有難いことに、お花をいただきました。
向日葵が枯れた後、お隣のオーナーから彼岸花と八重山吹をいただきました。いつも有難く、ご好意に感謝しております、
診察室と受付で秋を知らせてくれています。
その後、水引(ミズヒキ)とアスパラガスをお隣オーナーからいただきました。水引だと教えて下さった利用者ご家族にも感謝致します。
お隣オーナーから山吹には太田道灌*が関わる和歌があると伺いました。*近くの道灌山や根津神社社殿建立に名の残る室町時代の武将。
七重八重花は咲けども山吹の実のひとつだになきぞ悲しき
(意訳)山吹には艶やかな花が咲いても、山吹には一つも実が成りません。同様に、我が家にもお貸しできる蓑一つなく悲しいことです。
兼明親王の詠んだこの歌を娘は覚えていたのでしょう。だから、蓑を借りに来た道灌様に山吹の枝を渡します。
しかし、道灌様は娘の言動を理解できず、怒って帰宅されたとか。。
当初、この和歌のフリガナや意味すら分かりませんでした。今が室町時代でこんなコミュニケーションを期待されたら辛いです。
道灌様はその後、歌道を志されたそうです。男尊女卑の時代、娘を馬鹿にすることなく反省できる武将の姿勢を尊敬しました。
ただ、この娘はショックを受け余計に悲しくなったのではないか、と心配になりました。頑張っても、理解されない時もあります。
渾身のプレゼンに対して、管理者が「え?」と微妙な反応をされたり、怒り出されたり、今でも似たようなご相談を伺います。
結局フォントが小さく老眼の上司が読めないだけだった、ということもあります。時代を超えた他者配慮の苦難を考えさせられます。
さて、診察室では、彼岸花の後、ドライフラワーのクロタネ草の実(?)をひっそりと飾っております。
毒がありそうと眉をひそめられる方もおられ恐れ入ります。ただ実は「死以外の病を全て治す」という話もある花です。
Devil in a bushの異名の通り形が魅力的です。
病が少しでも楽になればと祈る悪魔に似た花
花言葉は「密かな喜び」
花に詳しくないので、お花をいただくなかで、こうして調べて飾るのも密かな喜びです。来院時よかったらご覧になって下さい。