【Report】2021.9.23(木・祝)小学校外国語授業づくり研究会9月プレミアムセミナー「パフォーマンス評価と授業づくり」開催報告
2021年9月23日(木/祝)、小学校外国語授業づくり研究会9月プレミアムセミナーを開催しました。
ゲストに佛教大学の赤沢真世先生をお招きし、「パフォーマンス評価と授業づくり」というテーマでお話しいただきました。
現場で皆さんが悩まれているテーマだけに、関心も高く、全国からたくさんの先生方が参加してくださいました。大学の先生方や教材会社の方も参加されていました。
赤沢先生からは、「外国語科で育成したい資質能力」「思考・判断・表現/主体的に学習に取り組む態度では、何を評価するのか?」「パフォーマンス課題とルーブリックの作成」「ルーブリックの活用方法」など、まさに皆さんが聞きたいと思っている部分について丁寧にご説明いただきました。
赤沢先生のご講義では、理論と理念を現実的な視点をもって語ってくださるので、とても腑に落ちます。具体的な事例も挙げながらも、方法論も本質を捉えてご説明してくださいます。よく評価は、細かなところを変に気にしすぎて、「評価すること」が目的になり、本質から逸れてしまう、本質を忘れてしまうなんてことがよくありますが、何が大切なのかを随所で押さえながらご説明していただいたので、参加者の皆さんの日頃抱いていた悩みというものが自然と解けていったような感じがしました。
参加者の皆さんの感想を一部紹介します。
・ルーブリックについて大事だと思っていながら作っていませんでした。評価が曖昧になりがちなので、これを機会に次の単元から活用していこうと思います。
・ルーブリックの内容を児童の様子を見て書き換えていくということは大切だと感じました。児童が課題を自ら発見し、調整していく上で、提示するルーブリックは重要なので、2学期はルーブリックの内容の見直しと振り返りの質をあげていきたいと思います。貴重なお話ありがとうございました。
・貴重なご講演ありがとうございました。私達に寄り添ってお話してくださる姿が印象的でした。当初は、評価やルーブリックについて、説明できるほどの自信がなかったのですが、ルーブリックの方法がアメリカで汎用されていたこと、目指したいゴールから深めていく内容など、新しい発見がありました。その中でも、子どもが自身が工夫に気づけるようにしていく、というお話が印象的でした。今日のお話を聞かせていただき、試行錯誤することが間違えではないことを教わり、安心することができたと同時に、方法ばかりに目がいっていないか、気持ちをもう一度引き締めて、頑張ってまいりたいと思いました。
・赤沢先生のお話を聞きながら、パフォーマンス=ルーブリックのように、無意識のうちに、ルーブリック作成ありきになっていたのではないかと気づかされました。バックワードデザインはやっていても(やっていたつもりだったかも)、パフォーマンステストがどこか独立的で取ってつけたようなものになっていたこと、ルーブリックも子どもと自分の必要感からというよりは、なんとなく作っておいた方がいいもの…というように、形骸化したものになっていたような気がし、反省致しました。今回学んだことを整理して終わりではなく、実践に移せるようにしたいです。本当にたくさんの学びをありがとうございました。
・現実に即して、お話いただき大変参考になりました。学習の軸をしっかりとお持ち頑張りたいと思いました。
・児童の学びに向かう力、自己省察力、メタな部分を時間をかけて育てていくこと、それには、教師自身にも、そうした思いと調整力が欠かせないことがよくわかりました。特に、児童にも、学習のプロセスと評価のあり方を見つめ、考えさせる具体的な工夫が、勉強になりました。なかなか、こうした考え方を先生方にストンと理解してもらうのは難しいことだと思いますが、最も大切なことだと思いますので、今後もこのようなわかりやすいご指導・ご助言で、教育の向上をサポートして下さるよう、おねがい申し上げます。数々のご講演の中でも、きわめて上質でこころに残る2時間でした。誠にありがとうございました。
・この研究会に参加させていただいてから感じたことでもありますが、英語も国語や算数などと考えることはそんなに変わらないのだなと分かりました。今回、赤沢先生に教えていただいた、つまづきポイントを先に考えるというのは、普段の授業で当たり前のようにやっていることでした。でもなぜか英語の授業のときは考えられていませんでした。英語だから、、、と難しく考えすぎていた部分もあったのかなあ、、、。とも思います。貴重な機会をありがとうございました!
・パフォーマンス評価の在り方や、そこまでの授業作りについて、分かりやすいお話をしていただき、大変参考になりました。現在、自分自身でもルーブリックを作っては、やり直しの連続です。教員用のルーブリックと、児童に分かりやすく示すためのルーブリックをそれぞれ作ることや、いかに自己調整させていくか、フィードバックの仕方を工夫するなど、自身の課題が明確になりました。ありがとうございました。
・児童が自分の考えたことや思いを表現したいと思えるような課題設定や自信をもってコミュニケーションが図れるような目標設定やfeedbackなど、今自分が児童と共に取り組んでいきたいことを再確認できるご講演でした。英語だからできるのではなく、英語からやっていくという考えで小学校における教育課程全般でこれからの世界を自ら切り拓き、多様性溢れる人々とともに歩んでいける児童を育てていけるようにしたいなと思いました。児童のことを考え、学びをファシリテートしていくことが自分の成長にもつながることを忘れず、指導と評価の一体化という観点からも児童とともに学びをデザインしていきたいと考えます。今後ともご指導のほど、宜しくお願い致します。
・先生のお話が一つ一つ丁寧で大変よくわかりました。まだまだ聞きたくなるような充実した時間でした。ありがとうございました。
・司会の白石先生も最後のまとめでご指摘されましたが「子どもは勝手にそだたない!」という赤沢先生のお言葉が一番心に響きました。パフォーマンス評価をする時、「目標となる姿を、具体的に(動画や教師によるモデルデモで)児童生徒に見せておく」「指導者側が具体的な姿で評価の観点を共有しておく」等、児童生徒の力を育てる為に、教師の側がすべきことを、あらためて、はっきり指摘してくださいました。すぐに活かせる内容で、大変、勉強になりました。有難うございました。
・単元末の子どものゴールの姿を教師も児童自身も具体的に明確にもつことの重要性を再確認しました。子どもが個別に自身の変容を振り返る時間をとっていこうと思います。
・本日はありがとうございます。評価について具体的な所まで例をあげて説明をして下さる方がなかなかいらっしゃらなくてイメージがわかない部分も今まではありましたが、今日はすっと落ちました。自分がやっていることが果たしてあっているのか疑問な部分もあったのですが、このままやっていっていいのだと安心しました。また、勉強を続けていきたいと思います。
・パフォーマンステストの評価について、自分の中で曖昧な部分があり、迷いもありましたが、今回のお話を聞いて、私が向かうゴールも見えた気がしました。大変分かりやすくて、納得のいく内容で、今回はとても勉強になりました。ありがとうございました。子供達が目的を持ってゴールに到達するまでに、様々な場面、状況設定での言語活動を通して、私達がどれだけの形成的評価ができるかが鍵だと思いました。たくさんの人数を見とることに時間を要し、中々全ての子供達をとはいきませんが、成長していく姿が見れるように頑張りたいです。ありがとうございました。
・パフォーマンス評価の仕方や観点に不安がありましたが、本日の先生の講話を聞いて、いくつかの疑問が消えました。子供たちにしっかりフィードバックを返してあげたいけど、時間も限りがある中、落とし所が見えた気がします。有意義な時間を過ごさせていただき、ありがとうございました。
・赤沢先生の講義で、今までよく分かっていなかったポートフォリオやパフォーマンス評価について理解することができました。単元の始めにしっかりゴールを見据えて計画を立てることや、子どもたちと評価基準を共通理解しておくことが大切であるということは、普段からやっておくべきことなのになかなかできていないことを改めて認識しました。パフォーマンス評価では、みなさん、苦労されながらも工夫されて取り組んでいることが伝わってきました。ALTや専科の先生と評価基準を、子どもたちの具体的な姿で共通認識を持っておくことはとても重要なのですね。そして、子どもたちがさらに主体的に学習に取り組んでいけるように、よいフィードバックができるといいなと思いました。ありがとうございました!
・中学年を担当していますが、今日のセミナーは、評価だけではなく、授業の組み立て方もわかりやすくお話してくださり、現場に立って日が浅い自分にもすごく為になりました。ホールランゲージは初めて知ることでしたので、すごく興味深く聞かせて頂きました。今日も沢山の学びを本当にありがとうございました!
・どう評価しようかと考えてばかりいましたが、「これを評価するんだ」というのを単元の目標設定にし、そこから逆向きに授業を設計していくのはやってみようと思いました。単元最後の発表のところではいつも十分なinput ができてないのを感じていました。パフォーマンス評価をする前に、ミニ課題を入れてみたいと思います。その時間がとれるかどうか不安ですが...。
・パフォーマンス評価と授業作りについて、理論的な背景から具体例な指導方法まで幅広く教えていただき大変勉強になりました。特に、最終課題を達成するまでにどんなつまずきがあるのかを考え、ミニ課題をくり返すことでつまずきを経験させる大切さを学びました。今まであまり意識してこなかったことなので、これからの実践に活かしていきたいと思います。
・パフォーマンステストの本来の目的や児童への良さがよく分かりました。
・本日も大変勉強になるセミナーをありがとうございました。ルーブリックありきではなく、学びのステップの中に自然に評価があるという大切なことを再度確認することができました。また、一度作ったルーブリックを子どもたちと再度内容について考えてみること(本当にジェスチャーは必要?など)はとても大切だと思うので、子ども達と一緒に考えていきたいと思いました。パフォーマンステストに関して、頭の中が1度すっきりと整理されました。ありがとうございました。
・ルーブリックの重要性がよく理解できました。パフォーマンステストの際に、児童にもわかりやすい言葉で共有した評価の仕方についての事例は、大変参考になりました。ありがとうございました。
・初めて赤沢先生の講義に参加しました。とてもわかりやすく、評価でもやもやしていたところがとてもクリアになりました。特に3観点の判断基準、ルーブリックの文言の構築や指導者同士での意見交換の大切さ、またA評価として目指す姿の具体化など、評価と指導の一体化に通じる大切な内容を教えていただき、早速次のパフォーマンス評価の時に生かしていきたいと思います!具体例も多く、理論と実践の多くの資料のもと、とても充実した講義を聞かせていただきありがとうございました。
・今日の講義はパフォーマンス評価について、本当に具体的にスッキリとお話頂き、学びの深い時間となりました。早速、午後、児童のスピーチ、ロイロの返却で、まず、良い点を褒めて、プラス、何をしたら評価が上がるのかもコメントしました。これができたら、Aと示してやるというのも参考になりました。また、つまづきを知るというのも納得で、中間で言語活動を増やすことで、改善されると思いました。単元構想の逆向きも、自分も昨年、逆で苦労したので、今年はこれをやっているので、納得しました。ありがとうございました。
・教科に関わらず幅広く教育学を研究されていたということで、広い視野に立ったご講義で、改めて気づかされることが多かったです。アメリカでは、思・判・表しか評価しないというところがさすがだなと思いました。その代わりに、具体的なゴールとなる実例を分かり易く子ども達に見せてから活動に入り、活動後も分かり易く文章での振り返りを丁寧に行って、そのまま掲示してあるのも驚きでした。そう考えると、今まで自分がAの具体的な姿を十分に描き切れないまま指導し、フィードバックも十分に行えていなかったと思えてきました。赤沢先生が示して下さったAの姿の実例も、自分にとってはレベルが高く、そこに至るまでの指導ができるかどうが疑問ですが、明日からの指導で子ども達に対する声かけやルーブリックの中に少しずつ取り入れていきたいと思います。知識・技能をぎりぎりなんとかつけさせる指導から、少しずつ思・判・表中心の指導ができるように工夫していきたいです。ありがとうございました。
・今日はとても有意義なご講演、ありがとうございました。アメリカの子供の手書きの作品、そこへ「できていること」の記述、目から鱗が落ちる思いでした。つい出来ないことに目がいき、それを出来る様にするために「できていないこと」が気になってしまうのですが、まずはこの考え方を改善したいと思います。1クラスの人数が多く、評価が大変です、出来ない人も人数に応じて増えてしまうため、Cの子どもが複数存在しています。温かい目でできたことを評価し、支援していきたいと思います。他にもたくさん学ばせていただきました。休日の朝から誠にありがとうございました。
・分かり易い解説で、ありがたかったです。目的・場面・状況の設定が、いかに難しいかを、改めて実感しました。必然性があり、子ども達が自分事として捉えてやる気を出せるような場面設定が、本当に難しいと思いました。
・授業を組み立てる時に、初めから完成形を描いた指導をするという視点が新鮮でした。ルーブリックが評価の観点であると同時に、生徒が目標とするところになっているというのも目からウロコでした。試行錯誤しながらやってみたいと思います。ありがとうございました。
・パフォーマンス評価は「思考判断表現」中心に見とっていくことを教えていただきすっきりしました。何もしないで子供に力はつかないとの言葉が印象的でした。教材研究の中でつまずきポイントから指導を考えていくことを大事にしていきたいと思います。
・ルーブリックを作ることでどのような効果が得られるのか、ルブリックを意識することでどの子にどのような指導をするのか、どのタイミングで何を評価して授業を調整していくのか、基本的な考え方から具体例までお話いただき、自分の考えを整理することができました。ありがとうございました。
・「評価」に関して、もう一度基本的な部分に立ち返って、学び直すことができました。ご説明も、非常にわかりやすく、理解が進みました。ありがとうございました。
・今回の研修会も大変勉強になりました。一つの単語から自由に文を作らせる活動や、赤ペンですぐに答えを教える添削をしないなど、子供達に自ら考えさせる工夫や指導が大事なことを改めて学ばさせていただきました。気づきを得るには、あえて転ばすことも大切ですね。本当に勉強になりました。ありがとうございました。
・ルーブリックの作り方がより具体的でわかりやすく今後はきちんとルーブリックを明確にしていこうと思いました。また、生徒と共有していきたいと思いました。ふりかえりが最後慌ただしくなってしまいがちですが、活動を意味付ける意味でも教師のまとめの言葉が大切だと思いました。今回は色々な学びがありました。明日からの授業に早速役立てたいです。
今回のプレミアムセミナーの見逃し再放送もオンラインサロン会員限定で行う予定です。日程が決まり次第、会員の皆さんにはお知らせいたします。
また、今後の本研究会プレミアムシリーズのラインナップは以下の通りです。オンラインサロン有料会員の方は、無料でご参加いただけます。
2021.10.17(日)AM 小学校外国語授業づくり研究会10月プレミアムワークショップ「小学校外国語におけるICT活用」
2021.10.31(日)小学校外国語授業づくり研究会10月プレミアムセミナー「日本の外国語教育の今、これから」※特別オープン企画
2021.11. 6(土) 9:00-11:00AM プレミアムシンポジウム2021秋「がんばろう小学校外国語」(小泉仁先生✕小泉清裕先生Wゲスト!!)
2021.11. 7(日) 9:00-11:00AM 11月プレミアムセミナー「小学校外国語の授業づくり、今伝えたいこと」(仮)(ゲスト:文部科学省初等中等教育局視学官 直山木綿子先生)
2021.12.18(土) 9:00-11:00AM 12月プレミアムセミナーⅠ「小学校外国語の授業で大切にしていること~「支援」者としての在り方~」 ※まもなく受付開始!
2021.12.25(土) 9:00-11:00AM 12月プレミアムセミナーⅡ「変わる学校英語のリアル~授業改善、仕事改善~」(仮) ※まもなく受付開始!
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