人・ART・世界のBorderlessな未来体験がここに(体験型 Digital Art Museum 2018年開館 制作: team Lab Inc)
2021.09.26 10:23
(「新・美の巨人たち」テレビ東京放映番組<2021.8.28> 主な解説より引用)
コロナ前の2019年、「単一アートグループとして、1年間で最も来館者数が多い美術館」として、ギネス世界記録にも認定された。
あのLADY GAGAや、WILL SMITHといつた世界的な音楽アーティストたちも、見学に見えたという。
その傍らで挑戦していたのがデジタルアートであった。しかしながら、当時の日本では、まだコンピューターで創作したものを「アート作品」とは認めてもらえず、誰からも注目されないまま10年という年月が過ぎた。
ある時、世界的に活躍している村上 隆(むらかみ たかし)氏がオフィスを訪ね、デジタルアート作品に触れ、「これは世界で発表した方がいい」と勧められ、team Lab として初めての個展「チームラボ<生きる>展 Kaikai Kiki Gallery Taipei」を、台北で開催した。さらに3年後の2014年 現代アートの本場ニューヨークで個展開催にこぎつけた。
その頃、斬新なアート表現を求めていた海外の多くの美術館から、デジタルアートが一躍注目を集めるようになった。海外で注目されたもう一つの理由は、日本の伝統美術が息づくデジタルアート表現であった。
アート・トラベラーのシシド・カフカさんは、荒波を動画表現により描いた「Black Waves」作品を観て語った。「最初のインパクトは、自然の強さを感じて脅威に写った。それでもよく観ているうちに葛飾北斎の<神奈川沖浪裏 1830年作>で描かれていた波の表現と似ていて、波の描き方がとても日本画っぽいですね」と。
「絵画なり写真っていうのは、みんな遠近法で描かれている。一点透視図法に見られるように、西洋では一つの消失点に収束するように描かれる<遠近法>が、<正しい風景とか物事の捉え方>であると捉えられていた。
一方、近代以前の伝統的な日本絵画では、例えば<国宝 洛中洛外図屏風 狩野永徳/作 1565年 上杉博物館蔵> などは、ドローンで俯瞰したかのように描かれている。まるで絵の中に入り込んでいるような感じを抱く。