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歌うことは、祈ること。in フィリピン.

2017.03.01 03:19

2017年2月19日〜2月28日まで、フィリピン、マニラに行ってきました。

今回、舞踏家ふじえだむしまるさん率いる、The physical poets(Tpp) の音楽メンバーとして招いていただき、フィリピン国立芸術高校での芸術祭に参加してきました。



そこは、マニラ市内の空気とは全く異なった空気の綺麗な、山の上(Mt Makilnc)にありました。

宿泊施設は、プール付き!リゾートかと見間違う王妃が建てた施設。

手厚い、歓迎に感謝感謝の毎日でした。


1日目は、高校でのOrpning セレモニー.各国からの参加アーティスト達とTppの公演。

フィリピンのエリート高校生達、とっても素朴で可愛くて、大盛り上がり。


2日目は、その同じ山にある、芸術大学のほうで、公演。古い講堂でした。

100年以上前に建てられたその、建物は、多くを知っていて、幽霊がでると噂の立派な講堂でした。




今回、我らTppには、歴史を教えてくれる、カメラマン三木男さんが参加してくださっていました。毎晩のように、フィリピンについて教えてくださり、本当に知らないことばかりで、恥ずかしくなりました。

フィリピンには古典や古くからのフィリピンらしい文化というのはありません。(何人かのフィリピン人に聞いたけど、皆がそう言います。食、音楽、服装、などなど。)


ずっと長い間、占領されてきたからです。

日本も第二次世界対戦時の占領時代にとてつもないことをしてきました。


3日間でこの美しい島の人を100万人以上も殺したそうです。


この日の、公演は知らず知らず、皆の集中力も増し、素晴らしい時間でした。

サポートしてくれているフィリピン人講師の方が、「今回、アメリカから日本からゲストがきて、芸術の力で平和な時をつなぎ、惨劇があったこの場所を癒してくれた。」と語ってくれた時に、溶けていく何かと、ほんとうに歌ってきて、ここまでこれて良かったという想いが溢れました。

3日目からは、連日高校生達とのワークショップ。

声と呼吸のワークショップを通して、楽譜通りに弾くことに集中しがちなエリート芸術家の卵ちゃん達と、自由に自分の体から、心から、魂から表現するための基礎を練習しました。

さすが、高校生。1日目でどんどん自由な表現が出てきて、

2日目には自分たちでお話を作りました。

3日目にはお話の詳細を広げ、もっと各個人が個性的に。

誰も、見たことのない、聞いたことのない、公演にしよう!と、それぞれの個性にぶつかっていきました。

そして、同時に、

舞踏クラスのダンスに、音をつけていくこともしました。

これでは、「自分の表現としての歌」と、それ以外に「背景になる歌」と2種類の歌があることも皆で学びました。


4日目はマニラで一番大きなショッピングモールでの最終発表会。


自分のライブや公演の200倍はドキドキする始末。先生と呼ばれることがこんなにも大変なことだとは、知りませんでした。

はーーひーーーふーーー

生徒達の公演は、ほんとうに美しい時間になり、生徒達のやりきった後の顔は忘れらせません。感動をありがとう。


5日目6日目は、教会巡礼。スペイン領だったマニラには美しい、カトリックの精神が宿っています。占領時に植え込まれた精神といえ、フィリピンの人がそのことに、誇りを持っていることを知れて、良かったです。



フィリピンローカルの楽しみ、美味しいものなど、いろいろ紹介していただきました。


7日目からは、天国の山の高校を離れ、ダウンタウンへ。

高校の公演でご一緒した、アメリカのJazzミュージシャン達と合流して、スペイン領の城内庭園で行われていた、野外フェスティバルで歌ってきました。


自由で平和な雰囲気と、残された無残な城壁とのコントラスト。


鎮魂の想いで、この楽しい時間に感謝すると同時に、謝っても謝りきれない、どうにもできない想いを、歌にできるたことに感謝です。


国境を越え、言語を越え、芸術を通して平和な時間を作れることにほんとうに感謝する旅でした。

自分の、やっていること、やりたいこと、それをまた確信して進めるような機会をありがとうございました。

招いてくれた、フィリピンのArtist Mr Vimさん, ふじえだむしまるさん。

共にしてくれた、The physical poets のメンバーのみなさん。

フィリピンでできた、友達達。

そこで、死んでいった多くの関わりある、魂。

たくさんの悲しい死の上に、自分の今の幸せがあることに、気づくことができて感謝です。

私が、今、生きて、歌っていること、全てに意味があることを教えてくれて、ありがとうございました。



Mocca xxxxx