【お知らせ】SLシゴハチ塗装大作戦会議を開催しました
令和3年10月10日(日)に、「”今”を生きるみんなで直そう、過去から未来への贈り物」をプロジェクトテーマとした「SLシゴハチ塗装大作戦会議」を開催致しました。
当日は開催箇所となる岩出山地域住民の方々だけではなく大崎市内各所から、また同じ陸羽東線沿線である美里町・山形県最上町・山形県新庄市から老若男女問わず多くの方々にご出席頂いた他、Zoomでも県内外の方々にもご出席頂きました。
先立って保存会代表・大場より、蒸気機関車の価値や他の地域の事例をプレゼンの後、山口県山陽小野田市の村野様よりプレゼンを行って頂きました。その内容に皆さん真摯に、ときに笑いありで、和やかな雰囲気でプレゼンが進んでいきました。
プレゼン後には参加者の皆様より様々なご意見を頂いております。
◎小さなお子様とおばあ様と一緒に参加頂いた子育て世代のお母様
「塗装なら市民でやれますね!!絶対やりましょう!」
◎古川工業高校OB岩出山在住の方
「むき出しとなったボイラー構造等は工業教育にもなりますし、教育に活かしたい!」
◎地元岩出山の「歩こう会」の方々
「塗装するときはカレーを作ったりして炊き出しするよ!!頑張ろうね!!」
「戦時中の汽車が機銃掃射される姿には涙が出そうになった。市内の汽車が空襲があった地域にいた事も初めて知った。こうした過去を伝えるためにも汽車を遺さなくてはいけないね。」
◎ご家族で参加された方
「今まで元気じゃなかったおばあちゃんが会議に参加したら何だか若返ったみたいに元気になっちゃって。ぜひ岩出山で塗装大作戦を実現したいです」
◎Zoomで参加されたシニア世代のご夫婦
「保存するだけではなく・・・さまざまな可能性を考えておられることに感心しました。歴史を知る、繋がりをつくる、未来をつくる・・・。広げていくことができる運動だと感じました。私たちにできる役割を積極的に見つけて参加していきたいと思います。」
また講演を引き受けてくださった村野様からは「大崎市が市民の手で塗装できるようになれば、私も山口からお手伝いに向かいます」といったありがたいお言葉も頂きました。
こうした様々なご意見を頂いたときに感じられたことは、会議前と会議後では皆さんの顔が驚くほど違っていたことです。参加された老若男女を問わない皆様が、蒸気機関車を未来に残す事で創れるであろう「明るい可能性」に対して、とてもイキイキとされ目が輝いておられました。今まで見向きもされず荒廃してきた動かぬ蒸気機関車が、保存運動を通じてここまで人の心を動かした。今後さらに保存運動を展開していけば、また人と人とのご縁がさらに広がり、さらなる可能性も広がっていくものと確信したところです。
そして今回のSLシゴハチ塗装大作戦会議を終えての最大の『実り』は、参加された皆様に蒸気機関車が持つ歴史の深さを知って頂き、蒸気機関車が持つ様々な可能性に光を見出して頂き、蒸気機関車保存運動を通じて多くの方々が自主的に地域の為に、また子供らの未来の為に動こうとされようとしている事だと思います。
SLシゴハチ塗装大作戦会議の閉会挨拶として保存会代表より「保存運動は保存修繕すれば終了ではありません。保存修繕後にしっかりと歴史を伝え、子供たちの笑顔を作ることが最終目標となります。またこの岩出山の地にシゴハチが保存された時に作られた歌の歌詞にあるように、しっかりとシゴハチを皆さんで“おまつり”する場を作っていきたいです。その時が来た時は改めて皆様のご協力をお願い致します。」と締めくくらせて頂きました。
陸羽東線シゴハチ歴史保存会ではこうした「夢」を実現するためにも大崎市長宛に「要望書」を提出致します。内容は「解体ではなく保存へ転進のうえ、市民や県内外のボランティアの手で蒸気機関車を綺麗にさせて欲しい。また市民が安全に塗装修繕が行えるようアスベストの除去もしくは封じ込め対策を施して欲しい」とした、『市民と行政との協働実現』を目指したものと致します。
なお大崎市長は「世界農業遺産認定」などこれまで地域発展の為にご尽力されてきた方です。市民の前向きでヤル気に溢れた気持ちを無碍にされる方では決して無いと、保存会一同、そしてこれまでの保存運動を応援してきてくださった多くの市民も市長を信じております。
なお本日のSLシゴハチ塗装大作戦は後日、河北新報にて掲載予定のほか、10月14日(木)の鉄道の日に併せてNHK「てれまさむね」にて放送予定です。放送内容は放送後にインターネットからも視聴できるとのことでしたので、その際は改めて当ウェブサイトでも周知いたします。