『ベルサイユのばら』初演の日
1974年8月29日、宝塚大劇場で『ベルサイユのばら』初演の幕が上がりました。
宝塚歌劇団月組による初演は、オスカルが榛名由梨さん、アンドレは麻生薫さん、アントワネットは初風諄さん、フェルゼンは大滝子さん。
この時は1幕もので、「秋扇抄」との併演です。
原作が少女漫画、さらに男役が主演を務める宝塚で、主人公が二人とも女性。
男装の麗人オスカルは女性でありながら戦死、王妃アントワネットは不倫という宝塚らしからぬ物語に最初は難色を示されたようですが、「ベルばらブーム」という言葉が一人歩きするほどのヒット作になりました。
11月2日からは東京宝塚劇場での開幕で「ザ・スター」との併演。
それまで『ベルサイユのばら』という漫画を知らなかった方にも、宝塚歌劇に興味がなかった方にも、「ベルばらブーム」とオスカルは知られるようになりました。
初風諄さんの「わたくしはフランスの女王なのですから」は、歌舞伎に例えるなら見栄を切るような名場面、名台詞です。
『ベルサイユのばら』は、2006年星組公演『ベルサイユのばら ーフェルゼンとマリー・アントワネット編ー』宝塚大劇場公演中の1月6日に上演回数1500回を迎え、2014年宙組公演『ベルサイユのばら ーオスカル編ー』東京公演中の6月27日に通算観客動員数が500万人を突破しました。
近年はフランス革命に焦点が当てられ、宮廷の場面が無かったり、フェルゼンが剣舞を舞いながらストックホルム宮殿から去ったり、フェルゼンの妹ソフィアが姉になっていたり、ロザリーの姉ジャンヌが登場しなかったり…
不思議な場面も増えていますが、やはり『ベルサイユのばら』
オスカルとアンドレ編の二人が天国へと向かうガラスの馬車、フェルゼンとマリー・アントワネット編のステファンを片手に「王妃様~!」と絶叫するフェルゼンと処刑台への階段を上るアントワネット。
何度、観劇しても感動します。
『ベルサイユのばら』原作は、来年2022年に連載開始50周年を迎えます。
宝塚『ベルサイユのばら』は2024年に上演50周年。
2018年の『ベルサイユのばら 45』のような公演を期待してしまいます。
私が主宰する『ベルサイユのばら同好会』は、来年10周年です。