ha…ha… ハクサンシャクナゲ
白山石楠花(はくさんしゃくなげ)
他の"白山(はくさん)"を冠した花と同様、偶々この花が標本化された明治・大正期の植物学者がせっせとした北陸の名峰"白山"に登って収集・研究し標本化されたモノ。
ツツジ科の常緑広葉樹で、高さ1.5〜3m程になる。特に白山にだけに限らず寒冷地・高山〜亜高山帯を好んで日本各地の山に自生している。花期は初夏から夏にかけて。
他にもハクサンチドリ(白山千鳥)等、ハクサンを冠した高山植物ネーミングあるあるだが、白山以外の山々でもたくさん咲いているハクサン○○さん達は、個人的には名前(和名)のつけ直しをしたいくらい…
「石楠花」は中国語由来で、標高の高い山の"石"が転がるようなところや岩肌の陽の当たる"南"向き斜面を好み、大きくて優雅な“花”を咲かせるところから。呉音読み「シャクナンゲ」が転じて「シャクナゲ」に。
でも実は中国の“石南”とは“石南葉(和名:オオカナメモチ)”のことを指すという。なんでこうなった?
とまあそんなわけで、合わせて『白山石楠花(はくさんしゃくなげ)』。
花は白〜薄ピンク色のラッパ型で、花弁の内側に薄緑色の斑点があり、蕊が長く上向きにくるっとしているのはヤマツツジ等と同じ。蕾はもう少し濃い赤ピンク色。
花も葉も輪生するので、ゴージャスな花房になる。
濃い緑の艶のある葉っぱが縦にくるっと開いていて、花のない季節でも遠目からわかりやすい。
この高山帯で大輪を咲かせるハクサンシャクナゲの種は、ゴマよりも小さい小さい粒状で、大量の種を空に飛ばして風に乗せて広がる。
なんと、先祖は遥かロシア・千島・樺太ルートや朝鮮半島ルートを辿って風に舞って空を飛んできたという。登山道沿いに群落を作りやすいのは、少し開けた礫地・荒地のような土壌を好む為らしい。
花言葉:警戒/危険/威厳/荘厳