インド・ヨーガ事情/ Y-Break Appリリース
ブログではご無沙汰しておりました。
ふと、思い立って最近のインド・ヨーガ事情について少し紹介していきたいと思います。
皆さんご存知の方も多いかと思いますが、
2014年にインド・モーディー首相(インド人民党)が国連にて「国際ヨーガ・デー」の採択を要請、2015年より毎年6月21日は「International Day of Yoga/国際ヨーガ・デー」としてインド全土で「Common Yoga Protocol /ヨーガ・プロトコール」が一斉に実習されています。「国際ヨーガ・デー」プログラムへの参加人数はギネス記録にもなるほどです。
インドでは補完/代替医療の省庁であるAYUSH省をはじめ、政府主導で「ヨーガ」を使っての国民健康増進活動がすすんでいます。
今年2021年6月21日は、第7回国際ヨーガ・デーにあたり、この第7回国際ヨーガ・デーには、WHO(世界保健機構)とインドAYUSH省/国立ヨーガ研究所共同で「m-Yoga App」という無料アプリがリリースされ、誰でも、いつでも、スマホ一つで、ヨーガの実習動画にアクセスでき、自分で動画を見ながらヨーガ実習行うことができるようになりました。プログラムは、45分、20分、10分の3つが用意され、その他にも一つ一つの技法を禁忌・効果の解説や簡易版の紹介も含めた解説を見ることができます。自身の時間やライフスタイルに合わせて、短い時間のプログラムを見ながら実習することが可能です。
もちろん日本人の私たちも無料でダウンロード可能です。
Link https://www.who.int/initiatives/behealthy/who-myoga-app
アプリの内容は、2015年よりインド全土および世界でも使用されている、「Common Yoga Protocol/ヨーガ・プロトコール」がベースになっています。
Common Yoga Protocol YouTube Link https://youtu.be/K-GJh9GeOxE
ちなみにこのプロトコールは、インドの国立ヨーガ研究所が中心となり、インド全土のヨーガ教育機関や研究所のエキスパートが集結して作成されています。
さらに今月2021年9月1日には、インド独立75周年を記念した取り組みの一環として、インドAYUSH省/国立ヨーガ研究所から「Y-Break App」というアプリがリリースされました。
「Y-Break」とは何でしょう?この言葉は、「ヨーガ・ブレイク」の略で、ティー・ブレイクやランチ・ブレイクのようにちょっとした休憩時間にヨーガの実習を取り入れて、ストレス解消、リフレッシュ、再び集中して仕事に取り組めることを目的としたプログラムです。
この「Y-Break Protocol」は、なんとヨーガの「5分プログラム」です。対象はストレスを抱えながら毎日仕事を頑張っている方々。特に座りっぱなしの時間が長いような方です。ヨーガが初めてで、身体が硬い方も、無理なくできるプログラムになっています。
Link mac https://apps.apple.com/ae/app/y-break/id1555002781
Link google Play https://play.google.com/store/apps/details?id=ayush.gov.in.ybreak&hl=en_US&gl=US
5分という短い時間で、果たして「ヨーガ」ができるのか? そう思う方もみえるかもしれません。しかし、このプログラム、インドのヨーガ・エキスパート達が集結して厳選した技法で構成されており、たった5分にヨーガのエッセンスがぎゅっと凝縮した内容になっています。
この5分プログラムは、アーサナ(身体のストレッチやポーズ)、プラーナーヤーマ(呼吸法)、ディヤーナ(瞑想)で構成され、
- アーサナ(身体のストレッチやポーズ)によって、姿勢を正し、肩こり、腰痛を改善、背骨を整えます。
- プラーナーヤーマ(呼吸法)によって、自律神経のバランスを整え、高血圧などの症状も緩和、
- ディヤーナ(瞑想)によって、集中力を高め、不安やうつ症状の緩和にアプローチ。(Webinar on Utility of Yoga Break App参照)
5分という短いプログラムにおいても、ヨーガ実習において重要な背骨の5方向の動き、呼吸法や瞑想の実習を満遍なく取り入れた内容になっています。
呼吸法はとくに自律神経を整えるのに非常に効果的な実習です。
瞑想は心を落ち着かせる効果があり、ストレスホルモンであるコルチゾールを減少、やる気や集中力に関わるドーパミン、良質な睡眠に欠かせないメラトニン、ストレス緩和に有効なGABAや幸せホルモンとも言われるエンドルフィンなどを増加させるとも言われています。(Webinar on Utility of Yoga Break App参照)
この5分プログラムは、職場の休憩時間で行うことが想定されており、
メインの目的は、職場での『ストレス解消・リフレッシュ・リフォーカス(集中力を取り戻す)』です。そのため、対象は普段6-8時間ほど働いている方で、
1日2回、週5回の実施が推奨されています。
職場でのちょっとした休憩、ティー・ブレイクやランチ・ブレイクの際に、この「ヨーガ・ブレイク」もプラスして取り入れることで、より効果的にリラックスできる効果が期待できます。(Webinar on Utility of Yoga Break App参照)
コロナ禍にて在宅勤務や座位での作業が増えている方が多いかと思います。
インドでは、一般企業、行政機関、教育機関、医療機関などでもこのヨーガ・プログラムが推進され、職場の衛生管理としての役割をも担うようになってきています。呼吸法や瞑想も、会社全体で業務時間に行うような、より身近な存在になっているのですね。
2015年の「Common Yoga Protocol/ヨーガ・プロトコール」作成から、はや7年。
国立研究所からは、年齢別や疾患別の各種のプロコトールもリリースされています。
http://www.yogamdniy.nic.in//Contents.aspx?lsid=1084&lev=1&lid=691&langid=1
益々勢いがついているインドのヨーガ改革、今後も目が離せませんね。
読んでいただいた皆様、ありがとうございました。
Common Yoga Protocol
YouTube Link https://youtu.be/K-GJh9GeOxE
5 Minutes Protocol
YouTube Link https://youtu.be/66_yPWMfEwk
Webinar on Utility of Yoga Break App
YouTube Link https://youtu.be/GEvFLhYwb_s