Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

Baby教室シオ

提案『行事育の薦め』

2021.11.08 00:00

日本では行事を通して農作物の実りを願い、食事に感謝し、家族の幸せや健康を願い、行事の食事を頂くことで禍を払うなどとし長きに渡り行われてきました。季節を通し一年中行われる行事は外国から見ればかなり独特で大変美しく、神聖なものと感じるそうです。また地域により独自に発達した伝統文化でもあり継承され続けるものだと感じています。

『一年の計は元旦にあり』とお正月行事を筆頭に幾つかの行事を写真付きでご覧いただきます。

日本独自の行事とは、関係する事柄の全てを楽しむことで自らの命の源に感謝し、また親子兄弟家族との絆を強めることで心の安定をはかり、更に人生を豊かにすることを知り、生きる知恵を学んでいくことだと考えています。行事はやがて親から子へ、子から孫に受け継がれていくある意味神聖なものかもしれません。

核家族化が進み行事育は時間も手間もかかるというような感覚がどうもあるようで、ご家庭ではどうしても敬遠されがちです。また忙しいご両親に代わり幼稚園で行ってもらえるということから行事をこなした気分になるのかもしれません。しかし大掛かりなことはせずとも「今日はひな祭りだから散らし寿司とはまぐりのお吸いものよ」と食事に行事を取り入れてみるのもよいでしょう。またどうしても時間が取れないときは、おやつにひなあられを出すだけでも気分は味わえます。そして絵本を通して行事の意味をカバーするだけでも良いのではないかと思います。またスーパーやデパートなどでの行事商戦を上手く活用するのも一つの方法です。

我が家では子供が小さい頃とことん行事育を取り入れました。桃の節句や端午の節句、お正月は盛大にし、その他の行事は親の都合で御使い物で済ませ少し手抜きにしたり、子供の工作時間に費やしたりとメリハリをつけていました。全ての行事を全力で行うのは大変ですから。しかし毎年行うことで思い出に繋がります。子供の頃に親にしてもらった楽しい経験を是非我が子にも経験してもらいたいという考えに行き着くことができる幸せは、世代を超え良き思い出になり次の世代へと受け継がれていきます。自らのアイデンティティを確信できるのが行事育なのです。

行事育でもう一つ重要なことがあります。それは行事幾を行っていくと歳時記に関する言葉の獲得や季節に関する敏感な反応、物事を知りたいと思う感情、行事に関する工作をしたいなどいろいろな子供の成長を感じ取ることができることです。毎年行っていた点のような種蒔きが線で繋がり、やがては面で捉える驚きの成長を果たす日がきます。それはよく古典や近代文学を読む子供達の中に見受けられます。

行事育は学業に直接関係するものではありませんが、毎年行うことで子供達が見たこと聞いたこと感じたこと、はじめて知ることをアップデートしていきます。年齢ごとにできることが増えていけば心豊かに成長したことを必ず実感することができます。お金や物で幸せに豊かになれること以上にその心の豊かさはかけがえの無いものになるのです。


年に一度の行事を印象に残していくために食事を作ったり、工作をしたり、童謡を歌ったり、絵本を読んだりと工夫を凝らしながらのお手伝いをレッスンで行うようにいしています。

最後に子供達にとって行事育がワクワクするものになり、待ち遠しくなるような行事育をご家庭で毎年更新することができるように心から願っています。