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和菓子教室はな

「豆大福」が美味しい季節になりました。

2021.09.26 04:29

 やっと涼しくなって、甘いものが食べたくなりましたね。9月のBasicレッスンは、「小豆粒餡炊き」とその粒餡で「豆大福」を作りました。

 まずは、「小豆粒餡炊き」から。今回のレッスンでは乾燥小豆から直接炊き上げる直煮法で行いました。渋切り3回⇒本煮⇒2回に分けて加糖⇒練りあげ と簡便な方法ですが小豆の風味豊かで、すっきりした小豆粒餡ができあがりました。渋切りとは、小豆の皮に多く含まれるタンニン(渋み)などのポリフェノールを除去し、すっきりした味にするために行います。でも、これらは小豆の風味のひとつでもあるので、すべてを取り除いては美味しいものにはなりません。それと、栄養学的には、有用な成分を捨てるのはもったいない事かもしれません。現に某老舗メーカーでは、この渋切り水を缶詰にして販売しているそうですよ。

 1枚目の写真は、渋切り1回目の小豆です。小豆は、胚芽部から吸水が始まり数分間煮ることによって、皮の部分も少し膨潤してきます。その後冷水を加え水温を40℃以下にすることによって膨潤した皮がもとに戻り皺が寄るわけです。2枚目の写真は、渋切り3回目、ふっくらとしていますよね。この後本煮です。渋切り水とはどんな味がするのでしょうか? 渋いのかな・・? 苦いのかな・・? 2回目と3回目の渋切り湯を飲んでいただきました。感想は、「かすかな渋味、小豆の風味の黒豆茶のような味」だそうです。

 ツヤ、ピカの粒餡が煮あがりました。出来上がり重量を計り、餡の成りたちを理解していただき、糖度も計算していただきました。また、ごく一般的な市販の粒餡の糖度との比較も試みました。当教室では、製菓理論の一環としてこのような学習も行っています。

 続いて、「豆大福」。小豆を煮ている間に作りました。中餡は、今回と同様な方法で講師が前もって作った粒餡を使い、受講生の皆さんがつくった粒餡は、お土産としてお持ち帰りいただきました。6月から始まったBasicレッスン、今回で4回目、包餡技術を試す時でもあります。生地つくりから、包餡、仕上げまで1単位、12個を一人で作りました。生地は電子レンジであっという間の出来上がり、しっかりと加熱する方法、力いっぱい撹拌して餅のコシと粘りを出す方法、塩えんどうを均等に入れ包餡する方法など、粒餡を炊きながらの学習で大変でしたが、皆さんやり遂げてニッコリ😊