ヤマモモソウ(山桃草)
https://pianix.exblog.jp/27385411/ 【ヤマモモソウ(山桃草)】より
ヤマモモソウ(山桃草)は、アカバナ科マツヨイグサ属の多年草です。北アメリカが原産です。日本には、1863年頃に文久遣欧使節によって移入されたと言われています。以前は、ヤマモモソウ属(Gaura L. (1753))とされていました。現在はマツヨイグサ属です。逸出して日本全国で野生化している帰化植物です。別名は、ハクチョウソウ(白蝶草)。名の由来は、桃色の花色からで、中国名を元にしています。ハクチョウソウ(白蝶草)は、白花種の花冠を白いチョウに見立てたもの。中国名は、山桃草(shān táo cǎo)。英名は、White gaura。
アカバナ科(Onagraceae Juss. (1789))は、世界に約37属640種が分布します。日本には5属28種があります。マツヨイグサ属(Oenothera L. (1753))は、約125種があり、日本に自生種は無く、14種が帰化しています。
茎は根元で分枝して直立します。草丈は50~150cm。茎葉はロゼット状。葉は互生します。葉柄が無い披針形で、長さ1~9cm、幅1~1.3cm。まばらに鋸歯があります。茎や茎葉には毛があります。
花期は5月から11月頃までと長く続きます。長い茎の先に総状花序を出します。花柄と萼は赤味を帯びます。蕾に毛があります。萼は4枚で、後方に大きく反り返り、斜めに立ち上がります。
花径は2~3cm。花色は白色、あるいは桃色。花弁は倒卵型で、長さ12~20mm。4枚が上側に半円状に並びます。雄しべと雌しべは長く突き出ます。雄しべは8本で葯は赤褐色。雌しべは1本で、白色の柱頭は4裂します。
一日で萎む一日花ですが、下から順に咲き続けます。子房下位で4室。果実は蒴果です。長さ7~8mm、幅約3mmの紡錘形で堅果。種子は長さ2~2.5mmで赤褐色。染色体数は、2n=2x=14。
種子繁殖します。園芸では、挿し木、株分けでも行われます。繁殖力が強く、放置すると簡単に雑草化します。
https://ameblo.jp/camellia1234567/entry-12164560695.html【ヤマモモソウ(山桃草)】より
有明町にある海水浴場リップルランドの前をバイクで走っていると、道端に草丈の高い植物が白い花を咲かせています。
道路沿いに少し群生して穂状に白い花をたくさん咲かせているので誰の目にも留まります。
花期はわりと長いようで少し以前にここを通ったときにも白い花が気になっていましたが、園芸植物の逸出だろうと思っていました。
今日は道路沿いにバイクを止めて花を見たりしたあと、図鑑で調べるために一株持ち帰りました。
帰化植物図鑑に出ているだろうかと思いながら調べると、「帰化植物写真図鑑」第2巻に出ているヤマモモソウのようです。
北アメリカ原産の多年生草本。別名ハクチョウソウ(白蝶草)
図鑑によれば、わが国では観賞用に栽培されており、道端や河川敷などで見られるのは、ワイルドフラワーとして播種されたものに由来することが多い、と記述してあります。
リップルランドは海水浴場として熊本の方からもお客さんが来ますので、誰かが観賞用として道路端に播種したのでしょうか???
しかし、生えているのは道路の片側だけです。
道路沿いに群生しているのは、どうやらこぼれ種から少しずつ増えていったように思えます。
多年生草本ですので、地上部が枯れても秋(春?)になればまた発芽するのでしょう。
道路沿いという乾燥したやせ地でもこんなに群生するということは、かなり強健な植物ではないかと思います。
ヤマモモソウの花
白色の花弁4、雄しべ8、雌しべ1です。
この花を見るとハクチョウソウ(白蝶草)という別名になるほどと思います。
ヤマモモソウという和名の方はモモの花色に似ているからのようです。
ヤマモモソウの葉
葉柄はなく、縁に鈍鋸歯があります。手でさわると毛があるのがわかります。