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抗体カクテル療法

2018.09.05 06:11

Facebook・宮坂 昌之さん投稿記事

ひどい記事です。こういう記事の場合は、抗体療法に関して長年の経験のある先生にコメントを求めるべきです。抗体療法は既に長年の歴史があり、特に抗体カクテルではこの記事で言っているインフュージョンリアクションは稀だということがわかっています。

 それに、既にアメリカでは抗体カクテルは点滴ではなくて皮下注射でも大丈夫ということになっています。皮下注射ではインフュージョンリアクションはきわめて稀です。また、皮下注射なら医師が患者の自宅に赴いて行うことができるので、感染早期での投与が可能。重症化予防にはすぐれた方法です。

 医学知識が薄いと思われる人が本当の専門でない先生のコメントをもとに記事を書くのは、かえって害があります。人の命に関することなのですから、経験の深い方から取材をするべきであり、同時に単なる耳学問に依存するのでは無く、自分でもしっかりと勉強した上で記事を書くことが必要です。正直言って、この記事にはちょっと呆れました。来週、小池都知事とZoomでお話する機会があるので、正しくお伝えするつもりです。

https://minamiyoko3734.amebaownd.com/posts/2072115【抗体カクテルの効果】


抗体カクテルの効果が広く認知されると、コロナへの煽られた恐怖心が薄れ、ワクチン接種反対の動きが生まれることを懸念しているのではないでしょうか?


「抗体カクテル療法」重症化抑止効果7割でも“過信禁物”の理由

2021/09/04 08:00

菅義偉首相と小池百合子都知事は、都の宿泊療養施設を訪れ、抗体カクテル療法の実施現場を視察した=8月16日午後、東京都港区(c)朝日新聞社© AERA dot. 提供 菅義偉首相と小池百合子都知事は、都の宿泊療養施設を訪れ、抗体カクテル療法の実施現場を視察した=8月16日午後、東京都港区(c)朝日新聞社

 新型コロナウイルスの重症化を防ぐ、軽症者向けの「抗体カクテル療法」に期待感が高まっている。AERA 2021年9月6日号では、メカニズムや対象者、副作用などを解説する。

*  *  *

 7月19日に特例承認された新型コロナウイルス感染症の治療薬「ロナプリーブ」。米国のトランプ前大統領が感染した際に投与を受けた。国内で、軽症感染者にも使える初めての薬だ。臨床試験(治験)では、重症化リスクのある人が重症化するのを防ぐ効果が7割あった。

 米リジェネロンが開発し、中外製薬が販売する。新型コロナウイルスのたんぱく質の活性を抑える(中和する)抗体の中から特に中和活性の高い2種類の中和抗体を組み合わせている。組み合わせなので「抗体カクテル療法」と呼ばれる。

 どちらも、新型コロナウイルスの表面にある突起状のたんぱく質のうち、ヒトの細胞と結合する部位に対する抗体で、ウイルスの増殖を抑え、重症化を防ぐとみられている。

■重症化リスクのある人

 米国など国外で実施された臨床試験では、投与を受けた感染者736人のうち入院が必要になったり死亡したり重症化した人は7人(1.0%)だったのに対し、偽薬の投与を受けた感染者748人では24人(3.2%)で、重症化リスクを減らす効果が70.4%と判断された。ただし、臨床試験の対象となったのは持病があるなどして重症化リスクの高い感染者だけだ。リスクの低い人の効果は確認されていない。

 誰でも投与を受けられるわけではない。酸素投与が必要になってしまったような重い中等症や重症患者は、効果が期待できないばかりか悪化する可能性もあるため対象外だ。軽症や軽い中等症の患者でも、重症化リスクがないとみられる人は効果が不明なため対象外だ。

 対象となる重症化リスクのある感染者は、国内の状況を踏まえ、臨床試験時とは少し異なる。厚生労働省の新型コロナウイルス感染症の「診療の手引き」では、対象となる重症化リスクのある感染者を、65歳以上の高齢者や2型糖尿病、慢性閉塞性肺疾患、がんなどの疾患をもつ人、BMI30以上の肥満の人、妊娠後期の妊婦などとしている。

■初期の投与望ましい

 感染後、なるべく早い時期の投与が望ましい。症状が出始めて8日以上経った人は効果が確認されておらず対象外だ。

 この薬は約30分かけて静脈に点滴する。当初は入院患者が対象だったが、今は宿泊療養施設や臨時投与施設でも投与できるようになった。しかし、感染爆発で各地で医療崩壊が起き、25日、全国の自宅にいる感染者は12万人近くになった。

 自宅での投与を求める声もあるが、松岡雅雄・熊本大学教授(血液・膠原病・感染症内科)は慎重な投与が必要だと言う。

「頻度は低いが重い副作用が起きることがあるため、万が一の場合にすぐに対処できる医療従事者のいるところで投与した方が安全です。医療従事者が点滴後しばらく経つまで見守ることができるなら自宅でも可能ですが、医療従事者不足の中で現実的には難しいと思います」

 懸念される副作用のひとつは、「インフュージョン・リアクション(輸注反応)」と呼ばれ、悪寒や吐き気、不整脈、発熱、頭痛といった症状が出る。この薬に限らず、遺伝子組み換え技術で作られた「モノクローナル抗体」の点滴で起きることがある。臨床試験では0.2%の人に起きた。点滴中や点滴後24時間以内に起きることが多いという。

 さらに頻度は低いが薬剤成分に対する重いアレルギー反応で、血圧が低下したり呼吸困難になったりするアナフィラキシーが起きる可能性もある。点滴から30分以内に起きることが多い。

 いずれも、適切な対応を速やかにすれば大事に至らない。(科学ジャーナリスト・大岩ゆり)