【物語】未来から来た図書館 -31-
ボクは、両肩に子ザルさんたちをのせて、広場の中央まで歩いた。
広場には、三つほどのグループができていた。
一つは、カメさんのまわりに集まっているグループ。
もう一つは、幹にとまったフクロウさんの下に集まったグループ。
それから、大きなクマさんを中心に集まったグループ。
他にも、ふたりで話しているタヌキさんとキツネさん。
日の当たる場所でうとうとしているシカさんもいた。
ボクは、クマさんグループの後ろのほうに立った。
「一番簡単な鮭の取り方は、光に狙いをさだめて、こうやって手でぐいっと押さえる。それから、すかさず口でくわえるんだ。これが初心者向け。慣れてきたら、こう手を横に構えて、ガシュッと河原に投げ飛ばす感じかな。それで、一番難易度が高いのが、鮭が川から飛び上がる瞬間を狙って、バクッと口でキャッチするやり方。どんな時でも、よく見ることがポイントだよ」
クマさんは、まわりに集まった動物たちを見ながら、そう話していた。
集まった動物たちの中には子どももいて、子どもたちはクマさんが言った二番目の方法を真似している。
手を横に構えては、河原をめがけて投げ飛ばす、をくり返していた。
ボクも、その方法が一番カッコいいなと思った。
ためしにボクも、手を横に構えて真似してみた。
「そうそう、いい感じ」
ボクを見たクマさんが、大きな手をバフバフとたたきながら、喜んでいた。
ボクはこっそり真似したつもりなのに、クマさんに見られていたのが少し恥ずかしかった。
でも、ほめてくれたのが嬉しかったから「へへっ」と笑いながら頭をかいた。
両肩にのっていた子ザルさんたちは、ボクから飛びおりて、同じように真似をはじめた。
「ガシュッと投げ飛ばす」
「ガシュッと投げ飛ばす」
そう言いながら、真似している子ザルさんたちは、とても可愛らしかった。
ボクは、次にフクロウさんの下に集まるグループに加わった。
「えー、それでは、本日はワタシの友人でもあるキツツキをご紹介いたします。本来であれば、キツツキ本人より話を聞くのが一番よいのですが、ご覧のとおり――」
フクロウさんは、すっと斜め後ろの木に目をやった。
そこには、赤い帽子をかぶったような口ばしの長いキツツキさんが、懸命に木をつついていた。
その音は、コーンコーンコーンと森に響いていた。
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