【第466回】垣内美希(舞踏家)
2018.11.08 07:23
木屋瀬の興玉神社から土手を下りて遠賀川へ出た。
イメージしてたよりもずっとずっと川幅は広い。
向こうに見える山は六ケ岳だろうか。
秋晴れの、日差しの強い、ススキの原のなかを、
わたしは直方に向かって歩き出した。
川と、だだっ広い川原と、河川整備の工事、
トラックが行き交う土手の上の車道とが、
ずーっと平行線で続く。
左手には、皿倉山と、福智山が見える。
天気の良い今日は、
木屋瀬から直方まで歩いて2時間くらいだった。
直方に近づくにつれてだんだん川幅は狭くなったが、
川原がとても広くて、グランドなどが幾つもあった。
昔からこうだったのかはわからない。
草が背高く繁って川の流れには近づけない。
橋は、菜の花大橋と日ノ出橋があった。
菜の花大橋は新しそうだったので、
日ノ出橋のほうを渡った。
チィ親子が木屋瀬の瘤おやじの木賃宿から
遠賀川の堤を大風の中逃げて行くシーンで、
「そのうちに大きな橋の袂に来たが、
両親はその橋を渡らずに、依然としてまっすぐに
堤の上を走って行った。」とある。
木屋瀬の村はずれの木賃宿が、
どのあたりかはわからないけれど、
たぶん「大きな橋」というのは、中島橋のことだ。
ということに、あとから気づいた。
興玉神社から下りたのでは駄目だった。
扇天満宮に行って、
そこから下りてみればよかったなぁ。