妖怪!? にゃんにゃん民俗学!!
ついに緊急事態宣言も解除されました。さらに本日は天気も大変によかったので、今日は久々に散歩を楽しまれたという方も多いのではないでしょうか。まだまだ油断大敵な状況ではありますが、なんせ、たまには散歩にでも出ないと精神の均衡が不安定になるもんですし、散歩に出ると思わぬ所で微妙な史跡(よく知らない偉人の墓とか)を発見したりして、ちょっと得した気分になったりしますよね。
都心でも住宅街の細道や、繁華街の横道を観察しながら散歩いていると、謎の小祠や路傍の石仏を発見したりすることがありますが、それが柳田國男旧居跡の半径2km以内だったりすると「こっっっ、これはひょっとして、ミシャグジか!?」なんて思ってワクワクドキドキしちゃいます。しかし、よくよく調べてみてると、それは観音菩薩やお稲荷さんであることがほとんどで、妙にガッカリして、半泣きで家路に着くなんて事も度々あるもんです(アンチ観音やアンチお稲荷ではございませんが、観音ファンでもお稲荷ファンでもないので)。
柳田國男がフィールドワークの対象にとたミシャグジ(石神、石神井、石護神、宿神 etc.)は、道祖神や塞の神と関連があると考えられ、同一視する向きもありますが、基本的には村の境や辻に設置され、境界外からの疫病が侵入するのを防いだり、豊穣や多産を目的として祀られていた土着信仰と考えられています。疫病予防といえば、ちょっと前に「アマビエ」なる妖怪が流行って、キャラクター化されたりしたもんですが、ハッキリ言って疫病予防業界の全国メジャーは、やはり道祖神ではないでしょうか? アマビエには先を越されましたが、次は道祖神のキャラクターが流行るに違いない!! なんて思ったもんですが、よくよく考えてみたら、各地に祀られている道祖神は男根形をしていたり、男女がまぐわった形で彫られた物も多く、これではとても子供に見せられる様なキャラクターは作れませぬ。
道祖神も、豊穣や多産などのサイドビジネスに手を出さず、疫病予防という本業一本で勝負していれば、今頃はキャラクター化されて、柳田翁も草葉の陰でさぞや喜ばれていたのではないでしょうか。あっ、どうも岩崎(男の方)です。