異界との境界線
9月も下旬になって、街中でハロウィングッズを見かけることが増えました。
数年前までは、ハロウィンなんて外国の縁のないイベントでしたが、今は日本でも楽しまれる方が多くなりましたね。
何かでハロウィンのことを、「異界との境界線が消える夜」と表現してありました。
本来は、秋の収穫をお祝いし、先祖の霊をお迎えするとともに悪霊を追い払うお祭り。
異界との境界線が薄くなり、先祖の霊と一緒に悪霊もやってくるので、元々は悪霊除けのために仮装をしたのだそうです。
この世に戻ってくる死者の魂を慰める行事だと思うと、日本のお盆のような感じもありますね。
日本は今、お彼岸の時期です。
私たちの生きる世界をこちら側の岸「此岸(しがん)」、亡くなったご先祖様の生きる世界を「彼岸」といいます。
太陽が真東から上り真西へと沈む春分・秋分の日には、彼岸と此岸が通じやすくなると考えられてきました。
まさに、異界との境界線が曖昧な期間ですね。
その時期に先祖供養をすることで、ご先祖の冥福を祈るとともに、自らもいつか迷いのない世界に到達できるよう願います。
世界のあちこちにも春分・秋分の日だけ光の加減で特別な見え方をする遺跡があったりして、やっぱり共通なのだなぁと思います。
あの世は別に遠くにある訳ではなく、普段から重なって暮らしているのかもしれません。
お盆やお彼岸になると調子が悪いという方もおられて、影響を受けやすい時期なのでしょう。
どこか敏感すぎたり、もっと力をつける必要があったりするのかもしれませんね。
不具合もこれくらいで済んだと思えば、何かを見直すタイミングを知らせてもらったのだなぁと感じることばかりです。
今夜は中秋の名月。
満月と重なったのは8年ぶりだそうですが、残念ながらお目にかかれませんでした。
でも、空の向こうで月は輝いているはず。
あの世からの守りのようだなぁと思いながら、雨の音を聴いています。