いつまで素直な頑張る子でいるの?社会人3年目のおわり、デザイナーの強みとキャリアを考える。
どうもスワンです(」・ω・)」
なんだかんだでバタバタと過ごしていたらあっという間に3月突入してしまい、本当に年々時間進行スピードが早いと感じるこの頃(´ω`)
さてそんな中、わたしもついに次の4月で 社会人4年目を迎える事実に気づきました。
うええェ...(;゚Д゚)
4年目、この数字の重さと実感のなさのギャップにそわそわする同年代の技術者も少なくないのではないではと思います。幸いわたしは新卒で入った会社でいまも働いているわけですが、内部でのポジションの変化はもちろん、業界的にも周りの転職は全く珍しくない中で改めていろんな人のキャリアがチラチラと横目をかすめることが増えた一年でした。
さらに今日、3/11から6年ということで東日本大震災の関連ニュースがTwitterでも各種メディアでも話題になっていますが、ちょうどこの「6」という数字を聞いて心底驚きました。そしてその実感のなさに怖さすら感じました。
6年あったら小学校を卒業してしまうし、中学生は大学生になる(ひょえ〜
そして6年前のこの日、自分が何をしていたかといえば。
当時は大学生で、この日はひと晩有楽町で帰宅難民、まだTwitterも使ってなくて持っている携帯はガラケーだった。お財布には数千円しか入っていなくて、駅のチラシを床に引いて、駆け込んだドン・キホーテで買ったさきいかとチョコを食べながら駅の階段でじっとしていたのを今でも覚えている。
正直、まだ自分がデザイナーになるかなんて考えていなかった。笑
そんな自分が6年後のいま、新設の子会社で新規サービスのデザインを1人で担当することになるなんて当時は微塵も想像もしていなかったのは想像にたやすい。
Service Design Night vol.4 〜事業会社とデザイン会社 デザイナーぶっちゃけトーク:スキルアップやキャリアパスについてどう思う?〜
そんなことを思い出しながら、先日デザイナーのキャリアにフォーカスした勉強会に参加してきた。キャリア周りにフォーカスした勉強会はちょっと珍しかったので、ふと目に止まって参加することにしたぐらいの温度感だった。
登壇社は下記の4名。
株式会社バンク デザイナー 河原 香奈子さん
制作会社などを経て、2013年株式会社ブラケットに入社。誰でも簡単にオンラインストアがつくれる「STORES.jp」のリードデザイナーを務め、デザインチームの責任者としてサービス全体のブランディングやユーザー体験のデザインに携わる。2017年より株式会社バンクに創業メンバーとして参画。現在は“お金”にまつわる新サービス立ち上げのために活動中。
株式会社Fablic Art Director, UI Designer. 割石 裕太さん
2012年に面白法人カヤックに入社後、クライアントワークを経て、『Lobi』のリードデザイナーを担当。2015年9月より 株式会社Fablic に入社後、アートディレクター・UIデザイナーとして、フリマアプリ 『フリル (FRIL) 』や、社内全体のデザインに関わる。個人でも、OH という屋号で “「わ!」より「お!」となる体験を。” をコンセプトに、 ブランディング・UIデザインを中心に幅広く活動中。
株式会社root UIデザイナー 古里 祐哉さん
ロンドン留学を経て、BASE株式会社で アシスタントデザイナーとして勤務。その後、2015年10月から株式会社rootにUIデザイナーとして入社。 「デザインを通じて、事業成長に貢献する」というコンセプトのもと、ウェブサービスのUIデザインや、CIデザインを手がける。最近の実績は、株式会社オプトの広告効果測定ツール「ADPLAN」のインターフェース / サービスロゴのデザイン。
株式会社ベイジ アートディレクター/デザイナー 荒砂 智之さん
デザイナー歴14年目。数社のグラフィックデザイン会社、Web制作会社を転職したのち、2011年にベイジに参画。Webサイトの情報設計、アートディレクション、デザインを手掛ける。
転職はしているがずっと制作会社に勤めている荒砂さんのキャリア。
つづいて河原さん、割石さんが制作会社から事業会社へ転職したキャリア。
そして古里さんは珍しい、事業会社から制作会社へ転職したキャリア。
というまさにキャリア大集合なこともあり、自分にとっての「石の上にも3年」といわれた3年目がまさに終わろうとしている中、個人的にも考えさせられることも多かった。
キャリアパスは考えすぎないほうがいい by.河原さん
その時々で、やるべきこととやりたいことが一致する場所に身を置く。
最初にこの河原さんのタイトルを聞いた時、最初は全くピンとこなかった。
むしろ考えないなんて、責任放棄じゃないか?と一瞬だけ反骨の気持ちが起こったのはここだけの話ですが(突っ張り精神ですいません、笑)
でも話を聞いていくうちに、短いとはいえ同じように自分の今までのキャリアやポジションの変化を思い返すと、面白いことに全く同じような境遇だったことに気づいた。
※私自身もデザイナーになるまでかなり紆余曲折でした( ᐛ )
大学に入った時は油絵一本でアーティストとしてやっていくつもりだったし、大学2年生はデザインというよりマークアップとJS書いてるだけで楽しかったし、個人受託始めたのも正直お金のためだったし、制作会社でアシスタントさせていただいていた頃はそのまま制作会社界隈に就職するつもりだった。なんなら事業会社のことなんて微塵も考えていなくて、弊社のこともほぼ知らない。
社会人1年目ぐらいまではずっとブラウザのデザインとフロント技術に興味津々で、アプリを作ることになるなんて想定外中の想定外だった。
その時々で、やりたいことができる状況に身を置くことができる判断力、もしくはその状況を自ら作る力を持ち続けることが大切
結局のところ、この業界では念密なキャリアの計画を練るには外的要因のスピードが速すぎるのだと思った。5年前にはこれほどスマートフォンが世間を席巻するとは一個人の感覚ではわからなかったし、ウェアラブルデバイスも、ヘルスケア連携の体重計も、lotなんて言葉も知らない上にとんでもなく未来のこととしか思っていなかった。
5年後の自分の正確なキャリアなんてとてもじゃないけど神様に聞かなきゃわからないレベルの話のようにも思えた。
自分を生かすコンセプト by.割石さん
その流れで、じゃあキャリア計画立てずにどうやって自己成長し自分の方向性を見つけたり高めていけばいいのか?という問いへの答えをくれたのが続いてプレゼンしてくれた割石さんの内容だった。
「自分が大切にしたいことは何か」を言語化したコンセプトを持つこと。
最近のいけてる表面的なデザイン似てきてる。しかもデザイナーの母数増えてきていて、誰にでもできるデザインができてもいつかデザイナーは飽和する時代がじわじわと進んでいる。デザインをするのがあなた/自分である必要性がなくなるのは想像できる未来だった。
社会人2〜3年目のデザイナーが陥りがちな状況はこうだ。
- 社会人2年目の頃は周り見てそわそわしがち
- 自分のやりたいことないけど、周りのポジションやアウトプットを見てそわそわ
- そのくせに何も新しい行動はしない
ぼーっとしてると、目の前のやらなきゃいけないことだけで終わって「今年も忙しかった」で1年が終わる。
ありがたいことにうちの業界はスピード感がいいしそれがワクワクする好きな要素の一つだ。
日々の業務はスクラムで進んでいくし新しいしようもサービスもばんばん降りてくる。そんな中でつい与えられたタスクだけで満足しているとあっという間に1年が過ぎ、5年が過ぎきっと20年が簡単に過ぎるんだろう。そうやって時間が過ぎきった時、「なんで自分はここにいるのか?」と自分自身が方向性の迷子になっているに違いない。
そうならないために、コンセプトを持つとこんな効果がある。
- コンセプト作れば、行動する理由ができる
- 逆にコンセプトに反することはしないという選択もできる
- 自分が次にすべきこと・いるべき場所がわかる
今は自分のしたいことをするために、場所と人を選ぶ時代だ。
そのために、自分の相棒としてのコンパスを見つけることが何よりも大切だという話にわたしはめちゃくちゃ共感した。IT業界におけるデザイナーの面白いところは、技術を武器に軸にいろんな業界や組織、サービスに属すことができるところだと思う。
その反面、どこにでもいれるからこそ自分にとっての「ここじゃなきゃダメ」な場所を見つけていくことの重要性を気付かせてもらった。
迫り来る4年目に向けて
ところで、わたしは社会人になってから素直で熱心だと言われることが増えたと思う。
自分ではけっこう捻くれてる自負があったのですが(笑)叩けば面白いようにまっすぐ返ってくるから教えがいやキャパより大きいものを任せる面白さがあると1年目に先輩に言われたのを今でも覚えています。
個人的には、試さないで跳ね除けることの機会損失は大きいと思っていたし。とりあえず入社して2年くらいまでは筋トレだと思って、毎日ボロ雑巾みたいになるまで働きたいと思ってました(もちろん社畜になりたいわけではない。笑)
もちろんこれからも、素直さや熱意は忘れずにデザイナーとして働いていきたい。
でもそれを「自分の色」として使うには、もう4年目の自分には似合わないし軽すぎる。ただの「いつも素直で頑張る子」なんて、なんの価値もないに等しい時期が来たと思う。
でもそれ自体は社会人人生のスタートとしては正解だったので、タイミングよく1年目で先輩方に混じって大型サービスの新規開発&リリースも経験させてもらえて、そのあとの長期運用や改修、リアルなサービスとしての伸び悩み、ピポットするかどうかの真剣なぶつかり合いにも直面した。全てが自分の糧になったと心から思うし、その流れで今年の秋に自身としては初めてのメインデザイナーとしての新規開発チームへの移動となり今に至る。
1年目でS3(弊社でいう一人前認定)になり、新規も運用も経験して、3年目までに1人でサービスを持つ責任を負えるデザイナーになる。実はこれが入社した時、当時の先輩方のキャリアを見て新卒ながらぼんやり考えたわたしの3年分の目標だった。ありがたいことに、タイミングが良いことも重なりこの目標通りに3年目を迎えることができた。
でもじゃあ次の3年は?5年は?30歳になるまでにはどうなっていたいのか?
そんなことをモヤモヤと年明けから悩んでいた自分に、新しい指針ができたのは大きな変化だったと思う。あまり細かくは考えすぎず、でも自分が大切にしたい・譲れないことを自覚して、自身で環境を選べるような努力を怠らず、全力で目の前を走り抜けるような4年目にしたい。
そしてそれにばっちり当てはまる場所が、今まさにいるのが今のチームである確信が持てたのがちょっと嬉しくなった休日だった。
あとは楽しんで、苦しんで、全力で走るだけ。
かかってこい、4年目。
ではまた( 'ω')