【社長通信】コロナとともに(ウイズ・コロナ)
子ども達の夏休みが終わって2週間、いつもなら会社近くの幼稚園から私の事務所まで賑やかなカネやタイコの音が聞こえてくる頃なのに今年は車の騒音のみ。運動会に向けて園児たちの弾むような声に季節の移ろいを感じてきたのに今年はさっぱり、静かな秋の訪れである。
耳をすますと草むらからは涼しげな虫の声が聞こえる。いつもより早く刈り入れの済んだ田んぼ、畔には彼岸花(曼珠沙華)の赤が凛と咲く。季節は確かに秋へと進んでいるがいつもとは風情が違う。コロナ禍がもたらす秋の異変か、もう飽きた。
山口ではワクチンの接種率が70%を超え感染が減少してきている。しかし、身近なところで感染者が出て、今まで他人ごとと思っていたコロナが目の前に迫ってきた。
先週は現場で感染者が出たとのことで、離れてはいたが同じ現場で警備に当っていた我が社の隊員も念のため任意でPCR検査をした。結果は幸いに陰性であったがいつどこで感染するかわからない姿の見えぬコロナの不気味さを感じた。手指の消毒、マスクなど更なるコロナ対策の徹底が求められる。
全国的に見るとワクチン未接種の60代以下の働き盛りの人たちへの感染が増えている。さらにデルタ株の感染力は強く重傷化しやすく病床が逼迫している。
入院できず自宅療養を強いられる感染者の中には病態が急変しても対応できず亡くなる事例も報告され、医療崩壊の様相である。コロナへの対応は人それぞれの立場、事情によってさまざまではあるが、ここは「命(ぬち)どぅ宝(命こそ宝)」この現実を自分ごとと受け止めて行動は慎重にと切に思う。
今週は秋雨前線が停滞し、すっきりしない天気が続く。東シナ海に停滞中の台風14号が週末にかけて九州・山口に接近の恐れがあり警戒が呼びかけられている。わが社の業務もいよいよ繁忙期に入った。シフトの調整に頭を悩ます中で雨天中止も発生し、出鼻をくじかれる。この度は雨天下での作業が不可の現場も多く、これも巡り合わせ素直に中止を受けいれるしかない。
社会の安全、安心を担う警備業務に従事する立場から最近の世の中の動きを見ていると社会に漠とした不安が漂っているように見える。例えばさまざまな生業、事業にとってもコロナ禍の影響が軽微なものから甚大なものまでさまざまである。コロナの収束が見えない中で、コロナとの共存を覚悟しての事業展開、働き方改革の模索である。特に人手不足の著しい業界にあっては切実な問題である。すでにAI、ロボットを活用した取り組みも始まっている。わが社も知恵を絞りたい。
最後に昨今ちまたで起きている事件について一言
① 詐欺の被害
詐欺の被害が急増している。被害者は60代以上の高齢女性が多いという。独居か高齢夫婦のみを狙って介護保険の還付があると言葉巧みに誘導する。銀行の閉まる午後3時過ぎにATMにおびき寄せ携帯電話で指示して大金を振り込ませる。警察も注意を呼びかけているが被害が跡を絶たない。行員が不審に思い声をかけ、未然に防ぐこともあるが。高齢社会がもたらす宿痾かもしれない。
② 高齢者による自動車事故
高齢の運転者が増えている。判断力、認知機能の衰えにより重大な事故を起こす。先日判決が出た東京・池袋での母子2人を死亡させた90歳の運転者が禁固5年の実刑判決、人生の終末期が刑務所とは、なんともである。
一味同心、それぞれの人生を丁寧に、楽しく生きよう!
代表取締役 加藤慶昭(9月15日記す)