スプリングスティーン・オン・ブロードウェイ アメリカンロックのカリスマ、ブルース・スプリングスティーンの自伝的スペシャルライブ
世界的ベストセラーとなった自伝『ボーン・トゥ・ラン ブルース・スプリングスティーン自伝』を元に制作された『スプリングスティーン・オン・ブロードウェイ』は、ミュージカルでもコンサートでもひとり芝居でもない、それらを統合したボスにしかできないパフォーマンスを実現した特別なショー。
同じ部屋にいる彼が思い出話を分かち合うような親密な雰囲気を保ちながら、笑いあり、涙ありのストーリーと、それに関係するスプリングスティーンの歌。
『スプリングスティーン・オン・ブロードウェイ』のサウンドトラック・アルバムでは、それらのストーリーは後に続く曲の「イントロダクション(導入部)」と名づけられている。演奏はブルースと彼のギター、1台のピアノのみ。
しかし、そのダイナミックさは圧倒的で、魔法にかけられたような、心揺さぶられる感動的体験は観たものすべてを魅了する。その全貌がこのアルバムに収録される。
『スプリングスティーン・オン・ブロードウェイ』は米国東海岸時間2018年12月16日午前3時01分(日本時間:12月16日午後17時01分)よりNetflixで全世界に公開された。
ライブアルバム版は、完全生産限定盤として絶賛発売中。
今回の「スプリングスティーン・オン・ブロードウェイ」は、いつものバンド形式ではなく、ブロードウェイのステージにギターとピアノとマイクがあるだけ。
だからこそ、「涙のサンダー・ロード」「明日なき暴走」などシンプルにダイナミックにボスの魂が込められた歌に込められた「典型的なアメリカ人の物語」がテーマとする「自由と希望と絆の飽くなき追求」が心を揺さぶり熱くする。
曲前のイントロダクションで語られるボスの曲に関係した思い出話や逸話が、時に自虐的にユーモラスに語られるパートは、ボスの素朴な人間性が伝わってくる。
冒頭から自らの歌の主人公が労働者階級であることを、「工場で働いたことないのに、工場労働者の歌を歌ってきたんだぜ、オレは(苦笑い)」と自虐ネタを飛ばす。
「成長するってことは」のイントロダクションでは、1956年9月9日に「エド・サリバン・ショー」に出演したエルヴィス・プレスリーが「ロックンロールのマジック」をアメリカ全土に見せつけたのを見た時に、ボスの「宿題、教会、学校」の繰り返しだった暗黒の日々に光が差した時の喜び、借りてきたギターを練習した思い出を語った。
「涙のサンダー・ロード」のイントロダクションでは、ボスがフリーホールドを離れアズベリーパークに深夜引っ越しした時に「無限の可能性」を感じた喜びについての逸話が語られた。
「プロミスト・ランド」のイントロダクションでは、ニュージャージーでは有名でもなかなかニューヨークなどからスカウトに来なかった頃の苦労話を、ボスの当時の恋人をある業界人に寝盗られた苦い笑い話を交え語られた。
「僕の父の家」のイントロダクションでは、子供の頃ボスが父をバーに迎えに行った時のボスの父のエピソードを語った。
ボスと父の和解、最初の結婚の破局で得た「夫婦関係に必要なのは、素顔の自分を受け止めてくれる強いパートナーとパートナーに自分の素顔を晒せる勇気」、亡くなったクラレンス・クレモンズとの逸話など、ボスの人間性を知ることが出来るエピソードの数々は、ブルース・スプリングスティーンのファンなら見逃せない。
ブルース・スプリングスティーンという偉大なアーティストの人間性を知ることが出来るスペシャルライブ。
Netflixで配信中。