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この道往けば act2

三重遠征第3弾 地蔵峠

2021.09.08 16:26

前回、杉坂峠に引き続き、幻と消えたレポを補完しております。

高原型峠である杉坂峠、下りはそれほど長くは続きません。

現在は盆地の底あたりにいると考えられます。

つまり再び登りに転じることが予想されます。

県道だということは忘却の彼方。

そんな山道をひた走ります。

やはり登り始めた道に殉じる他ありません。

右側ちょっと豪快すぎやしませんか。

崩れてはこないんでしょうが、ガリッが怖いんですよ。

セレナちゃん横幅あるんですから。

右だけじゃないな、この道。

どっちも怖いじゃん。

真ん中ったってって細さだよ。

しかもなんか崩れてるし・・・。

沢が小さな滝を繰り返すことで道に追いついてきました。

まぁ流れ的には逆なんですけどね。

しかしわかりやすく尾根が迫ってきています。

新緑が気持ちいい。

やはり探索は春か秋に限ります。

まぁ夏でも冬でも行くんですけど。

人の手が入った森になってきました。

当たり前ですが、林業が入っているということは人里が近づいているということ。

峠の向こうに新たな世界を感じます。

杉林を進む道。

緩やかな登りですが、尾根はすぐそこにあります。

つまり峠はもう近いということ。

これだけ山奥でこれほどRの大きなヘアピンも珍しい。

この辺りはもう里山と呼んでいいレベルなのでしょう。

そしてこのカーブを曲がれば、目指す場所はすぐそこでした。

地蔵峠、着。

標高640m、この辺りでも高い部類に入る峠です。

ふりかえればこんな感じ。

非常に緩やかな峠だということがよくわかります。

標高だけが峠の険しさではありません。

この岩肌、きっとかつて峠を越えてきた人が腰かけて休んだこともあったでしょう。

そんなことを想うとただの岩でも急に深みを増すから不思議です。

僕も少し腰かけてみました。

その目の前にそびえたつのがこの峠のシンボル。

地蔵杉

3本の杉とその真ん中に立つ地蔵堂が神聖さを醸し出しています。

峠に地蔵はつきものとはいえ、この雰囲気はやはり特別です。

これを目的にここに来る人もいるという巨木。

やはり圧倒されます。

この自然の造形美は人間には産み出せませんね。

畏敬の念を覚えます。

このお地蔵さまは未だに信仰を保っています。

それだけ地域に根差した、愛されているお地蔵様なのでしょう。

廃れてしまったお地蔵さまをいくつも見てきた僕としては、とても心温まる光景です。

いつまでもここにいたいと思わせる不思議な空気のあるこの地蔵堂。

しかし日暮れが近づくこの状況で、僕はもう一つ峠を極めなければなりません。

お地蔵さまと巨木に手を合わせて、先へ進みます。

下りに入っても安定のこの道幅。

幸い離合できる場所はあるので何とかなってますが、路駐あったら一発アウト。

当然脱輪も許されません。

下りも緩やかな地蔵峠。

盆地の真ん中の岡のようの尾根にある峠なので然もありなん。

全体的に見ればここはまだまだ山の真ん中に位置しています。

勾配が緩やかなので里山の様にもみますが、この峠道に入ってからすでに1時間半が経とうとしています。

1時間あれば大概の峠は越えれますし、紀伊半島の奥地でもなければ車で夜を超すこともないでしょう。

しかしここは鈴鹿山脈、紀伊半島に片足突っ込んでる場所です。

油断はならない。

そんなはずなのにどこかしら漂う人の気配。

これは一体なんだ。

電柱もさらに奥へ続いています。

注文の多い料理店に続いているんじゃないだろうな。

仄暗くなってきた森は不安を駆り立てます。

こんな山地の真ん中で人の気配なんておかしいことなのです。

しかし明らかに刈り払われた両脇の山林。

これを林業の仕事だけと考えていいのでしょうか。

ええええぇええぇええぇええええー!!