ZIPANG TOKIO 2020「国土交通省 地域づくりに携わる人たちの想いと軌跡を公表 近畿・中国・四国・九州・沖縄編」
京文化をオープンデータで世界へ発信
~世界のカメラ愛好家が「京都の魅力を発信」~(京都府京都市)
「郷土の宝・朝倉の歴史的農業財産を守る」
~地域を潤し350年 山田堰・堀川用水・水車群~(福岡県朝倉市)
歴史あるまちの歴史遺産に出会う「歴まちmeeting」 ~市民活動による歴史的街並みの保存・活用~(山形県鶴岡市)
小さな村でもやればできる! ~村を誇りに思う心が後押し、全国との交流に発展~(新潟県関川村)
「私たちは、悔しいんです。」
~この悔しさを繰り返さないと、17,000本の桜と交わす約束~
(岩手県陸前高田市)
~昨日、ふるさとのために何ができただろうか~
国土交通省は、この度、地域づくりに携わる人たちの想いと軌跡をとりまとめ、公表しました。 今回とりまとめたのは、地域づくり活動の成果ではなく、地域づくりに携わる人たちの想い、活動を始めたきっかけ、苦労や歩んできた軌跡にスポットライトを当てたもので、今も継続している活動です。様々な地域づくりに関わる方々に共感いただくことで、“次の行動”のきっかけやヒントにしていただくことを目的としてとりまとめました。 東日本と西日本、二回に分け32団体の想いと軌跡を掲載していますので、地域づくりに関わる方々は是非ご覧ください。
(京都府京都市)
舞妓とは? 海外では、「舞妓」「花街文化」を間違って 認識されている。「舞妓」「花街文化」の魅力・ 情報を身近なものにするには、京都の魅力 を情報発信する必要が・・・。
魅力・情報は? そこで、歴史・文化のある京都の文化財施 設で舞妓さんをモデルにした撮影会を開催。 日本各地、外国のカメラ愛好家の会員が、 一眼レフのカメラで舞妓さんの撮影する。 モデルとなった舞妓さんが気に入った写 真は「舞妓賞」として選定。
オープンデータで発信 撮影された写真はオープンデータとして 公表。「京都の魅力」を世界に発信中。 オープンデータの構図に時間を要したが、 提供された写真をより良く見せるために工夫 した。 さらに、SNSやスマホのアプリ(舞妓なび)、 サイネージ放映等で世界に発信中。
今後は! 日本の四季折々の風景についても写真撮 影会のイベントを行い、世界に発信していき たい。
(京都府亀岡市)
切り絵サークルの開催! 少子高齢化が進んでいる東竪町・・・。住民 のコミュニケーションを行う場として、切り絵 サークルを開催。
作品の展覧会が、文化祭に! 切り絵サークルの作品展覧会を開催するこ とで次の展覧会に向け、サークル参加者の若 さを引き出し、創作力・表現力も高めていくこ とができた。現在では、亀岡祭に東竪町文化 祭として展覧会を開催するまでに!
切り絵燈篭の作成 また、平成18年からは、町内全域を明るく照 らすオリジナルの切り絵燈篭を作成。現在では、 150基を作成し、東堅町文化祭では町内に飾 りつけ。街並みを彩る風物詩に・・・。
3年をかけて、東竪町誌を作成・配布! 各自治会役員が、様々な資料をもとに3年 かけて東竪町誌を作成! 記憶を記録に残すことができました。
今後の運営は? 少子高齢化が進む東竪町自治会では、世 話役の確保が難しくなっており、主体となる運 営者を見つけていかないといけない。
(京都府南丹市)
良いところなんかあらへん… 周辺の開発に取り残され、少子高齢化が進む人口 132人の限界集落。諦めムードでなんにもない集落 は、集落内の交流すら希薄だった。
集落の良いとこ探しを始めよう! 「中世木は、山野草の宝庫。」地元の山野草愛好家 の発言をきっかけに集落の良いとこ探しが始まった。 せつぶん草の群生地が発見され、地権者の「公開し て地域の資源にしよう。」との声から盗掘の懸念も あったものの公開に踏み切った結果、集落の知名度 がアップ! せつぶん草は集落の自慢に!
どのようにせつぶん草を守り、 地域を盛り上げていくか。 平成26年3月に「せつぶん草祭り」を開催。参加者 から寄付金を頂き運営費に充て、地元野菜の販売を 行うなど、人口の4倍強の600人を集め大成功! これからも群生地の草刈りなどを集落全体で取組 み、せつぶん草を保全していきたい。
せつぶん草のある活気あるところに住みたい! 平成28年には、群生地の景観に惚れた3世帯9人 がIターン。子供の誕生もあり、限界集落から脱出!
どこかに眠っている宝物があるはず。 ただの雑草だったせつぶん草も見方を変えれば 地域の誇りとなった。 限界集落など同じ悩みを持っている皆さん、諦め ずに眠っている地域の誇りとなる宝物を探してほし い! 「気負わず、背負わず、皆と楽しく」談
(大阪府大阪市)
ももに広場の物語は創業者の志から始まった。 「創業の地を地域に無償提供したい」という創業 者の志から始まった“広場づくり” 。行政と地域で役 割を分担しながら、住民がアイデアを出し合って広 場を基本設計。大阪市が広場を整備、管理運営は 地域住民が行うことに。
広場づくりは地域づくりでもあった。 「そもそも公共とは何か。」住民間の軋轢や近隣交 渉、運営時の管理体制など課題が続出… 何度もワークショップを行い、そのプロセスから地 域の防災や防犯、環境や交流のビジョンが誕生した。
誰もが楽しむ人、楽しませる人に。 広場では防災訓練以外に、様々なイベントを手づ くりで実施。毎月開催の「青空カフェ」は、全員がス タッフで全員がゲスト。皆好き好きにCDや本、手作り のお菓子やアート作品を持ち寄って、広場は青空の 下、地域のリビングに! 春の「広場誕生祭」や秋の「敬老祭」では、小学校 新入生や高齢者に、手づくりの招待状や花束を贈る など、地域ぐるみで入学と長寿を祝う。
悲しみも分かち合えるまちへ。 ろうそくを灯して、その年に地域で亡くなられた 方々を偲ぶ年末の「光の祭」。暮らしの中の涙だって 分け合えば、素顔の繋がりが育まれる。
小さな広場での挑戦という物語は続く。 ももに広場を通して、地域の皆の中に眠れる資源 があることに気づいた。その資源を活用し、自助や 公助だけでなく、お互いが支えあう「共助力」を培う ことで、地域防災力が高まる。その理想を支えに、 ‘小さな広場’での挑戦は続く。
(兵庫県神戸市)
あの山ってどうなってるんやろう? 板宿の町の活性化などを目的に集まった会合 で「そういえば昔よく遊んだ山に最近行かへんけ ど、どうなってるん?」と・・・。 素朴な疑問から山を訪れてびっくり。
真っ暗やん!こんなん誰も来うへんで! 山の斜面にはニセアカシアが繁茂。 林内は薄暗く、とても子供が気軽に遊べるよう な場所ではなくなっていた。
掃除だけやない、森を変えるんや! 最初の2年はごみ拾い。その後、土地の所有者 がわかり、森づくり団体として自然豊かな森づくり に着手。活動そのものや集まるメンバーとの談笑 がとっても楽しい。「こんなに森づくり楽しかったん や!大人の道楽やな。」
「キャー♪」 森づくり活動で随分と明るくなった林内。イベン トで木に張り巡らせたロープやブランコ、丸太の 橋を前に子供達から歓声。久々に山に子供達の にぎやかな声が響き渡った。「やっぱり子供達の 歓声はいいな。」
参加者の笑顔がエネルギー 植樹地の草刈など、言葉では言い表わせない ほど大変な作業もあり、いやになる時も・・・。しかし、 秋のどんぐり拾いや早春の記念植樹祭に集まる 地元の方々の笑顔に背中を押されてしまう。 「さあ、頑張ろう!いや楽しもう!」
(兵庫県神戸市)
このままでは担い手が消える! 近年、子供たちが自然に近づく機会が減ってい る。自然に無関心な子供は、自分と関わりの無い ことに無関心に育つだろう。このままでは地域を 担う人材は育たなくなる。 そんな危機感を持った・・・。
アシがある。チャンスだ! 仲間たちとともに製作した巨大アシ舟で宮島に 渡るプロジェクトを決行。地元のアシで企画ができ ることに気付き、これまでやってきた川上の森林 活動に加え、川下の環境教育も行うようになった。
それだけじゃ、面白くない。 アシには浄化作用があり、定期的に刈り取れば、 水鳥などの生態系に良い影響を及ぼす。 より面白くしようと、川辺の文化祭、アシ刈り、ア シ舟つくり、とんど等、四季に応じたアシの企画を つくりあげ、地域で話題に・・・。 さらにとんどで余った灰を堆肥として利用し、 環境の循環を実現。
大切なのは、コミュニティの場。 アシを通じて、地域を繋げ、子供から高齢者ま でみんなが集まれる場をつくりたい。そして、社会 に貢献できる人を一人でも多く育てたい。 ニッポンの将来を見据え、地に足の着いた活 動を続けていこう。
(徳島県吉野川市)
名水百選の“江川の湧水”が無くなってしまう! 水温が夏冬逆転(冬季約20℃、夏季約10℃)す る珍しい現象により、冬季に蛍が飛んでいた清流。 市街化の進行に伴い、水質が悪化し、ホテイアオ イが大量に発生するなど、いつしか江川周辺の環 境破壊が進行していた。
子どもたちの未来のために、今なら間に合う! この貴重な資源を復活させ、未来に繋げたいと の想いで、行政・企業・住民が協力しNPO法人江川 エコフレンドを設立。 「地域の人と一緒に活動」を環境問題への行動 方針とする江川隣接の中学校にも環境美化・保護 活動や地域の活性化への協力を依頼。
NPO活動に関心を持って貰うために。 広報誌を毎月発行し、子どもたちの環境問題へ の取組を紹介するなど、情報発信を行い、その家 族の参加を募った。 毎月初日の早朝1時間を清掃・除草活動とする ことで、活動を習慣化。活動後には参加者との交 流を図るため、夏季は「流しソーメン」、冬季は「芋 煮会」等の親睦行事も実施。
活動を継続していくために。良い方法ないか? 次世代の後継者育成のため、隣接中学校と連 携して「江川エコフレンド・ジュニア」を創設。 会員が講師となり、小・中学校で「水生生物によ る水質検査」の出前講座を行うなど、問題意識の ボトムアップを図った。
思いを繋いでいくことが重要なんだ。 「人は信頼されて大きく育っていく」。 100年先を見据えた後継者育成への熱い思い・・・。
(徳島県吉野川市)
野外から子どもたちが消えた! 子どもたちは「川は危ないので行かないよう に」と教えられ、水辺や里山から子どもたちが遠 ざかった。「このままではダメだ。」もう一度野外の にぎわいを取り戻そうとカヤック仲間に呼びかけ AMEMBOを結成。
川の怖さを伝えたい カヤック体験活動を通して学んだのは川の怖 さ。次世代のメンバーや子どもたちには川は楽し い所であるとともに怖い所でもあることを、カヤッ ク体験を通して伝えていきたい。
川の源流は山にある AMEMBOの活動の核はふれあい広場でのカ ヤック体験であるが、それだけではない。 川の源流は山にあり、子どもたちに川へつなが る山の大切さも知ってもらうため、ツリーハウスで の里山体験や観光農園での野菜作り体験の活動 も行っている。
まほろばはどこにある 「まほろば」そんな素晴らしい場所はいったい どこにあるのだろうか?カヤック体験などの野外 体験活動を通して子どもたちが自然とふれあい 成長していく、そんな子どもたちの心の中にこそ 「まほろば」が生まれている。
カヤック体験活動を始めて丸10年。水辺は少し づつ賑わい出してきた。AMEMBOはこれからも子 どもたちの心の中に「まほろば」が生き続けるよう、 カヤック体験活動を続けていく。
(徳島県吉野川市)
まちづくり運動には明確なビジョンが必要 25年前・・・、私たちのクラブは「白鷺の住めるま ちづくり」をビジョンとして、水辺空間とそこで憩う 市民とを密接に結びつける快適な空間を創出し たいと考えていた・・・。
松山に残された場所で 松山には自然を感じられる場所がなく、人と自 然の共生が図れる場所として、畑が広がり開発さ れずに残された広大な地域の石手川周辺に着目。 川から遠ざかっていた市民と水辺空間を結びつ けるきっかけとなる清掃活動を開始。
たったの41名 清掃活動をはじめた時、参加者は会員のみ。 たった41名であった・・・。
25年の活動が市民にも認められた 活動を継続する中で、ボーイスカウトなどの青 少年にも参加の輪が広がり、最大で1600名もの規 模にまで発展。 活動が市民にも広く知れ渡り、毎年の恒例行事 として認められた。
私たちが汗をかかなければ 市民の意識はかわらない 「行政の力だけではなく、私たち市民が汗をか かなければ、市民の意識は変わらない」と始めた 活動は間違っていなかった。 今後は、この活動を通じて、防災教育の取組み も行い、災害時の自助・共助の市民意識に繋げた い。
(愛媛県西条市)
竹林化が災害に影響! 「災害現場は竹だらけ。これだけ竹が増えたら大 変、誰か竹伐って」との声。 NPOうちぬき21プロジェクトが中心に竹取物語 実行委員会を結成。100人ではじまったイベントで あったが、「環境教育にはいいかも」と 若い家族連 れが続々参加し、今年も200人。
出番でおばあちゃん・おじいちゃん元気に 竹取物語の昼食は地元のおばあちゃん、おじい ちゃんがつくるイノシシ鍋とBBQ。ボランティアは料 理を満喫。おばあちゃん・おじいちゃんも元気に!
子供の力 児童や高校生の若い声が年に1回こだまする。 子供が中心で伐採した竹から昼食の器と箸を作り 「ものづくり」の教育実習の場も開催した。
上流から下流へ高校生の創造性 下流の高校生が会場の和みとボランティアを元 気に!さらに、上流で伐採した竹を活用したイベン トの企画運営そして市民との交流。
冬の蛍 竹取物語で伐った竹を活用して、市内中心部の アクアトピアでは例年かぐや姫に出会える冬の蛍を 開催!
(高知県四万十市)
四万十川に菜の花が咲いた! 樹林化が進行していた川原・・・。河川事業で行わ れた樹木の間伐や堆積土砂の撤去によって、次第 に河川敷に木漏れ日が広くいきわたり、菜の花が自 然に発芽して開花。約10ヘクタールにおよぶ菜の 花群落が誕生。
菜の花を地元の財産に! 菜の花群落の誕生をきっかけに、「菜の花まつり」 を企画・開催。 入田地区に広がる菜の花を地元の為に活用でき ないか?地元の方々が如何に参加し、地元に役立 つ「まつり」にするのか?地元地区の役員と何度も 話し合いを行い、地元の野菜や料理などを販売す る物産コーナーを出店することに・・・。今では地区の 大きな収益につながり、地元の団結力も強くなった。
四万十川を舞台に地域を活性化! 「菜の花まつり」は回を重ねる毎に関心の高まり や取り組みの輪が広がり、地元から地域の活動に発 展。 現在では、関係機関が一丸となって開催する四 万十市の一大観光イベントに・・・。今では観光ツアー にも組み込まれるなど、最初は約4,000人であった 来場数も現在では約20,000人!
もっと地域の活性化を! 「菜の花まつり」をはじめ、各種イベントへの参加 や環境保全活動、四万十の水辺八十八カ所の選定 による観光資源のPRなどを続け、「継続は力!」を モットーに地域に役立つ取り組みをこれからも続け ていきたい。
(福岡県北九州市)
かつて栄えた港町は見る影もなし 明治、大正、昭和初期と、交通の要所として横 浜・神戸に並ぶほど栄えた門司港。しかし戦後の 交通の発展に伴い通過されるまちへとなり、日本 の高度成長とは逆に衰退していった。
取り残されて気付く、我がまちの財産 ボヤキの声であふれかえっていた昭和60年代。 地元の若手と行政でまちづくりについて議論を 交わした。「港と取り残された古い建物を活用し て「観光」をウリのまちにしよう!」と・・・。
恋人達が手をつないで歩くまちへ変貌 港と建物を整備したのちは、おもてなし。 そのソフト面を担うべく門司港レトロ倶楽部が 誕生。地元・事業者・行政が一体となって様々な 取り組みをし、かつての寂れた港町は人気の観 光地&デートスポットに。
門司港に行けばいつも何かやっている 現在は年間600件以上のイベントを誰かしらが やっていて、常になにか楽しい事ができないかを まちの先人も若手も一緒になって考えている。 ハードだけでは飽きられる、大事なのはその中 身。「まちあるき」では観光目線ではない地元目 線の案内をする工夫も。
世界のまち『KANMON』を目指して 今後は対岸の下関との連携を更に深めて『関 門』を世界的にアピールしていきたい。
(福岡県朝倉市)
時代の変化と共に出てくる環境問題など 1663年に先人達が命がけで築造し、300年以 上朝倉の地を潤してきた山田堰・堀川用水路。 近年は家電・自転車等を含むゴミの投棄で、環 境の悪化や維持管理と水車の更新費用等の負 担が、少なくなっていく農家に重くのしかかり存続 が危ぶまれることに。
自分たちの地域は、自分たちで守る 「郷土の宝・財産は地域で守ろう」をスローガン に「堀川クリーンアップ活動」を開始。当初100人 程の参加で継続出来るか不安であった活動が、 地域住民の理解を得て「郷土の財産や環境を守 りたい!」という想いが集結し、今では、子どもか ら大人まで1,000人以上が参加する活動に。
仲間を増やしたい 水車は5年毎に更新しなければならない。 でも、維持管理や更新費用を負担する農家は 少なくなっていく。みんなで考えた。地域の財産を 守る仲間をさらに増やそう。水車更新時の部材 の販売、募金活動・寄付付き商品の販売など、ア イデアは揃い、これらをさらなる活動のひとつに。
水車が回り続ける未来のために 300年以上地域を潤してきた歴史的財産を、 次世代にも残していかなければならない。「山田 堰・堀川用水・水車群」の歴史・現状や水の重要性 をもっとみんなに学んでほしい。 小学生と「水源林体験学習」や「水の学習発表 会」もやっている。郷土の宝を愛し、守る心を育ん でいければという思いで。
(宮崎県延岡市)
「いつの日かふるさと延岡に桃源郷を!」 ふるさと延岡に名所をつくって恩返しがしたい。 昔の賑わいを失いかけたふるさとに、遠く離れ た同級生の声を受け、平成21年から3年間にわ たり、五ヶ瀬川堤防沿い延長2.3㎞に河津桜300 本を植えた。平成21年より毎年、菜の花の種をま き、美しい花の空間づくりを進めてきた。
憩いの空間を創出 延岡市で植栽を行った場所は、360°パノラ マで陽がサンサンと降り注ぐ場所。春の麗らかな 日差しに、ピンクの花びらが、より色鮮やかに映え、 早春の観光イベント「延岡花物語」の会場に選ば れるまでになった。
活動における苦労と工夫 自然に木は育つものと考えていたが、根腐れ をおこしたり、水やり等々苦労の連続だったが、 市民や行政の応援も加わり、続けることができた。 今では、多くの市民が参加する新たな協力団体 「コノハナロード市民応援隊」を結成し、彼岸花や コットン等も植え、四季を通じて、市民が楽しめる 憩いの空間づくりを目指している。
これからの抱負 市民が楽しんで活動できる空間づくりは、高齢 者、障害者、幼保園の団体は勿論、多くの人の生 きがいづくりにもなっている。「天下一ひむか桜」 は、まさしく延岡再生の第一歩、大木となり、満開 に花開くまで、ふるさとの活性化のため、活動を 続けていきたい。
(沖縄県那覇市)
個と個をつなげる 子どもたちのふるさとづくり・地域活性化に向け た取り組みが必要であった。公園を拠点に活動 を行っている団体はあるものの連携がなく、個々 の活動だけにとどまっており、各団体をつなげ、 地域をまとめる必要があった。
子どもたちが誇れるふるさとづくり 花木の植樹の際には、近隣の保育園児にも手 伝ってもらい、子どもたちが誇りを持てるような、 地域づくり・ふるさとづくりに取り組む! 幅広い世代が参加しやすいイベントづくり ゆり祭りは、高齢者を中心に、ひまわり祭りでは、 子どもたちを中心とするなど年齢に応じたプログ ラムを編成。
幅広い世代が公園と関わり、活用で きるような取り組みを行っている。 また、山羊を飼育して動物と子どものふれあい 活動も行っている。山羊は各地のイベントにも引っ 張りだこで、子どもの情操教育にも役立っている。
継続的な運営のために 祭り点灯用に灯籠等を自主制作、灯籠の側面 には団体や企業名を掲載し広告費という形式で 運営資金の協力をお願いしている。
人材育成の場として 那覇市が運営している「なは市民協働大学」と 連携し、学生を受け入れ、公園ボランティアの活 動をとおして、人材の育成と活躍の場を提供。
(沖縄県那覇市)
地域環境の悪化 本土復帰(1972年)以降の急激な都市化に伴 い当地域は人口が増加し、コミュニティ機能は低 下した。加えて、地域の中央を流れる国場川も流 域の急速な開発とともに河川環境の悪化などの 問題も発生。 地域からは「問題を解決しなければ!」などの 声が聞こえるようになった。
子ども達に“ふるさと”を残すために 地域環境の改善を目的として有志が立ち上が り、「国場川に清流を取り戻す会」を発足。「子ど もたちのふるさとづくり」の一環として、手づくりこ いのぼりによる「国場川こいのぼりまつり」を開催 した。このほか、川沿いの清掃や植栽など河川環 境の改善に取り組んでいる。
世代間の交流・橋渡し 地元小学校の「総合的な学習」の時間にも参 加し、世代間の交流を広げる工夫も・・・。河川の清 掃・維持活動やこいのぼりまつりには、地域から若 い世代が多く参加するようになった。 また、近隣高校生にもイベントに参加してもら い、若い世代と一緒に活動を行うことにより地域 の活性化や世代間の橋渡しにも・・・。
“少年に夢を、青年に希望を、 お年寄りに誇りを・・・そんな街に住みたい!” 20年間の継続した活動の結果、地域のコミュニ ティは活発になり、国場川は若い二人の人生の門 出の場所としても選ばれるまでになった。 私たちは、この地域を那覇で一番住みやすく、 新しい息吹が感じられる街にしたい。
(沖縄県石垣市)
私たちの資源とは・・・ 私たちの島の魅力とは何だろうか・・・。島内に いては気づかない魅力を観光の資源として活用 できないか・・・。普段見慣れていた星空が島外の 人にとっては魅力的な場所だった。
多彩なイベントを開催 南の島の星まつり期間中は、星まつりWEEK として星空と関連したプログラムを企画。ライブ や講演会、天体写真コンテスト、公開星空ウエ ディング、天体観望会などたくさんの人が集える イベントを開催!
地域を巻き込んだイベントへ 綺麗な星空を眺めてもらうための、全島一斉ラ イトダウン。ライトダウンに協力をしてもらうことで、 祭りに直接参加していない住民にもイベントに協 力してもらう体制づくりを!
高校生とのコラボ企画 全島一斉ライトダウンでは、島全体をあげての 協力が必要であった・・・。そこで、高校生に周知イ ベントを企画してもらい、イベントに参画してもらっ ている。
星空保護区への取り組み 石垣島の綺麗な星空を多くの方々に見てもら うために、日本では初めてとなる「ダークスカイプ レイス(星空保護区)」の認定に向けて、民間団体 や行政とともに活動を行っている。
国土交通省の協力により、東日本と西日本、二回に分けて掲載した地域づくりに携わる人たち32団体の想いと軌跡を終了いたします。
今日の「ふるさと」は
夕暮れ迫る空に 雲の汽車見つけた
なつかしい匂いの町に 帰りたくなる
ひたむきに時を重ね 想いをつむぐ人たち
一人一人の笑顔が いま 僕のそばに
巡り合いたい人がそこにいる
やさしさ広げて待っている
山も風も海の色も いちばん素直になれる場所
忘れられない歌がそこにある
手と手つないで口ずさむ
山も風も海の色も ここはふるさと
歌:嵐、作詞 :小山薫堂、 作曲 :youth case でした
我が故郷で芭蕉さんが詠まれた句です。9月6日のことでした。
「蛤のふたみに別行秋ぞ
(はまぐりのふたみにわかれゆくあきぞ)」
協力
国土交通省 〒100−8918 東京都千代田区霞が関2-1-3 (代表電話) 03-5253-8111