3CLプロテアーゼ阻害薬
Facebook・初川 明臣さん投稿記事
塩野義製薬が年内完成を目指す、新しい新型コロナウイルス感染症の治療薬についてのお話しです。
この動画の中には、驚きの情報も入っています。
コロナ撲滅に朗報!治療薬が安価で世界的に普及のイベルメクチンの効果が学術的に裏付け!
https://www.shionogi.com/jp/ja/news/2021/07/210726.html 【新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬S-217622の臨床試験開始について】より
‐経口抗ウイルス薬の国内第1相臨床試験開始‐
塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」または「当社」)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬(開発番号:S-217622、以下、本治療薬)につきまして、経口投与の抗ウイルス薬として国内で第1相臨床試験を開始し、7月22日に初回投与を行いましたのでお知らせいたします。現状、初回投与後の安全性上の懸念は確認されておりません。
本治療薬は、当社が創製した3CLプロテアーゼ阻害薬です。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は3CLプロテアーゼというウイルスの増殖に必須の酵素を有しています。本治療薬は、3CLプロテアーゼを選択的に阻害することで、SARS-CoV-2の増殖を抑制します。SARS-CoV-2感染動物を用いた非臨床試験において、ウイルス量を速やかかつ有意に低下させることが確認されております。本臨床試験では、健康成人を対象に本治療薬服用時の体内動態、安全性、忍容性の確認を行います。
COVID-19は今なお蔓延しており、パンデミックの終息に向けて、各国で発症予防を目的としたワクチン接種が進んでいますが、接種後も感染や発症のリスクはあります1。また、新たな変異株が蔓延した場合、既存のワクチンの有効性や、当該変異株に有効なワクチンが迅速に開発・供給されるのかは不明です。
そのため、ワクチンだけではなく、ウイルス感染者に対する治療法として、インフルエンザウイルス感染症と同様に、早期に使用することで体内のウイルス量を低下させ、重症化の抑制や臨床症状(発熱、呼吸器症状など)の改善が期待される抗ウイルス薬が求められています。特に、COVID-19は感染初期に無症候や軽症であっても、後に急速に症状が進行することが報告されているため、多くの感染患者さまに、安全かつ簡便に使用いただける治療薬が必要とされています。
当社が開発する治療薬は、低分子の経口抗ウイルス薬であることから、こうした社会や医療現場のニーズに応えることが期待されます。
塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として「感染症の脅威からの解放」を特定し、治療薬の研究・開発だけにとどまらず、疾患の啓発・予防・診断ならびに重症化抑制といった感染症のトータルケアに対する取り組みを進めております。SARS-CoV-2が世界的な脅威として引き続き人々の生活に大きな影響をもたらしている中、当社は本パンデミックの早期終息による社会の安心・安全の回復に貢献するために、本治療薬の開発に引き続き注力し、今後も状況に変化があり次第、皆さまにお知らせし、企業としての社会的責任を果してまいります。
なお、本件が2022年3月期の連結業績予想に与える影響に関しては、今後、状況に応じて精査いたします。
以 上
参考:
1. 一般社団法人日本感染症学会 ワクチン委員会 COVID-19ワクチンに関する提言(改定第3版)https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/2106_covid-19_3.pdf(PDFファイル)
COVID-19に対する当社の取り組みは、当社ホームページでも随時更新しております。また、各機関から発信されているCOVID-19に関する情報も同ページにまとめておりますので、ご参考までにご確認ください(塩野義製薬ウェブサイト)。
https://www.toyaku.ac.jp/pharmacy/newstopics/2020/0731_3968.html 【東京薬科大学のCOVID-19治療薬研究|SARSコロナウイルスプロテアーゼ阻害剤YH-53の新型コロナウイルスに対する抗ウイルス作用を確認|プレスリリース】より
東京薬科大学のCOVID-19治療薬研究
SARSコロナウイルスプロテアーゼ阻害剤YH-53の新型コロナウイルスに対する抗ウイルス作用を確認
【 概 要 】
本学薬学部・林良雄教授および今野翔助教らのグループ(薬品化学教室)は、群馬大学医学部・神谷亘教授との共同研究により、2013年に開発した重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)の3CLプロテアーゼに対する阻害剤YH-53が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の増殖を強く抑制することを確認しました。
昨年末に発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、多くの国でパンデミックを引き起こし、現時点で世界の感染者数は約1400万人、死者数は約60万人と甚大な災禍をもたらし、さらに感染が拡大しています。その克服には、SARS-CoV-2を標的とした治療薬の開発が不可避かつ急務であります。
ウイルスプロテアーゼ阻害剤は、AIDSやC型肝炎の特効薬として知られています。SARS-CoV-2もメインプロテアーゼ(M-Pro)とも呼ばれる3CLプロテアーゼ(3CL-Pro)を独自に有しております。感染細胞内でのウイルス増殖に必須なため、当該酵素を標的とする選択的阻害剤は明確な作用メカニズムに基づく代表的なCOVID-19治療薬の候補と考えられます。また、ウイルスの増殖抑制によりCOVID-19の重症化を軽減できる可能性もあります。
林教授らのグループは、世界におけるSARS-CoV 3CL-Pro阻害剤の数少ない研究グループの一つです。2002年のSARS発生を機に、長期に渡りSARS-CoV 3CL-Pro阻害剤の創製研究を行ってきました。最近、他機関からSARS-CoVとSARS-CoV-2における3CL-Proの相同性が極めて高い(99%)ことが報告され、SARS-CoV-2に対する彼らの酵素阻害剤の奏功が期待されていましたが、今般、神谷教授によるSARS-CoV-2に対する抗ウイルス試験から、YH-531)を筆頭に複数の阻害剤が良好な抗ウイルス効果を示すことを確認できました。これらの結果は、なるべく早い段階で学術論文として発表する予定です。
YH-53.png
本SARS-CoV-2 3CL-Pro阻害剤研究は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の令和2年度 新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する治療薬開発」に係る公募(2次公募)における採択課題「肺胞細胞増殖および重症化抑制を目指指した超多重ガイドRNA発現ゲノム編集アデノベクターとプロテアーゼ阻害剤の併用による抗COVID-19療法の戦略的開発」において(7月30日群馬大学より報道機関へ発表済)、代表機関である群馬大学(代表研究者:神谷亘教授)の下、分担研究課題として実施されています。東京薬科大学では、薬学部・林教授ならびに生命科学部・小島正樹教授(コンピュータ分子設計)が分担研究者として参画しており、当該分担研究では、YH-53を基盤としてSARS-CoV-2 3CL-Proの選択的新規阻害剤のさらなる創製研究を進めてまいります。YH-53については、良好な抗SARS-CoV-2活性が確認されたことから、今後、動物での感染抑制試験などを実施し、医薬としての有効性・安全性を追求してまいります。また、本件に関しては、共同研究を行っていただける研究機関を求めております。さらにYH-53の化学合成法(供給)を確立していることから、東京薬科大学では希望する研究グループへのYH-53の提供を計画しています。量に限りはございますが、YH-53を用いたSARS-CoV-2の病態や機能解明研究、3CL-Proの構造生物学研究、さらにCOVID-19に対するプロテアーゼ阻害剤戦略の有効性検証に役立てていただきたいと考えています。これらによりCOVID-19治療薬の研究開発が加速することを願っています。ご興味をお持ちの方は、下記へお問い合わせ下さい。
プレスリリース|東薬大のCOVID-19治療薬研究:SARSコロナウイルスプロテアーゼ阻害剤YH-53の新型コロナウイルスに対する抗ウイルス作用を確認PDF
Press Release|Good inhibitory activity of selective SARS-CoV protease inhibitor YH-53 was confirmed against new coronavirus SARS-CoV-2PDF
YH-53 は、掲示の化学構造を持つ低分子化合物で、2013 年に SARS-CoV 3CL-Pro を標的に創製された強力かつ選択的な酵素阻害剤です。最近の COVID-19 治療候補薬に関する総説 2)にも取り上げられております。YH53 は SARS-CoV-2 の 3CL-Pro を低濃度で強力に阻害し 3)、さらに今般の神谷教授による細胞における SARSCoV-2 の感染実験から、強力な抗ウイルス作用を示すことが明らかになりました。一方、その細胞毒性が低いことから、YH-53 は COVID-19 治療薬の有望な開発候補と考えられます。
1)Thanigaimalai, P., Konno, S., Hayashi, Y., et al., Eur. J. Med. Chem., 2013, 68, 372-384. 2)Ghosh, A. K., et al., ChemMedChem, 2020, 15, 907–932. 3)SARS-CoV-2 3CLPro に対する酵素阻害活性は、ボン大学(ドイツ)Christa E. Müller 教授との共同研究による
https://www.j-cast.com/tv/2021/09/10420025.html?p=all 【新型コロナ治療薬最前線 「めざまし8」注目の「飲み薬」「鼻にシュッと」...】より
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新型コロナウイルスが飲み薬で治るようになるかもしれない。「めざまし8」情報キャスターの西岡孝洋アナが10日(2021年9月)、リポートした。「日本ではいま4種類の治療薬が使われています。そのひとつ、抗体カクテルの効果が高いことが、東京都のモニタリング会議で報告されました。投与した患者の95%が軽快したそうです。そして、間もなく承認予定の治療薬がソトロビマブです」
ソトロビマブはイギリスの製薬会社が開発したもので、軽症から中等症患者に投与し、重症化や死亡を80%低下させる効果があったという。変異株にも有効で、アメリカは緊急使用許可を出した。
ただ、これらの治療薬は点滴で投与するため、使いにくいという弱点がある。インターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁院長は「外来でも自宅療養でも使える経口の治療薬が期待されます」と話す。
医療現場のこうした声を受けて、飲み薬の開発も急ピッチに進んでいる。塩野義製薬は無症状や軽症者のための重症予防の経口薬の治験に入った。ウイルスの増殖を抑えるもので、国内向けに100万人分の提供が可能という。治験はまだフェーズ1で初期段階だが、年内に承認を目指している。
昭和大医学部の二木芳人・客員教授「ウイルスが増えるときに使う酵素を抑えることで増殖を止める薬です。おそらく、よく効くだろうと思います。ファイザーとドイツのメルクも同様の薬を開発していて、フェーズ3なので、間もなく結果が出て、承認されるはずです。アメリカでは年内に販売されるのではないですか」
鼻にシュッとひと吹きでコロナ予防というスプレー薬も登場するかもしれない。福島県立医科大が開発を進めているもので、鼻腔に噴霧してウイルスの侵入を防ぐのだという。二木教授は「インフルエンザでは同様の薬が実用化されてますが、効果がいまひとつなんです」と苦笑している。
街のクリニックで、「ああ、新型コロナにかかりましたね。お薬出しときますから、必ず飲んでくださいね」なんてことに、早くなってほしい。