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退屈と惰性と 改

HGUC ナイチンゲール レビュー

2021.10.03 06:14

 今回のレビューは、1/144スケール ハイグレードユニバーサルセンチュリー より、

“HGUC240 ナイチンゲール” です。


 “機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカチルドレン” より、

ネオジオンの総帥、シャア・アズナブル専用のニュータイプ用大型モビルスーツ、

“MSNー04Ⅱ ナイチンゲール” が、

HGUCにて一般発売となりました。


 ナイチンゲールというと、永らくキット化されてきませんでしたが、今は亡き(こらww)RE/100の第1弾キットとして発売の衝撃以降、リアルスケール、SD問わず、ここしばらくはけっこういろいろなところでキット化されてきたように思います。

 今回のHGUC版はそれらの集大成・・と言えるのかもしれません。

 初版は7月発売だったのですが、昨今のガンプラを取り巻く情勢はご存知の通り非常に厳しく、僕も事前予約での確保には至らず。

 それでも、近隣(とはいえ車で片道一時間半ですが・・)の大型店に朝イチに突撃すれば、まぁ手に入るだろう・・と甘く考えていました。

 クスィーガンダムでの成功体験がありましたのでね。

 しかし、結果は敗北。

 開店20分前には現地に到着していたのですが、もちろん店内には入れないので上階の駐車場でしばらく待機していたんですよね。

 すぐそこの入り口前に、ナイチンゲール購入希望の方は一階エントランスでお並びください、と書かれた張り紙に気が付かなかった・・

 数分後に気付いて一階に降りたときにはすでに50人近い行列ができていました。

 でもまぁ、この程度の数は入荷してるでしょうよ。大丈夫大丈夫、ととりあえず並んでみると、店員さんがやってきて、

「ナイチンゲールはもう終わったんですけど、いいですか?」

「マジで!?」

 その日はもう1つ、メタルビルドのガンダムデュナメスの発売もあったそうで、そちらはまだあるんですが・・とのことでした。

 結局、その日ナイチンゲールがいくつ入荷していたのかはわかりませんが、実感としてはクスィーのときより確実に少なかったと思います。

 その後も数店、近場の店舗を回ってみたのですが、どこでも棚に不自然な空間があったのみでその姿を拝むことは叶わず。

 結果、その日はなんの成果、収穫もなく、傷心の帰宅となりました。

 そういえば、すぐそこにガンダムベースもあったな・・と思い出したのは数日経ってから。

 ちなみに、本来の発売日の前日辺りからすでにフリマアプリ等では、定価の倍額以上の値を付けた出品で溢れかえっていたようです。

 腹が立つだけなので直接確認はしませんでしたが。

 本当、いつからこの国にはそんな下品な輩が増えたのか・・昔からか。ただ今になってそれらが顕在化しただけですかね。

 その後、9月と12月(だったか?)にナイチンゲール再販のアナウンスがありましたが、予約確保が厳しいという状況はとりあえず変わらず。プレバンでの取り扱いもほぼ一瞬で終了。

 僕もまたどちらでも出遅れてしまいましたので、もういいや。縁があれば、いつかどこかで出逢えることもあるだろう・・と肩の力を抜くことにしました。

 最近また増えつつある罪(積み)を償って(組んで)いかなければいけませんし、早期の入手に躍起になることはない、と。

 そんなこんなで再販分の発売日から一週間後、まったくの別件でとある家電量販店の売り場を訪れたところ・・

 いたーーーーっ!

 いやぁ、奇蹟ってあるものなんですね。

 諦めたというのとは少し違いますけど、剥き出しの欲を捨てたときに、ふっと目の前に現れるなんて、まさに縁。

 というわけで、購入しました(この1個だけの入荷だったようです)。

 レジ袋を辞退し、裸のままで車まで運びましたよ。甥っ子のクリスマスプレゼント用の、ゼログライジスと一緒に。

 幸い、暴漢には襲われませんでした。

 すみません。また長々とどうでもいい話をしてしまいました。でも、そういうところなんですよ、ここ(笑)。

 ともあれ、おそらく年内には手に入らないと思っていたので、さすがに興奮してしまいましたね。

 というか、こんなでかいプラモ、店頭で直接買ったのすごい久しぶりだし(クスィーの箱なんか、全然小さい)。


 それでは、レビューしていきます。

 キットはパチ組みに最低限の墨入れをして、付属のシールを貼ったのみです。


 と、キットのことの前に、まずナイチンゲールというMSについて、ざっくり整理しておきましょう。

 なお、あくまで素人レベルの整理なので、ガチ勢は温かい目で見てください。

 まぁ、ここにガチ勢が来ることはあまりないだろうけど・・

 劇場用アニメ、“機動戦士ガンダム 逆襲のシャア” の初期案を改訂して発表された小説、“機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカチルドレン” において、シャア専用のMSとして登場するのがナイチンゲールです。

 アニメと小説とでは物語そのものもかなり異なり、先頃劇場公開された “機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ” も、本来小説版の続編に当たるものなのですが、アニメ化にあたりアニメ版の続編というかたちでアレンジされているようです。

 まぁそんなところで、登場するMSもアニメ版ではνガンダム、サザビーなのですが、小説版ではそれぞれHiーνガンダム、ナイチンゲールになっているわけです。

 小説のなかではνガンダムもサザビーも登場しないので、それぞれはイコールの存在である、ともいえます。

 しかしその後、CCAーMSV(逆襲のシャアにおけるMSV)でもHiーνガンダム、ナイチンゲールが登場し、それぞれνガンダム、サザビーの後継機というような設定になりました。

 ただそれで統一されたわけではなく、現在も小説版とCCAーMSV版、2つの設定が依存している状況のようです。

 今回のHGUC版キットは、機体解説を読む限り小説版の設定に準拠しているようですが、デザインや武装についてはゲームやコミック、そしてRE版のキットなどを経て変更、追加された部分もあるようです。


 では、それらを踏まえてようやくキットレビューをば。

 まず一言、でかいです。

 高さはそれほどでもないんですが、とにかく前後左右にすごく幅をとります。

 大本のデザインは出淵裕氏によるもので、小説の挿絵に描かれたイラストが初出。

 ナイチンゲールという名称からのイメージで、MSというよりMAに近い大型機としてデザインしたとのこと。

 実際、左右に大きく張り出した翼のようなスラスターバインダー兼ファンネルコンテナ、やはり後方に広く伸びるリアスカートや複数のプロペラントタンクなど、一般的な人型からは逸脱したプロポーションになっています。

 印象としては、どことなくビグロやヴァルヴァロなどの、一年戦争期のジオン製MAにも通じるものがありますね。

 遠目には腕と脚の存在すらよくわかりませんし、ほぼMAです。

 それこそ胸部が顔にも見える。実際の頭部(顎)の下、首関節のところにモノアイがあっても全然おかしくないデザインです。

 かつてシャアは、ジオングを見て脚がない、と呟き、そんなものは飾りです! と整備兵に言われていましたが、このナイチンゲールこそ脚どころか腕すら要らないんじゃないか? と思いますね。

 隠し腕で格闘は可能ですし、ファンネルに腹部のメガ粒子砲もあれば、ライフルも別に要らないだろうし・・

 ともあれ、そんな特殊なデザインを今回のHGUCでは破綻なく、ほぼ完璧に立体化できていると思います。

 正直REでは間延び感もありましたが、今回各部のバランス調整に可動軸の追加もあって立ち姿がしっかり格好いい。

 MS単体のHGUCキットとしてはペーネロペー(あれもオデュッセウスガンダムとFFユニットのセットと見るなら単体ではないけれど)と並ぶ最高額となっていますが、表面積換算では標準的なHGキットの6倍から8倍・・ひょっとしたら10倍近くはあり、感覚的には確実に価格以上のボリュームがあります。

 各部のマーキングはシールでの再現です。


 では、各部をピックアップしていきます。


頭部

 2本の角に後方に伸びるトサカと、サザビーに通じるものはありますが、トサカおよび後頭部がはるかに長く伸びており、全体にもディティールが少なく、つるっとした曲面で構成されたデザインになっています。

 トサカ含む頭頂部が展開し、内部にはサザビー同様頭部にあるコクピット兼脱出ポッドが造形されています。

 さすがに取り外すことはできませんが、1/144スケールキットでここまで再現されるのは珍しい。

 もちろんモノアイ(レンズ部分はシール再現)も可動します。

 一見上部の突起が可動用のつまみに見えますが、あれは頭頂部固定用のダボ。

 モノアイはレーン部分を直接持って動かすしかありません。パーツ自体が小さいこともあり、地味に動かしづらいです。


上半身

 肩アーマーは胸部に直接接続されており、腕部の可動とは独立して跳ね上げ(のみ)可能。

 内側には3機のスラスターを備えていますが、今回この肩アーマーやサイドアーマー、それから脛の外装内側、さらにリアスカート内側など、あまり見えない位置にあるスラスターの内側はパーツ分割での色分けがされていませんので、こだわる場合は塗装が必要です。

 腕部は根元で前方に引き出すことができますが、上方への跳ね上げは不可能。そもそもの形状もあって基本撫で肩です。

 関節部分はシーリングされているデザインですが、今回はすべて普通のプラパーツで形状のみを再現。

 腕部そのものの可動はとくに異質な部分はなく、肘は二重関節で深く曲げることができます。

 腹部のカバーを開くことでメガ粒子砲の砲口が露出。

 胸部の可動と合わせると、もう少しカバーは下げられますが、どのみち上側の装甲とか焼きそう・・

 その上部、左右にあるバルカン砲はしっかり別パーツで再現されています。

 また、胸部左右のダクト内側には黒のシールを貼る仕様になっています。


 背部の3本のプロペラントタンクはボールジョイント接続で可動します。

 ただ、ちょっと抜けやすいですね。


スラスターバインダー

 一見するとこれが肩アーマーのようにも見えますが、腕の後ろから生えている、完全に独立した装置です。

 左右それぞれに、表面に大型ファンネルを5基、

裏側に大小3サイズのスラスターを合わせて9基備えています。

 ここだけ見るとイカの食腕みたい(笑)。

 ER版では基部での回転しかできず、重さもあってへたり気味ですらありましたが、今回は胴体側基部での引き出し可動に加えバインダー根元にも関節が備わり、かなりフレキシブルに動かせるようになりました。

 もちろん保持力も十分で、しっかり角度を維持できます。

 ぐるんと真後ろに向けることも可能になっています。

 ただし、バインダーの縁が胴体と干渉しやすい(引っかかりやすい)ので、動かすときは少し接続部を引き出してから、ゆっくり慎重にを心がけたほうがよいでしょう。

 とくに胴体フレーム部分はKPS製ですから、傷が付きやすいですからね。


大型ファンネル

 左右各5基、計10基のファンネルはすべて取り外すことが可能。

 サザビーのそれのように変形はせず、射出後もこのままの状態のようです。

 一応、裏側にはスラスターっぽいディティールはあるのですが、かなり簡略化されています。

 攻撃状態再現用のスタンドやスチロール棒なども付属せず、3㎜穴もないのでほかからスタンドを持ってきてもクリップタイプくらいでしかディスプレイができません。

 これだけはちょっと不親切というか・・やっつけ感がありますね。


下半身

 前方に長く伸びるフンドシ(?)は若干上下にスイングします。

 また、左右のフロントアーマーには隠し腕が装備されており、差し換えなしでの展開が可能になっています。

 REではディティール再現のみでオミットされていたギミックが、より小スケールのHGUCで再現されるとは・・

 裏側はこの通り。

 基部でパチンとアームの根元を固定できるほか、突起でマニピュレーター部分を挟むことで軽く固定されています。

 この収納状態から、

アーム根元を下方にスライド。さらに複数の間接を設けることでフレキシブルな可動を実現しています。

 マニピュレーターには後述するビームサーベルを持たせることが可能。

 サーベルを持ったまま収納状態にもできます。


 脚部はこのように膝が曲がった状態がデフォルト。

 そもそもそういう設定なのか、キットとしての安定性を考慮してのものなのかはわかりません。

 膝は一応二重関節でここまで曲げることが可能。

 脛前面装甲、足も爪先左右のパーツがそれぞれ可動します。

 足首はもちろん前後左右スイング可能で接地性は十分です。


 とんでもなくでかいリアスカート。表面は1パーツ成型です。

 サイズや形状的にαアジールのスカートを彷彿とさせますが、こちらはファンネルコンテナは兼ねておらず、純粋なスラスターユニットという感じですね。

 表面のスラスターの内部は概ねパーツで色分けされていますが、一番大きなスラスターの一部のみ、シールでの補完されている部分があります。

 オレンジ部分の上側と、スラスター奥の黒がシール再現ですね。


 なお、REでは下方向にスイング可能でしたが、今回は安全性を考慮してか、スカートそのものは固定されて可動しません。

 その代わりか、2基のプロペラントタンクが可動します。

 基本はダボでスカート内側に固定するのですが、それを外すことで大きく可動します。

 根元で多少捻ることも可能です。


 また、そのプロペラントタンクに挟まれた位置にあるランディングギアは一旦外してジョイント位置を変えることで収納と展開を再現します。

 上面が展開時用のジョイント、その横に斜めについているのが収納時用のジョイントですね。

 リアスカートへの取り付けは、はめ込んだあと前方にスライドするかたちで、すっぽ抜ける心配がありません。

 実際に接地するスタンド面はそのまま可動します。


 なお、大型機ゆえにスタンドディスプレイには支柱2本の使用が推奨されています。

 定番の股下のほか、先のランディングギアにもスタンド用ジョイントが設けてあります。

 まぁ、さすがに3㎜接続ではないので股下1箇所のみでも無理ではないですが、2箇所で固定のほうが安心ではありますかね。ポージングの自由度は下がりますが。


武装類

大型メガビームライフル

 通常、高出力、拡散と3つのモードを選択可能な、長さは本体の全高に匹敵する大型のビームライフル。

 保持には専用の、角度の付いた右銃持ち手(例よって左の持ち手は付属せず)を使用。ダボによる固定でしっかりと持つことができます。

 腕部間接、手首ともに保持力は十分なのでへたる心配もなし。

 銃口下のバイポッドは展開させることができますが、体格的にしゃがんだり寝そべったりはできないので、利用できるシチュエーションは限れる気がしますねぇ。

 そもそも宇宙での使用が前提だろう機体の武器にこれ要る?

 ほか、エネルギーパックの着脱などはできません。


シールド

 サザビーのものとよく似たデザインの大型シールド。

 中央のネオジオンマークはシールでの再現です。

 前腕にL字ジョイントを使って取り付けます。

 シールド側の接続はボールジョイントなので、ある程度の自由が利きますね。

 裏面にはサザビー同様ビームトマホークをマウント。

 先端にはミサイルも装備しています。

 なお、ミサイルは基部も含めて一体成型なので、1発ずつ取り外すことはできません。


ビームトマホーク

 シールドから取り外し、左右の汎用持ち手で保持します。

 画像の一体型サーベル刃のほか、

HGUC シナンジュから流用の3パターンのサーベル刃が付属し、それぞれ取り付けることが可能です。

 ちなみに右側に付けているビーム刃パーツは余剰扱いになっていますが、もちろん普通に付けられます。


ビームサーベル

 通常サイズのビームサーベルも、隠し腕に持たせるものも含めて4本が付属します。

 ただ、4本中2本に先のシナンジュから流用のサーベル刃を使うため、見ためは同じでもサーベル刃取り付け部が丸軸穴とダボ穴の2種類が2本ずつという状況になっています。

 というわけで、こちらがいつもの汎用サーベル刃を付けられるタイプ。

 そして、シナンジュから流用のサーベル刃を付けたタイプ。

 それぞれのサーベル刃は形状だけでなく長さがけっこう違っています。


 なお、ビームサーベルは本来手首の内側に収納されているのですが、今回収納ギミックはオミット。

 ディティールだけ再現されています。色までは再現されていませんが。


比較画像

 “RE/100 001 ナイチンゲール” と。

 もっと見ための大きさに差があるかと思ったのですが、こうして見ると案外変わらないな、というのが率直な印象。

 実際、本体のサイズは確実にRE版のほうが大きいんですが、やはりバインダーの角度を変えられる点が大きいですね。より巨大感が増します。

 プロポーションについても、RE版に較べHGUC版は各部にかなりメリハリの利いたアレンジがなされていて、腰の位置も低く、どっしりとした重量感でも勝っているように思います。

 なお、基本的にほぼ同じデザインなのですが、唯一肩アーマーだけRE版では縁がまっすぐなのに対し、HGUC版は鋭角になっています。

 というか、あらためて見るとRE版はまだいろいろ詰めきれてない感じでしょうか? 

 

 “HGUC88 サザビー” と。

 本体の背の高さは同じくらいですね。ただ横幅が全然違う。もちろん体型も・・

 確かに似た要素はいろいろあります。

 サザビーをものすごく極端にアレンジしたものがナイチンゲールだと言われると、なるほどそうなのか、という感じです。

 ただ、CCAーMSVにおける後継機という設定は、あまりしっくりきませんね。

 どう考えてもサザビーのほうが扱いやすいと思いますし。

 武装は基本の同様のもので、それは一つ一つの威力はナイチンゲールのもののほうがあるのでしょうが、シャアやアムロクラスになるとピンポイントでコクピットや動力部を狙えるから、むしろ武器の威力はそこそこでいいんじゃない? とか思ってしまいます。

 まぁでも、どっちも格好いいから、そんな細かいことべつにいいよね(笑)。

 とくにナイチン、異形バンザイ!


 “HGUC95 Hiーνガンダム” と。

 12年の時を経て、ついに見えたライバル。

 いやこれ、勝負にならんやろ・・(笑)

 でも、HGUCのHiーν、なんとなく出来があまりよろしくないという記憶だったのですが、思い違いでしたね。造形もプロポーションも、全然問題ないです。

 シールドの複雑な色分けもちゃんとできてるし。

 今回のナイチンと並べても違和感ない。

 不満はフィンファンネルが左右1基ずつしか分離変形させられないことくらいですかね。

 ちなみに、HGUCのνガンダム2500円、Hiーν2200円。価格を抑えろ、とか指示があったのかな?

 あと、Hiーνといえば先頃RG版が発売されましたが、そちらの購入予定は今のところありません。

 そもそも買いたくても買えませんけどね、そっちも。


以下、画像

 主要な可動同軸はかなり太く、渋みも十分なので各部の保持力は問題ありません。

 股関節もしっかりしており、事実上3本足での接地ということもあり、自立は非常に安定します。

 ペーネロペーの例があるので少し警戒していたんですが、杞憂でしたね。

 個体差なのか、腰の回転軸が少しキツい感じがしました。

 あと、バインダーの縁だけで亡く、後頭部やサイドアーマーなど、鋭角な部分で可動時にほかと干渉しやすい部分も少なからずあるので、そのへんは少し注意が必要かも。

 なお、サイドアーマーは接続方法が単純なこともあり、脚部の動きに干渉して高確率でポロリします。


 ライフルのバイポッド展開、遮蔽物の向こうから敵機を狙撃。

 まぁ、こういうふうにしか使えませんよね。

 ハンドパーツは、右銃持ち手、左右の汎用持ち手以外に左右の握り手、左平手が付属します。

 握り手べつに要らんし銃持ち手と平手を左右分付けてほしい・・


 隠し腕と併せてサーベル4刀流。

 ジオ以降、重量級には定番のギミックですが・・シャアがこれ使うかなぁ? 

 それはともかく、真正面からだと怪獣的なフォルムが際立ちますね。


 スタンドを使って。

 とりあえず近場にあったアクションベース4と5を組み合わせてディスプレイしてみましたが・・まぁまぁ不安定です。

 ここは専用のベースが欲しかったかもしれません。

 また、本体各部はそれなりに動くものの、あまり動いてる感じがしないのはこういう特殊なデザインの大型機では仕方のない部分ですね。


 スラスターを後方に集中させて、緊急加速モード的な。

 バインダーの可動によって大幅にシルエットが変わり、全体のイメージにも変化があるのは面白いですね。

 なんちゃって可変機のような遊び方もできます。


 VS Hiーνガンダム。パッケージアートのイメージで。

 いや、体格差あり過ぎだろ・・


シャア「情けないMSと戦って勝つ意味があるのか?

アムロ「どの口が言ってんだ!?

 そうだね。せめてウエイト合わせろよ、って(笑)。


アムロ「ならば、俺はこれを使う!

シャア「なんだと!?

 RG買う気ないのに、なんか買えたので買ってしまったハイパーメガバズーカランチャー。

 HGUCのHiーνでもとくに問題なく持てますよ。

 なお、さっきナイチンを乗せてたアクションベースはこれに付いていたものです。


 ここからちょっとおふざけ。

 ナイチンゲール分離可変形態、ナイチントップ(右)とボトムゲール(左)。

 やっぱり胸部がヴァルヴァロにしか見えなかったので、いろいろ動かしてるうちになんとなく整った状態(笑)。

 下半身・・脚の感じはもう少しでガザ系の雰囲気も出そうなんですけどね。


 さらに、シャアのネオジオンというよりは旧アクシズ勢力が急造したMAというイメージで。

 名前はちょっと思いつきませんでしたが。

 素晴らしい。

 まるでジオンの精神がかたちになったようだ・・

 シャアの前で言ったら、たぶん殴られると思う(笑)。

 脚だけはどうにもならなかったので外しましたが、あとはだいたいそのまま。シールドは頭部で挟んでいるだけです。

 とくに意識はしてなかったのですが、イカっぽいと言われて、なるほどそうかと思いました。

 先にも言いましたが、確かにバインダーの裏側が吸盤みたいに見えるな、と。


 以上、“HGUC ナイチンゲール” でした。


 記念すべきREシリーズの第1弾としてナイチンゲールが発売されたのは、本当に衝撃的でした。

 今回久しぶりに出してみて、あらためてその巨大さに驚いたくらい・・まぁ、結果的に今回のHGUC版も匹敵するサイズだったわけですが。

 ただ、RE版はとりあえず1/100スケールでナイチンゲールを立体化する、そしてまた価格をそれなりに抑える、というコンセプトが先にたったのか、プロポーションもさることながら、隠し腕のギミックオミット、通常型のビームサ-ベルが付かない、バインダーも基部での回転のみと、けっこう消化不良気味だったのも事実。

 しかし、初のキット化、それも1/100スケールというだけで、RE版は十分価値のあるキットだったと思います。

 そして今回のHGUC版。

 RE版よりも小サイズの1/144スケールで、RE版で省かれた要素をほぼ盛り込み、かつ見ためもぐんとよくして・・いや、すごいですね。

 ちなみに、RE版は税抜き8000円で、HGUC版は同7000円。

 箱のサイズは、縦横の面積こそRE版のほうがわずかに広いですが、厚みはHGUC版のほうがあり、体積ではたぶんHGUC版が勝っています。

 なんかもう、いろいろすごい。

 もちろんいくつか気になる点はあります。

 だとしても、現状最高レベルのガンプラの1つとしていいんじゃないでしょうか。

 案外組み易い・・まぁ、大きいパーツが多いからでもありますが、そういう点でも、価格はさておいて初心者にもお勧めできるキットだと思います。

 初心者はナイチンゲールなんて知らないけどね。

 そう。

 一般的に知名度は高くない。しかも高い。そんなキットが、なんでこんなにも買えないのか・・

 言うまでもなく、転売のせいです。

 普通に考えて、ナイチンゲールがバカ売れする状況なんて異常です。

 メーカーは早期に再販することでとりあえず供給量を増やすすことで状況改善を図ってくれていますが、根本的な芽を摘まない限りは焼け石に水という気もします。

 今回僕は幸運に恵まれましたが、今後もそんなことが続くはずもありませんし・・難しい問題ですね。


 さて、今後のHGUC、一般販売では12月に量産型ザクの発売が予定されてるのみで、その先はとくに情報がありませんね。

 年内にシェンロン発売されると思ってたのになぁ・・

 あ、もちろん量産型ザクの予約もできてませんよ(悲)。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。