白髭と電車
電車の中って凄く自分の本質が見えてくる場所だよな~、と最近思います。
お年寄りの方にはさっと席を譲る爽やかな人間に、俺はなる!
と毎日決意しながら家をでるものの、いざ電車に乗って目の前にお年寄りが来ると、
「ささ、おじいちゃん、僕が席を温めておきました!」
とはいかず、
「この方は何歳ぐらいなんだろうか?席を譲ったりして老人扱いしたら傷つくかな?元気そうだし、まだ大丈夫、だよね?」
とか自分の都合のいいように考えちゃうのです。
また、明らかに「ご老体」な方が自分の目の前に立ったときは、流石にさっと席を譲らせていただくことはできるのですが、
問題は一つ隣の人の前に立った時、そしてその隣の人が動かない、さあモヤモヤ葛藤タイムスタート!
さ、隣の君、早く立ちあがりたまえ!
とか思ってしまったり。
今俺が立ちあがると、「俺爽やかですよ!」みたいで嫌味かな・・・。
な~んて自意識過剰になってしまったり。
さっさと立てばいいのにね。
そして難度が高いのが、妊婦さんが前に立たれたケース。
いや、明らかな妊婦さんならモヤモヤすることなく「起立!」なんですが、
ほんのりポッチャリした女性(マタニティーマークなし)のケース。これは本当に難しい!
肥満か、妊娠か、肥満か、妊娠か、いや、肥満であってくれ!
お腹に赤ちゃんがいるわけでもないのに席を譲られてしまった女性の心中を察するだけで顔から火がでそうになります!
な~んてね。
その葛藤の根底にある本心は、自分座りたい、自分恥かきたくない、
ってだけだから、結局譲れなくて電車を降りた時どっと落ち込むのです。
他にもまだまだあります。
大きな駅を通過した際、車両に自分と隣に座った女性の二人っきりになってしまったケース。
このケースの葛藤はもの凄いです!
一つ横にずれて間隔をあけるべきか、
いや、そんなことして臭いと思われてると心配させやしないか、
いや、それ以前に逆にこのタイミングでさっと横に避けられたら、ちょっと真二ショック・・・
いや、そもそも俺は横に避けたいと思っているのか?相手はちょっと美人じゃない?しかもちょっと良い匂い。
は!もし隣の女性がエスパーで今少し邪な事を考えてしまった俺の心を読まれてたら・・・
・・・
思考はとどまる事を知らない?!男ってヤダヤダ!
な~んてね。
さ、今日も電車の中で心の修行修行!