がんなどの原因になります。活性酸素が増える原因として食べすぎや飲酒、たばこ、ストレス、紫外線、過度な運動などが挙げられます。
身体をサビさせないため、日頃からバランスのとれた食事や適度な運動習慣、十分な睡眠によって活性酸素を増やさないことが重要です。また、活性酸素を抑える抗酸化作用のある栄養素の摂取も大切です。
抗酸化作用のある栄養素
■抗酸化ビタミン■
抗酸化作用のある代表的な栄養素として「ビタミンACE(エース)」があります。
ビタミンA
ビタミンAは皮膚や目の健康に欠かせない栄養素で、「レチノール」と「β-カロテン」があります。今回特に注目していただきたいのは抗酸化作用のある「β-カロテン」です。トマトやホウレンソウ・ピーマン・ブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれます。
ビタミンC
ビタミンCを多く含む食品はパプリカやブロッコリー・じゃがいも・キウイ・柑橘類・イチゴ・柿などです。熱に弱く水溶性であるため、生で食べることがおすすめです。
ビタミンE
ビタミンEは油に溶けやすい性質があるため、油を使うと体内に吸収されやすくなります。ビタミンEを多く含む食品は種実類(ごま・アーモンド・ピーナッツなど)やかぼちゃ・アボカド・うなぎなどです。
■ポリフェノール■
ポリフェノールは野菜の色素や苦味、渋味の成分となる化合物の総称で、ほとんどの野菜の葉や茎に含まれています。ポリフェノールは種類によって様々な効果があります。今回は代表的なポリフェノールをご紹介します。
カテキン
抗酸化作用以外にも血圧上昇抑制や殺菌作用などが期待できます。緑茶に最も多く、ほうじ茶や紅茶、ウーロン茶にも含まれます。
ケルセチン
血液をサラサラにする効果があります。玉ねぎやアスパラガス、レタスなどに含まれます。
アントシアニン
血行を改善し、疲れ目の予防と改善が期待できます。プルーンやブルーベリー、柿などに含まれます。
いかがでしょうか?
ぜひ、抗酸化作用のある栄養素を摂ってサビない身体を作りましょう。
★おすすめレシピ
・モチモチ米粉だんごのミネストローネ
・本格!濃厚いちごムース
参考文献
・栄養の教科書 監修 中嶋洋子
・世界一やさしい!栄養素図鑑 監修 牧野直子
・クスリごはん老けない食材とレシピ 監修 白澤卓二