【幸せのためのヒントFile 6:個人と社会の関係を整える Talk Tree WORKSHOP】
《月刊ケアマネジメント》(環境新聞社)で連載させていただいている〈幸せのためのヒント〉。
10月号では、組織や個人が「誰のため、何のため」に活動するのかを考え、向かうべき道を明確にするためのワークショップ、Talk Tree WORKSHOP(トーク・ツリー・ワークショップ)について紹介しています。
お話を伺ったのは、コミュニケーションデザイナーの加藤未礼(みれい)さん。
このワークショップの考案者です。
Talk Tree WORKSHOPの興味深いところは、人の活動を、木を中心とした自然の循環に当てはめて可視化するところ。
未礼さんいわく、「木がおしえてくれる」。
障害者福祉施設の商品企画やブランディングなどに取り組む未礼さんは、根っこにある課題から解決しないと何事もうまくいかないと痛感。課題を掘り起こし可視化・共有して解決するため、2012年にこのワークショップを考案。
一般社団法人Talk Tree WORKSHOPを立ち上げ、現在約30人の仲間たちと一緒に活動しています。
いま特に力を入れているのは、「個人」に向けたワーク。
それは、生きづらさを抱えている人や自己肯定感の低い人が増えていると感じるからだそうです。
未礼さんは、こう話します。
▶︎本音を言いにくい世の中だから、Talk Tree WORKSHOPを通して、誰にも気をつかうことなく話してもらえたらと思うんです。みんなが許容してくれている、絶対に否定されることのない空気のなかで。
▶︎木は成長するものだから、無意識に、 “自分には可能性がある”とポジティブに思えるのではないかと。根っこは“吸い上げる”、枝は“伸びる”、葉っぱは落ちて“循環する”という、その見立てのなかに込められているものがあって、そこから勇気を得られる“。自分に根っこが生えている”というイメージをもつことができるので、気持ちも落ち着くのではないでしょうか。
まっすぐでアツくて、いつも全力疾走している未礼さん。
「本来あるべき姿ではない状況だから、そこに戻していく作業をいろんな場面でやっている感じがします。今、私がやっている仕事や活動をする必要がなくなったらいい(そのときは、あるべき姿になっているということだから)」と話していたのが印象深いです。
これからも、その背中を追いかけていきたいです!