モロカイ島カラウパパ
2017.03.11 17:38
ハンセン病のことは、松本清張「砂の器」を読んで知りました。
平和な時代に生まれ育ったわたくしは、
ハンセン病も遠い昔のことと勝手に思い込んでいました。
ハワイへ上陸して、モロカイ島カラウパパのことを知ります。
ハワイでハンセン病がひろがり、患者が隔離された場所であること。
現在も数名の患者さんがそこで暮らしていらっしゃること。
そのカラウパパへ、患者の魂の救済のために乗り込んだ神父がいること。
ハワイ州庁舎前に飾ってある銅像が、そのダミアン神父であること。
カラウパパは現在も陸の孤島状態なので、簡単には行けないこと。
知れば知るほど行きたくなり、
2011年、ハワイへ上陸して11年目に初めてカラウパパを訪れました。
馬とロバの子どもミュールにまたがり、
1時間以上崖の道を降りっぱなしというツアーです。
取材したいから、右手はデジカメを構えているわけですが、
ミュールにまたがるということは、空中に浮かんでいる状態です。
両足でミュールの背中をぎゅっとはさんではいますが、
斜面を降りているので、歩く度に上下に激しく揺れます。
太ももの内側は緊張のための汗でびっしょり。
首筋は緊張と恐怖のための冷や汗でびっしょり。
とにかくすごい体験なわけです。カラウパパはまさに陸の孤島!
このミュール体験を何度か語っていますが、
カラウパパがどんなところか知ってもらうために、
前振りで、ハンセン病の話をしています。
そのためか、ミュールにまたがって汗びっしょりの話をしても、
みなさん神妙な顔で聞いてくださっています。
こんな話で笑いをとろうというわたくしが間違っているのやもしれぬ。